※リクエスト作品になります。

とても長くなっていることと、
最後の辺りは裏に続くお話なので苦手な方は飛ばしてもらうか自己防衛願います🙇‍♂️

そして、本日のあとがきに皆様にご相談したいことを書かせていただいているのでお時間があれば最後までお付き合いしていただければと思います。

長くなりましたが本編、お楽しみください✨







理佐side



今日も清々しい秋晴れの日。なんだかんだ、夏の快晴よりもこう言う風情を感じる晴れの方が見てて気持ちがいいんだよなぁ。

こんな青空の中、卒業式とかあったら最高なのになぁ…。
まぁ、日本で秋に卒業式が行われることなんてないけど。

会社に隣接している大きな公園の中を歩きながら、つい肺いっぱいに空気を吸い込む。すると視界にガラス玉のようなものが通り過ぎる。幻想的で、そのものを通してみた世界が、今俺が見ている世界よりもちょっとだけ色鮮やかに見える。

飛んできたものの道筋を辿ってみるとその先には小さな女の子がいて、楽しそうにシャボン玉を吹いていた。その周りにいる両親と思われる人も屈託のない笑顔でその子を見守っていた。


そして俺はなんとなく由依をその子のお母さんに重ねてみる。
いつか俺らにもあんな未来が来るといいな。

愛する人との可愛い子が遊んでいるところに一緒に夢中になってはしゃぐ俺を少し遠くから優しい目で見守る由依が未来にいたらそれほど幸せなことはない。

子供…、お互い仕事人間なところあるしあんまり話してなかったな。この際、由依に提案してみるのも案外悪くないかもしれない。



ー家ー



理佐「由依、ちょっとだけ相談したいことあるからさ、
   聞いてくれない?」
由依「いいよ〜」


また今日も今日とて、2人して夜遅くに帰宅。寝る支度がやっと終わったのが夜の10:30だった。疲れているはずだけど柔らかく笑って向かいに座ってくれる由依はどれだけ理想の妻なんだろうと思う。


理佐「今日会社の隣の公園でシャボン玉吹いてる女の子がいて
   さ?こう、大きく膨らまそうとするんだけど、途中で
   割れちゃってさ!見てて頑張れ〜って…」
由依「ふふふ、うんうん。」


身振り手振り、言葉足らずな俺の説明を愛しそうに相槌を打って聞いていてくれる妻。そんな柔らかな表情を見ると、もっと話したくなる感情に駆られて、つい本題までが長くなってしまうのはいつものこと。


理佐「最後には大きくできてさ!俺ガッツポーズしちゃって!   ……って、そうじゃなくて、ぇっと…なんだったかな」
由依「もぅ〜、また話したいこと忘れちゃったの?(笑)
   そろそろ学習してよ、」
理佐「ちょ、待って…(笑)ごめん、ぇっと、あれだよ…
   ぁ、あぁそう!思い出した!」
由依「ふふ、はいどうぞ。」


理佐「……子供…由依はどう思ってるかなって思って。」
由依「っ、…そりゃ、いつかは欲しいと思ってるけど、//」
理佐「そっか。」


耳を赤くして少し小声になる由依は今何を考えてるのか。
可愛いやつめ。全く。恥ずかしがり屋な由依は俺の顔を破顔させるのに十分すぎて、由依の目をジト目にしてしまう。


由依「…その顔どうにかできないわけ、」
理佐「ふふ、ごめんごめん」
由依「もう。全然思ってないでしょ」


こういう可愛い可愛い口喧嘩をしている時、「由依が妻でよかったなぁ」とつくづく思う。こんな子供っぽい俺をちゃんと受け入れて付き合ってくれる由依は、俺にとって本当に居心地が良くて。

ちょこっとだけご立腹な由依の目を、睨めっこをするときみたいにじーっと見つめて最後にニヤッと笑うと、由依もニヤけ出すものだから思わず2人して吹き出してしまう。

いつもそう。どんだけ真面目な話をしていても途中でふざけ出して、挙句の果てには2人で大笑いするまでふざけたりして。

だけどそんなところも俺たちらしくてやっぱり心地いい。


理佐「ふふ、由依だってニコニコしてるくせに」
由依「んふっ馬鹿(笑)話続けろし」
理佐「はいはい(笑)…子供、作るならそろそろ1人目考えても   いいかなって思って。会社も忙しい時期は超えたし、金   銭面でも問題ないし。由依はどう思う?」


俺の目を見て優しい顔をして聞いてくれる由依へそう言うと、少し視線を落として数秒間考えているようだった。その伏せた目をみて柄にもなくドキッとする。由依のその表情が、らしくなく、やけに色っぽいせいだ。

とっても愛情の篭った今の由依の目の先には、きっと未来が写っている。子供と、由依と、俺と…。その未来をそんな愛しそうな目で見据えてくれていると思うと限りなく嬉しさが溢れてくる。

由依との子供か。どんな可愛い子が生まれてきてくれるだろう。女の子かなぁ、男の子かなぁ。

女の子だったら、大きくなった時デートしたりして。まぁその前には「パパ臭い」とかなんとか言われて、由依に慰めてもらうようになるのだろうけど。

男の子なら毎日たくさん遊んで、男子特有のバカ騒ぎいっぱいして、休日には公園で朝からサッカーなんかしちゃったり。そんで、いつのまにか「パパ下手くそ」なんて煽られる日が来て由依にも笑われたり。

どんな日を想像したって出てくるのは、まだ始まってもない幸せとその日々への期待で…。俺は1人、どんどんと妄想の世界にふける。


それから、この短時間で由依の頭の中はたくさんのことを考えたみたいだけど、今、結論が出たようで再び視線が交わる。


由依「…うん。いいかもしれないね。」


表情こそ普段の由依と変わらなかったものの、声の弾み具合やトーンからして由依も俺と同じ気持ちをしてくれているのだと思う。その証拠に隠しきれてない口角が、プロポーズをした時と同じくらいに上がっている。


理佐「っ!マジ…?!いいのっ」
由依「ふふ、うん。いいよ。」
理佐「ぇ、頑張ろ本当に。由依との赤ちゃん、俺の子…。
   由依とのセッk…」ペチンッ!
由依「馬鹿…!///口に出すなアホ、恥ずかしいじゃん//」


端からOKしてくれるつもりなんてなかったから、予想外の返答に思考回転が止まる。そして、心の声が駄々洩れになっていたらしく由依に弱いビンタを食らう。

でも本当に夢みたい。まだまだ先のことだと思っていた子供の誕生が、急に身近に感じてくる。それもそうか。「いつか」だったのが「数年後」に変わって、着実に現実味を帯びてきているのだから。

きっと今よりも幸せな未来が俺らを待っているんだろうな。
由依の嬉しそうな幸せそうな顔を見てそう思った。



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それから俺たちは少しづつ、少しづつ子作りを始めた。

最初の方こそ、顔も耳も真っ赤にして頑張ってくれていた由依だけど数をこなすにつれて少しは慣れてくれたのかなと思う。その証拠として始まる直前のイヤイヤがかなり減った。

…まぁ前が大騒ぎすぎたのもあるのかもしれないけど、

だけどもやっぱりゆでだこのように赤面するところや、達する時の顔は絶対に見せてくれないところなどは相変わらずで、そんないつまでもウブなうちのプリンセスが可愛らしく感じたり。

そんなことを考えながら今日も妻の元へお腹を空かせて帰る。


理佐「ただいまー。」


昼間より大きな声を出すのは、玄関からでも由依に気づいて欲しくて。靴を脱ぎながらリビングの方へ耳を欹てるのは、疲れた身体に沁みるありったけの優しい「おかえり」が聞きたくて。


由依「おかえり。ごめん、ご飯もう少しかかっちゃうかも」


あんまり手が離せる状況じゃないのか、リビングから上半身だけ出して迎えてくれる由依。そのエプロンをつけて、バレッタで留めているハーフアップが可愛いのなんのって。

「ありがとう、全然大丈夫」とお礼を言って、手を洗うためにキッチンへ侵入すると、口の前にスプーンを出される。


理佐「え?」
由依「はい、あーん。」
理佐「ぇ、ぁ、あーん………」


どう言うことだろうかと考えているうちに近づいてくるスプーンを気づいたら口の中に入れていて、美味しい味が口の中に広がる。


理佐「んっ!うま‼︎」
由依「本当?ちょっとしょっぱくない?」
理佐「全然美味しいよ」
由依「なら良かった」


スプーンで口に入れられた料理は俺の好みの味だった。

いつの間にかうちのご飯は全部、俺の好みの味になっていて由依の優しさを感じる。そうやって合わせてあげようって思ってくれる性格が、些細なことかもしれないけれど、俺は堪らなく大好きでそっと由依を抱きしめる。


由依「ん?なぁに?」
理佐「……いつもありがとう」
由依「ふふ、いいよ。理佐もいつもお仕事お疲れ様。
   ありがとう」
理佐「いいえ〜」

2人「んふふ」


ありがとうって伝えたのは俺なのにいつの間にかありがとうが俺に返ってきてる、そんな雰囲気が暖かくて2人で微笑んだ。





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由依の美味しいご飯を食べた後、今日は2人でお風呂入りたいなぁと思い、お皿を洗ってる由依のことをソファーで本を読んで待つ。

しばらくするとふわっと由依の香水が微かに香って由依が隣に来たことを悟る。


由依「お皿洗い終わったよ。」
理佐「おっ、ありがとう。それじゃあお風呂入ろうか」
由依「…。」
理佐「由依?」


お風呂、嫌だったかな。目の前の由依は、じっと俺の目を見て何も言わないから不安になる。

するとあの奥手で有名な俺の嫁が、ゆっくりと自分から膝の上に跨ってきて驚く。


理佐「由依…?」
由依「ぁ、のさ……」
理佐「どうしたの?」


目をキョロキョロさせて何か言いたげな由依。こんな状況初めてだ。膝に座らせることは今までにもあったけど、俺が半分無理やり捕まえて座らせてるようなもんだったし…。

いつもより積極的な姿に俺がびっくりしていると、か細い声で耳を紅く染めた妻から何か言われた。


由依「……さ…し…ぃ///」
理佐「え?ごめん、聞こえなかった。」
由依「だ、だから……その、、」

由依「理佐と、したぃ…です、、///」


頭がショートした。

え?今この膝の上にいる人は、本当にあの由依か?
お酒飲んでてもさせてくれないことがある、あの由依?
キスだけで恥ずかしさMAXになっちゃう、あの由依?

似ても似つかなくて疑ってしまう。だけどその疑いは、我に帰ったのか膝からおずおずと降りようとするいつもの由依によってすぐさま晴れた。


由依「ご、ごめん……やっぱ引いたよね、///」
理佐「ぁ…ちょっと待って」


細い腰を抱き寄せてもう一度しっかり座らせ、髪の毛を留めているバレッタを外しながら由依にキスをする。


由依「んぅ、あっ、チュ…///」
理佐「ハァっ……チュッチュ、、」


由依からお誘いされるなんて今までなかったよな…、こんな可愛いんだ誘う時の由依。頭小さいなぁ、髪サラサラ…いい匂いするなぁ……。

舌を絡ませて、耳を触って、腰を摩って、夢中になって由依に愛を注いでから顔を離すと唇を繋ぐ橋が掛かっていた。


理佐「……見て。由依と俺のやつ糸引いてる。」
由依「っ、知らない……///」
理佐「、、、本当にいいんだな?」
由依「………うんっ、理佐がほしい……///」


声は小さいし、積極的になったのは口だけみたいでまだ恥ずかしさからぎゅーっと抱きついてくる由依だけど、そんなところ由依らしくて何処までも俺を虜にしていく。


理佐「お風呂は?」
由依「いい…後で入るもん、、、」
理佐「わかった。ベッド行こう」


理佐「由依?」
由依「んっ…?」
理佐「大好きだよ。」
由依「………私も、」


初めて由依が誘ってくれて始まった今日という日。記念日にしてしまおうかと、後日由依に言ってみたけど案の定睨まれてしまったから断念しとく。

由依、勇気出してくれてありがとう。




………スマホのカレンダーにこっそり書き込んだのは内緒の話




to be continued…



お読みいただきありがとうございました!

「由依ちゃんが珍しく欲しがって、その流れで裏」と言うリクエストの元、書かせていただきましたがこの後の裏を書くかは……なんとも言えない感じです😅

またTwitterの投票のご協力ありがとうございました🙇‍♂️
元々は20名いたらいいかなくらいの感覚で実施していたので、結果として44名の方が投票してくださっていたこと凄く嬉しかったです✨

そしてこれは皆様へのご相談になりますが、
知ってる方はどれくらいいらっしゃるのか…。

書き手のフォロワー様が1000名様を迎えた時に本当は感謝祭か何かを開催したかったのですが、書き手の都合によりそこに当てる時間がないと言う理由で延期にしていました。

その感謝祭を遅ればせながら実施するとなったら、読者様は何を求めているのでしょうか…?

色々考えたのですが、読者様に良いことがないと感謝祭の意味がないのかなと思い、聞かせていただきます。ご意見ありましたら本当気軽にコメント、マシュマロをください🙇‍♂️


それでは、ここらへんで。おっす。