今から20年ほど前になるだろうか車で九州まで一人ドライブをした。

その年の12月中旬、朝のお勤めの最中、ふと「そういえば我が人生の中で鳥取より南へ旅行に行ったことがないよな~」と思い出した。

今年の年末年始も奥様と子供達は実家へ帰ってしまうことから私一人となってしまう。

「そうだ車で一人旅でもしよう。」とその時思い付いた。

そう思い始めると、いてもたってもいられない性格なため、ルート検索を始める。

そうか名古屋から国道1号線か・・・。そうそう今回の一人旅はいかにお金をかけずに行くかという課題を課した。そのため高速道路は一切使わないことに決めた。

そして大阪から2号線。関門トンネルを通って3号線で行けばいいんだ。そうこう考えるうちに元旦は九州最南端で初日の出を見ようという思いも膨らんできた。

そうは言っても地図片手にでは無理だし、友人からポータブルナビを借りるべく手配をし、車の中で寝る覚悟をし、必要な物を積み込み出発した。

 

12月29日

午前8時。自宅を出発。

前日、今シーズン最後の忘年会をやったせいで少しお疲れ気味であったが、初めての一人旅にわくわくしながら車を走らせた。馴染みの景色が遠ざかり長野市街を後にし、国道19号線へ。高速ができて以来通ることがなくなったこのルートが懐かしい。災害で最近まで通行止め箇所があったがスムースな流れだ。あっという間に松本市。さすがに渋滞だ。そして塩尻。「あ~腹減った。」すき屋で牛丼を食べ木曽路へ。

そして平成の市町村合併で話題の山口村。「へ~川を挟んですぐお隣が中津川市なんだ~。これじゃ越県合併も考えるわけだ。」

そして夕方名古屋市内へ。さすがでっかい。さてさてナビは1号線を案内せずに23号線を案内している。いいのかな~と思いながらもそちらへ。「すっげ~道路。高速並じゃん。」四日市を通り過ぎ午後8時、大阪駅。そして途中のほっかほっか亭でから揚げ弁当を購入して神戸のとある公園にたどり着く。

海沿いの国道脇の高台の公園のようだ。真っ暗であたりの状況がわからない。午後10時、夕飯を食べおやすみなさい。

この日の走行距離532.4km

 

12月30日

午前3時30分。車のエンジンを切って寝ていたため寒くなり起床。眠気だけは取れたので出発することに。途中でコーンスープを買い前日の残りのから揚げ弁当をコンビニの前で食べる。そして再び走行。

午前6時20分。あまりにも眠くなり岡山県のどこかわからないドライブインの駐車場に車を止め仮眠する。およそ1時間。「あ~すっきり。」缶コーヒーをのみ再びドライブ。

午前8時。コンビニで朝のお勤めをするが出ない。顔を洗い歯を磨き、牛乳を飲む。

11時45分。山口県岩国港近くの給油所。ガソリンを入れ、あまりに車が汚いので洗車。

12時45分。下松市、雨が降ってくる。

午後1時15分。徳山市でチャーシュー麺で昼食。峠近くの左側にあるあまりきれいでないドライブインだったがちゃんぽん風で結構美味しかった。ここまで瀬戸内を左手に見ながらのドライブだった。

午後3時12分。関門トンネル。通行料200円。結構安い。やった~九州に上陸。初めての九州だ。今度は海岸を右手に見ながらだんだんと内陸へ。

午後4時45分。運転にかなり飽き本屋へ。全国地図と九州の情報誌を購入。「ここまでナビだけで来たせいで、実際どこを走ってきたかわからないので、全国地図に走ったルートを記入。」2日目になり疲れも溜まり、「今日は宿屋に泊まろう。」と決心する。久留米市を通り八代市、コンビニでビールと夕飯を購入。安いモーテルを探すが中々ない。そうこうしている内に午後9時にもなってしまう。限界、今日はここまでと観念し、薄暗いモーテルにこの日の宿を取る。

ここまでの走行距離1247.4km

 

12月31日

予定よりかなり早く九州最南端へ着けそうだ。

午前6時20分ホテル出発。

今回立ち寄り地を一か所決めていた。

そこは鹿児島県出水市にある神酒造だ。ここで「千鶴」という銘柄の芋焼酎を作っているからだ。

これは、以前職場の旅行で金沢へ行ったとき私の上司が近江町市場の酒屋で買ってくれたものだった。私の奥様の名前なのだ。

その後、通販で取り寄せて何本も飲んだ。

このことからせっかく鹿児島まで行くのなら寄ってみようということとした。

途中で電話をし、場所を確認。年末年始のお休みだが、到着ごろ店を開けてくれるそうだ。午前8時20分到着。おじいちゃんが出てきて対応してくれる。2升購入。

雨が本降りになってくる。

凄くきれいに植林された山々を抜け南へ。「あれっ信州そば」という看板に目を引かれ。こんなところで信州の文字を見るとは思わなかった。

3号線に別れを告げ、桜島を右手に見ながらさらに南下した。

道路わきの木々が南国へ来たような樹木に代わっていく。またいくつもの風力発電の風車が並んでいた。

街が終わりソテツの木が生えている中を進み午後1時、佐多岬公園駐車場に到着する。

ここまでの走行距離1535.1km

 

駐車場に車を止め。岬の展望台まで散策。南国のジャングルを抜け展望台へ。

「高くて怖い~。」私、高所恐怖症。

およそ1時間で駐車場へ帰ってきて、「さてこれからどうするかな?」「同じ道を帰るのも面白くないし、この際行ったことのない四国へ渡ろうと決意する。」

午後2時佐多岬出発。

暗くなり宮崎市内を通る。イルミネーションが凄くきれいだった。そうだ今日は大晦日、今晩は豪華に回転寿司で夕食だ。さすがに数人のお客しかいない。735円なり。

友人に電話でフエリーの時刻を確認してもらい、大分県臼杵港から四国に渡ることにした。車を走らせるにつれて最終の23時台の船から22時台で乗れそうになる。午後9時55分港到着。乗船手続きをし、午後10時20分出港。

船内では紅白歌合戦が流れている。「あっあゆだ!」お休みなさい。

 

1月1日

午前0時30分八幡浜港到着。四国上陸0時40分。

四国上陸も初体験。初日の出を室戸岬で見る事に決め出発。どんどん山の中へ入り「ひゃ~なんじゃこりゃ!四国だというのに路面が凍っている~。山を登につれ積雪が増えてくる。そして圧雪状態。」びっくり。高知県へ入り海岸線へ。

「なんじゃこりゃ。パトカーの検問だらけ。そっか初日の出暴走族の取り締まりか~。」「お~来た来た。」数百台もの車とすれ違う。

午前5時30分室戸岬へ到着。

沿岸の道路は初日の出を見るための車が数珠繋ぎ。

午前5時45分。室戸岬の港へ到着。そしてお休みなさい。

ここまでの走行距離2127.4km

 

午前6時30分ごろ目が覚める。

真っ暗の中、到着したので明るくなってびっくり「お~沢山の車。団体バスもいる。」

まだ日が出そうもないので、うだうだする。

午前7時30分。雲の中から初日が出始める。

両手を合わせ今年一年の祈願をする。

午前7時40分港出発。

太平洋を右手に望みながら鳴戸へ。四国から淡路島を経由して神戸へ渡る計画をする。

室戸岬から鳴門へはずっと海岸線沿いに走る長い道のりだった。

午前11時25分。鳴戸大橋。1,150円「こわ~。高いし、風強いし。」そして淡路島へ上陸。急な下りの道だな~。橋の橋脚の高さを再認識する。

午後0時55分。本州四国連絡橋。2,300円「値段も高いんだな~。」

さてさて今度は、神戸から舞鶴への横断だ。山が深くなるにつれ雪が降り始め、仕舞には吹雪となる。峠では雪道のスリップで3重衝突事故。やっとの思いで舞鶴へ。

午後4時20分。今度は日本海を左手にして北上。さあどこまで行けるか。吹雪の海岸線の道路に「こわ~。福井県人は雪道怖くないのかな~。」いくら融雪(水を撒いている。)とはいえ夏場と同じ走り方。そして石川県へ。

ここで今日は金沢で泊まろう。

また友人に電話をし、ホテルを予約してもらい・・・。

それにしても凄い吹雪だ~。前がほとんど見えないほどの猛吹雪の中、午後9時20分ホテル到着。

ここまでの走行距離2718.8km

もう車を運転する気力もない。タクシーで近くのコンビニまで行き、ビールとおつまみを購入。ホテルの部屋で一杯やってお休み。

 

1月2日

午前7時30分起床。「あ~久しぶりに良く寝た。」快晴です。昨日の天気が嘘のよう。

ホテルの朝食を済ませ、午前9時10分出発。

「そうだお土産何も買ってない。」近江町市場へ行くが4日までお休みらしい。一路富山のきときと市場へ。

午前11時。きときと市場到着。「よかったやってる。」ぶりと蟹を購入。

「そうだ帰っても誰もいなんだし友達呼んで反省会やるべ~。」

友達に電話する。OK!少しつまみが少ないと思い上越の鮮魚センター魚勢でいかと甘えびを購入。これでよし!

友達から電話が入りドタキャン。

自宅到着午後4時。

走行距離2969.8km。

豪華なつまみで1人反省会をする。