アリーナ40列、センターブロックの通路横。ステージがほぼ真正面に見える。

 

開演前にステージの近くまで歩いて行って様子を見たのだが、メインステージから出島へと向かう花道が他会場より短い気がした。気のせいか?

 

SIDE Aのあの曲(もうはっきり書いてしまうが、タイムカプセル)の最後の演出に使う「小物」もこれまでと変わっていた。3月になったからなのか? それにしては色が真っ黒だったが。

 

SIDE Aのある曲(確かStarlight Dreams)で、あ~ちゃんがステージ上の小高くなっている部分から足を踏み外したようで、ダンスの途中でよろけた。MCでは特に触れなかったが。

 

席が会場のほぼ真ん中あたりだったせいか、観客の声がひときわ大きく聞こえた。SIDE BのDREAM FIGHTERの「先まで」は私のライブ観覧史上で最大音量だった。

 

その観客たちが最後のMC枠のあ~ちゃんの話には静まり返って耳を傾けていた。30歳の年に皆でUSJに行ったこと。それからの6年間にいろいろなことがあったが、Perfumeを続ける道を選んだこと。こうしてライブをするために生きていること…。

 

あ~ちゃんはつくづく「言葉の人」だと思う。自分の考え(思考)や気持ち(感情)を言葉によって人に伝えることができると信じている。偽りのない考えや気持ちが心の奥底にあるから、紡ぎ出される言葉が人に伝わってゆく。

 

※ ※ ※

 

この日、昼過ぎに大阪に着き、阪急とJRを結ぶ連絡橋をゆっくりと歩いていると、お母さんに手を引かれた4、5歳くらいの女の子が追い抜きざまに「こんにちは」と声をかけてきた。「こんにちは」の「こん」と「は」が高く、間の「にち」は低い、関西アクセントだった。

 

私もつられて(ちょっと小さな声で)「こんにちは」と関西アクセントで返事をした。

 

確かに目が一瞬合ったので私に声をかけたのだと思ったのだが、ひょっとすると誰とはなしに「こんにちは」と言ってみただけだったのだろうか。

 

女の子の真意は確かめるべくもない。その無邪気な一言が見知らぬ東京人の心をどれだけ温かくしたかを女の子が知ることもない。