オールスターも終わり、
今日から後半戦開始。
7月は貯金を全て吐き出し、
22失点も経験した、先発の居ない苦しい1ヶ月。
その7月最後の日に、
長い長い延長戦へ。

11回表に2点をリードし、
11回裏も2アウトでランナーなし。
勝利を確実なものへとどんどん進めていく中、
若手のリリーフが3連打で満塁のピンチを招き、
さらに押し出しの四球で1失点。
5-4でリードしているものの、
逆転サヨナラのピンチでもあるこの修羅場。
本拠地の西武ファンはサヨナラへ押せ押せの声援、
オリ達は心臓がキュッとなる場面。
ここでの選択肢は、

①押し出し後の若手続投
②力はあるが経験は少ない若手登板
③今年調子が上がってきていないが経験値のあるベテラン

ベンチの選択肢は③
だが、実際は違っていた。
彼は、ただのベテランではない。
プロ野球トップクラスの魔球の持ち主だ。

1点差リードの2死満塁。
彼は5球全てを魔球で攻めるが、
全て高めに浮き、
うまくコントロールできていない。
しかし6球目、
左バッターのインローに、
伝家の宝刀、
縦スライダーはコントロールされ、
空振り三振にて試合を終える。
6球全て縦スライダー、
一番最後に最高の所へ投げ込んだ。
捕手がガッツポーズし、
投手は安堵の表情を浮かべた。

彼は、このチームの元エースだった。
2年連続最下位のどん底のチームで、
現メジャーリーガーの吉田正尚、山本由伸と共にチームを支えて、
2019年には最下位のチームながら最高勝率のタイトルを獲得した元エース。
そこから故障など数年紆余曲折あり、
今年の先発としての初登板が、
この球場での西武戦。
1回持たず降板。
そこからリリーフをこなしつつ、
調子を取り戻そうとするも、
先日のソフトバンク戦ではリリーフにて失点し、
チームも1試合で22失点と惨敗してしまう。

正直、まだそこまで信頼の戻っていない状況での登板。
しかし、こうやって、
自分の今出せるものを出し切って、
彼はウイニングボールを手に、
今まで通り帰ってきた。
そこには元エースの姿が見えた。

信じ続けるしかないじゃないか。
愛し続けるしかないじゃないか。
身に覚えのある失敗をどうして指させる?

彼はずっとやってきているのだ。
ファンは信じ続けるしかないのだ。
全オリは叫ぶのだ。

頼むぞ、山岡泰輔!