
遅くなりましたが、、
ついに2011年が明けましたね!
おめでとうございます。
本年もよろしくどうぞ、八山(やつやま)です。
お正月は、わたしも実家で過ごしとりました。
両親、弟、姉家族、友達、、、たくさん会いたい人はいたけれど、
今回、一番気がかりやったのは、
前回帰った時にちょっと元気がなかった
父方の祖母・御年88歳の“孝江(たかえ)さん”。
たかえさんの趣味は裁縫・パチンコ・株・庭仕事・油絵。。。(料理は大の苦手。)
パチンコと株は知らんけど、
他は孫のわたしから見てもかなりの腕前。
その昔、確か戦後の頃は和裁で家計を助け、
数年前、油絵では自ら個展を開き。

パートナーの“徹(とおる)さん”は、たかえさんの2歳下。
大正時代に生まれた人にとっては斬新な、姉さん女房。
とにかくパワフルばーちゃんで、
わたしが小学生の頃に一緒に住み始めてからは
よく母が手を焼いてました。
「オリバ(折尾のばあちゃん)は地球に隕石が当たっても死なない」
これは、元気すぎる祖母に対して
孫たちが何度となく囁いてきた悪口にも似た称賛。
親戚の葬式に、
黄色と黒のカミナリ柄の靴下で参列したと聞いた日には
さすがの孫たちも悪口を言いましたけど。
そんな祖母も昨年、風邪をこじらせて入院。
母の看病のおかげもあり、
なんとか退院はしたものの、
なんだかちょっと元気がないというか、気弱になっているというか。。
しかし、わたしが年末帰省し、
駅から家まで向かう車の中でさっそく母が、
「元気が戻ってきたばい。ほんであんた、ばあちゃんがなんか、丸くなったんよ。」
88歳にしてようやく丸くなり始めた祖母。
一時は心配やったけど、結果、病気がいい薬になったようである。
雨の続いた福岡のお正月。
太陽は見えないけど、少しだけ雨が上がりました。
直接聞いてはいないけど、
パチンコも株もきっと今はやってない。
裁縫に油絵はボチボチかな。
きっと、昔から力の入れ具合が変わっていないのは
庭仕事だけ。
「やはいを採りにいほうかへ」
?
そう言って、たかえさんは立ちあがりました。
玄関で何かしゃべりつつ、
違和感を覚えたようで、洗面所へと引き返しました。
「なんかしゃべりにくいと思ったんよ」
入れ歯を装着し、笑顔で戻ってきました。
庭へは、どうやら野菜を採りにいくみたいです。
「はさみはさみ、、」独り言を言いながら、
庭へ到着。

ところで、今年一番最初に撮影した写真。
作品名は「祖母とゆずり葉」。
不意打ちの祖母、寝ぐせはそのままにズボンをずり上げている最中ですが。
ゆずり葉は、この庭でわたしが一番気に入っている木。
といっても、ここ十数年くらいで
銀杏、柿、栗、いちじく、、などなど
小さい頃から慣れ親しんだわたしの大好きな“実のなる木”は
たかえさんの独断と偏見とその時の気分により、
次々と切り倒されていき、
結局わたしに馴染みのあるお気に入りが
今目の前にある、このゆずり葉だけになったというわけです。
リビングの南側に立ち、
夏は心地良い日陰を作ってくれる。
冬は色味がなくさみしく見える庭に、
青々と輝いて明るい気持ちにさせてくれる。
小学生くらいまでは、木の枝と枝にダンボールを渡し、
外から丸見えの基地を作って遊んでいました。
”ゆずり葉”は、
一年を通して緑が絶えることない常緑樹。
春、枝先に若葉が出たあと、
前年の葉がそれに譲るように落葉することからその名前がついたそう。
親が子を育てて家が代々続いていくように見立てられ、
昔から縁起物とされてるとか。
いつの頃か、冬も庭先で唯一青々としてることが不思議で
たかえさんに尋ねてみたところ、
そんな風に教えてくれました。

あっ、たかえさんが
現在の庭を案内してくれるそうです。
後編へつづく。。。