私はドライブが好きだ。
18歳で車の免許を取ってからこれまでかなりの距離を走っている。若い頃は月2,000km平均で走っていた。通勤は往復で15km程度だったので月20日として300km程度だが、その他の1,700kmはあちこち出かけていた。
これまで車で行ったところは北海道1周で約2週間。九州までの往復で5日間。京都へ2回。出雲へとUSJなどだ。
TDLへは子供が小さい頃毎年行っていて10回ほど行っただろうか。
私の住んでいるのは長野県北部だ。
結婚前は県内の観光地はほぼ行きつくしたし、友達を6人で鳥取砂丘や河口湖などへも行った。
そうそうスキーが好きで蔵王へも行った。
仕事も定年を迎え奥様と旅行をしようとあちこち計画をしている。
そんな中、以前から行ってみたかった「しまなみ海道」へ行くことにした。もちろん車でだ。
旅行は行くまでの計画段階でも楽しい。あそことあそこに寄って何食べようか、どこに泊まろうか。今回は3泊4日で計画した。
宿泊地は行き当たりばったりだと大変なので1泊目は瀬戸内海を眺めながら温泉に入り海の幸をいただこうと楽天トラベルで検索し、広島県福山市にある「あぶと本館」にした。
2泊目は天下の名湯「有馬温泉」へ行ったことがなかったので、これも検索の結果「向陽閣兵衛」。3泊目は北陸でということにしてこれまで金沢では何回も泊ったことがあるので富山市内にし「オークスカナルパークホテル富山」に予約をした。
1日目
午前3時起床
この日は広島までのロングドライブなので早朝出発した。以前広島市内や出雲まで行ったことがあるのでかなり遠いことがわかっていたからだ。今晩泊る宿をナビに入れ出発した。最寄りのICは上信越自動車道の豊田飯山ICだ。真っ暗な高速を走る。さすがに通る車はほとんどいない。のどかなところだ。以前走ったが真夜中の東名などは大型トラックがいっぱいで、その間を普通車で走ると怖い思いをした。右手遠くに長野市街の灯りを見ながら南下した。約3時間ほど走ったので恵那峡SAで休むことにした。白々と朝が明けてくる。良い天気だ。24時間やっているフードコートで朝からラーメンをすすった。奥様は山菜そば。英気を養ったので再スタート。
小牧JCを過ぎ次のお休みどころは養老SAに。この養老には思い出がある。子供たちとUSJへ行ったときに時間調整で仮眠と入浴をした。しかしこの日は結構混んでいたのでその先の大津SAにした。カップコーヒーを片手に2階へ上り琵琶湖を眼下に眺めた。さあこの先は通ったことのない道だ。
新名神自動車道だ。やっぱり新しい道は快適だ。宝塚に入り宝塚北SAで一休みすることとした。
凄い。やっぱり新しいだけあってトイレもピカピカ。また広々としている。私の奥様はパートでパン作りをしている。ここのSAには大きなパンのお店があり興味深そうにあれこれと眺めている。「ひとつ食べてみよう」ということでおやつ代わりにチーズ入りのフランスパンと調理パンを買って出発した。
この先の立ち寄り地は決めてなかったので観光地として有名な倉敷に寄ることにした。
倉敷と言えば大原美術館ということで、倉敷市内に入り細い路地に入って車を駐車した。スマホを片手に大原美術館を見つけたが、この日は月曜日で休館だった。残念。大原美術館と言えばモネが有名だった。水路沿いに立ち並ぶ店をのぞきながら1時間ほど散策した。
昼食の時間帯だったがさっきのパンで余りお腹がすいていなかったのでキャンセルした。何せ夕食の海鮮が楽しみなのだ。
倉敷を出発して福山東ICを下り一路、本日の宿へ向かった。ここからは一般道でナビの案内する道を進むと海沿いののどかな港へ着いた。しかしそこには多くの観光客が押し寄せていた。後で調べたら「鞆の浦」というところで「日本でもっとも癒される港町」とされ、以下ウィキペディアより「鞆の浦の港町である鞆には古い町並みが残り、1992年には都市景観100選に、2007年には美しい日本の歴史的風土100選にも選ばれた。また、1927年に日本二十五勝の海岸景勝地として、「鞆の浦・屋島・若狭高浜」が選ばれた。江戸時代の港湾施設である「常夜燈」、「雁木」、「波止場」、「焚場」、「船番所」が全て揃って残っているのは全国でも鞆港のみである。」
この狭い港町の道を抜け左手に瀬戸内海を望みながら宿へと進んだ。午後3時あぶと本館到着。早速チャックインをし、時間があるので車の燃料補給を兼ねて尾道まで出かけた。給油したスタンドで尾道でどこへ行ったら良いか聞くとすぐ近くに瀬戸内海が一望できる千光寺山を教えてもらった。そこからは明日渡る予定のしまなみ海道へ続く橋が眼下に見えた。
時刻も午後5時をまわろうとしているので宿へ帰りお風呂に入ることとした。
フロントで話をすると新型コロナウィルス感染予防のためこの旅館には各フロアー1組だけのお客様だそうだ。私たちは3階で瀬戸内海を眺める部屋。
宿のすぐ下に遊覧船の船着場があったので船に乗れるかと聞いたがこの日はダメだった。
そしてお風呂も入れ替えの貸し切りだそうだ。奥さんと入れ替わりで入浴し夕食へ。
大皿いっぱいにお刺身が出てきた。とても二人では食べきれない。
美味しい料理をつまみに地酒をいただき、この日は早々に床に着いた。
2日目
この年になると日の出とともに目が覚める。この日も5時過ぎには目が覚めた。
旅館の周りを散歩し瀬戸内海を眺めた。
海面は穏やかで白波などない。
私は船釣りが趣味で時々日本海へ出かける。瀬戸内の海はそれとはまったく違い小舟が朝早く漁に出かけるのを見かけた。
こんな穏やかなところで余生を釣りでもしながら過ごせたら良いなとふと思った。
朝食を済ませ9時にチェックアウトした。さあいよいよしまなみ海道だ。
今回何故このしまなみ海道へ来たかというと以前九州へ一人旅(もちろん車で)した時、四国に寄り道をして淡路島を通り鳴門大橋、明石海峡大橋を渡ったことがあるので、このほかのしまなみ海道に架かる橋と瀬戸大橋を渡るのが一番の目的だった。テレビでは良く見ていたが人間の造る構築物で橋は凄い。尚且つ海に架かる橋はもっと凄いと思う。その中でも四国へはいくつもの橋が架かっていてそれをすべて渡ってみたいと思っていたからだ。
尾道市街を通り西瀬戸尾道ICからスタートだ。向島、因島、生口島。島へ渡るとけっこう山の中を通っているような景色だ。そして多々羅大橋を眺めるPAで車を停める。
絶好の行楽日和。前を向いても後ろを見ても瀬戸内海が一望できる。時折サイクリストを見かける。しまなみ海道と言えば自転車のメッカ。一度は来てみたいところだ。
いくつもの橋を渡り今治に。来島海峡SAへ。
今通ってきた橋を眺めながらコーヒーを味わう。
奥様から今治に来たんだからお土産に今治タオルのお店で買い物しようということになり、「今治タオル本店・今治タオルLAB(テクスポート今治)」へ。とてもしゃれた建物でガラス張りの店舗。そこで小一時間お土産を見繕う。
そうそうこの日のお昼は、四国へ来たからには「うどん」ということにした。そうはいってもこの日の宿は神戸まで戻り有馬温泉だ。早速自動車道に乗り一路瀬戸大橋へ向かう。
途中、トイレ休憩のため石鎚山SAに寄る。ここはハイウェイオアシスでモンベルの大きいショップがあった。アウトドア好きにはたまらないところで、以前毎年キャンプへも行っていた私たちは立ち寄らないことはできなかった。凄い。一日中じっくりと店内を見てみたかったが時間がないので早々にザイルを1m買って店を出た。何故ザイルを買ったかというと、実は前々から手になじみの良いロープを探していた。そしてちょうどよい太さの物をだ。何に使うかというと車の車庫のシャッターに吊るす紐にするためだ。ここにはGoodな物があったのだ。
車を先に進め瀬戸大橋のたもとの丸亀まで来た。そこでいったん一般道へ出てうどん屋を探した。地元の人が好んで食べる店が良いと思っていたので「讃岐・手打ちうどんまごころ」というお店に入った。しかしどのように注文してよいかわからない。まあ何とかなると、私は「温かいとろろぶっかけの中」、奥様は「温かいかけうどんの中」を頼んだ。トッピングが別にあった。
まいった「中」は2玉だった。あまりの量の多さに途中から箸が進まなくなってしまった。
何とか完食した。おいしかった。お土産に5玉入りを買った。
重たい腹を抱えながら瀬戸大橋を渡った。本当は淡路島経由の方が早いのだが、瀬戸大橋を渡ることも一つの目的だった。
そこでも素晴らしい景色に出会えた。与島SAからの眺めだ。南備讃瀬戸大橋を渡り、そこからループで与島へ降りる。そこから今来た橋を一望できる。
目的の瀬戸大橋を渡り切り倉敷、姫路を抜け神戸へ。大分走ったので三木SAのスタバで一服。
そして神戸へ近づくにつれ道路が混雑してきた。
自動車道を降り一般道へ山道をどんどん上っていく。初めての有馬温泉。
私は仕事の関係で結構全国の温泉地へ行っていたが有馬温泉は初めてだ。
そして谷合の温泉街に到着する。谷の両側には大きな旅館やホテルが所狭しと立ち並ぶ。
そして今日のお宿「向陽閣兵衛」に到着。エスカレーターを上り2階のフロントでチェックイン。結構多くのお客様で混雑していた。
仲居さんに案内してもらい廊下を進みエレベーターへ。窓越しに谷の向こうの旅館が見える。凄いところにそれぞれの建物が建っている。
この日の夕食はビュッフェスタイルだった。適当に食べ物を取りこの日はビールをいただいた。到着が遅かったので六甲山に架かるロープ―ウェイは終了していた。神戸の街並みを見てみたかったがかなわなかった。
翌朝6時前に目が覚め奥様が寝ている間に温泉街を散策した。
金の湯、銀の湯、極楽寺。いい名前のお寺だ。
そして「ねね」が有間川を眺めていた。
3日目
朝食を済ませ9時ごろ宿を出発した。
私たちの旅行はいつもあわただしい。
本当はもっとゆっくりと一つの観光地を味わえれば良いのだが。休みの関係で長くても4連休ほどとなってしまう。そしてこれまで行ったことのないところとなるといつも遠出になってします。そして一か所の滞在時間が短い。
明日自宅へ帰るため、家からの往路とは違うルートで帰る北陸周りとした。
前記したが金沢は何回も行っているので今回は富山で泊まることにした。
これは以前仕事で富山駅へ行ったときに新幹線開業に向けて駅舎の新築と併せ路面電車の駅も併設している工事を見ていたので完成した駅を見たかったからだ。
そんなことで一路金沢へ。秋の兼六園をやはり見たいということになり立ち寄ったが、雪吊りは見られたが紅葉には少し早かった。
そして富山市へ。
この日の夕食は、ネットで検索したお店で少しこじゃれたお店だった。
新富町の「食肴旬菜富一」というお店だった。まだ夜7時前の開店したばかりのようだったが、カウンターに男性客が一人座っていた。適当に酒のつまみになるようなものを頼んでこの日は熱燗を頼んだ。1時間半ほど楽しんでこの店を後にした。
4日目
この日の朝食は駅前の「プロントマリエとやま」で済ませた。
そして帰路に着いた。
帰路の途中日本で一番きれいなスタバと称される「富山環水公園店」を奥様に見せようと立ち寄り、これまたテラスでコーヒーを飲んだ。
その後、射水市の海王丸への橋を渡りに立ち寄った。
瀬戸内海の橋とはまた一味違ってこちらも良かった。
こんな感じでの4日間のロングドライブが終了した。


















