いつもの道、いつもの教室

何の変哲もないはずのものが、今は輝いて見える



どうやら私は、一目惚れというやつをしたみたいだ




無防備な桜の木を眺めている1人の女性

たぶん、私より年上

少し背が高くて顔が小さくてスタイルが良い

周りにいる人も彼女に目を奪われている

彼女の周りだけ春が来たかのように


彼女を見つめていると、ふいに振り返って目が合ってしまった

恥ずかしさで死にそうになっている私をよそに

彼女は私に微笑みかけた


「あ、好き」


ふと、口から溢れてしまった


名前も知らない彼女に

私は恋をしてしまったらしい



「開いた桜には"恋"と名前を付けよう」


初めて聞いた時は分からなかったけど、

今ならわかる気がする


"ぱっ"と桜が咲くように、恋は始まるらしい


彼女にも、桜が咲く音聞こえてたらいいな…