第11位までの
ランキング発表が終わりました。
前回はこちら。
いよいよ最後。
第10位から第1位までを紹介します。
今年の俺のベスト10はこの曲だ!
第10位
NiziU
『SWEET NONFICTION』
(2024年3月14日配信発売)
作詞:Mayumi Kon
作曲:ALYSA、Jake Kim、Maria Marcus、Ricki Ejderkvist
編曲:ALYSA、Jake Kim
■MV
ソニーミュージック×JYPの合同オーディションプロジェクト「Nizi Project」で誕生した9人組アイドルグループ「NiziU(ニジュー)」の4thデジタルシングル。映画『恋わずらいのエリー』の主題歌に起用された。
この曲は3月頃にTikTokでサビのダンスの踊ってみた動画がたくさん投稿されて話題となり大ヒット。軽快なリズムと真似したくなる面白い振付(弓矢を放つ「恋のキューピットポーズ」など)が癖になる中毒性を生んだ。サビ後半の合わせた両手を頭の後ろでピョコピョコ出すとこがめっちゃ好き。正直K-POP寄りすぎる路線は良さがわかりにくいので敬遠していたんですが、この曲はキュートなうえにオシャレすぎてすっかりハマってしまいました。
それと「恋愛」というものに憧れていた主人公が実際に恋をして成長して、もっと自分を好きになれたという「自己肯定感」が高まる歌詞もいい。ラップパートで「恋わずらい」と「恋はツライ」をかけるのは面白いうえに説得力ある。全員ビジュ爆発してるし、曲を聴いたりMV見た後の多幸感すごい。
■ダンスバージョン
■配信リンク
第9位
未完成のキャラメル
『ハートシャッター』
(2024年7月29日配信発売)
作詞:Kawas.
作曲:YU-JIN
■フル音源
27位『あいまいみい!』に続き、2回目の登場「未完成のキャラメル」の8曲目の配信シングル。
明るくて楽しくて沸けて盛り上がれる夏曲で、めっちゃライブ映えするアイドルソング。これはYU-JIN史上最高にキャッチーでノリノリなキラーチューンだと思う。「焼き付けてもっと In my mind」の振りコピは一体感があるし、サビ前にイエッタイガーの幻聴が聞こえてくるほど。なぜもっと流行らないのか不思議。
公式が定期的にライブのダイジェスト動画をXに上げてくれていますが、YouTubeにMVも無ければ公式ライブ動画も無いのが惜しい。やっぱりフルで見たいところです。
■ライブ動画(消えるかも)
2024年8月19日@お台場冒険王クルマ買取はソコカラ♫ステージ『お台場冒険王2024 -TIF presents アイドルステージ-』#みかめるセトリ
— 水色のぐりまる。(楓紀委員) (@guriko_no_omake) August 19, 2024
M4「ハートシャッター」
MCは省略。需要あれはアップします。#動画撮影#ライブ動画#未完成のキャラメル #お台場冒険王2024 pic.twitter.com/HWyNfMhNxC
■配信リンク
第8位
なみだ色の消しごむ
『ホワイトイノセンス』
(2024年3月20日配信発売)シングル
(2024年12月2日発売)アルバム
作詞:mimimy
作曲:J.K≒3.0
■MV
2023年にデビューしたFreoMotto所属の6人組アイドルグループ「なみだ色の消しごむ」の6th配信シングル。12月25日発売予定の1stアルバム『なみだ色ってどんな色?』にも収録。
好きな人へ情熱的な愛を歌ったウインターラブソング。作曲したJ.K≒3.0が得意とする結構激しめのアップテンポ曲なので冬感が弱いかと思いきや、クリスマスっぽい鐘の音が冬感を後押ししてちゃんと冬曲になっている。好き過ぎる気持ちが加速している感じも良い。ダンスでは「つい前髪整えちゃうね」の振りが可愛い。
「なみけし」は他にも『アイズ』『恋になるまで』『ボクコイ』とどれも良曲ぞろいで、どれを最上位に置くかかなり迷ったが、個人的に王道感溢れる『ホワイトイノセンス』が最高でした。
■ライブ動画
■配信リンク(Apple Music)
第7位
JamsCollection
『冬空ラプソディー』
(2024年2月21日発売)
作詞・作曲・編曲:根本優樹
■MV
RIZEプロダクション所属のアイドル「JamsCollection(ジャムズコレクション)」の両A面3rdシングル『冬空ラプソディー/トキメキNEW WORLD』に収録。『冬空ラプソディー』は『君色花火』のアンサーソングとして作られた。
これは年間通して今年1番聴いた曲です。恋人が来るのを待つソワソワした様子や、幸せそうに2人並んで歩く姿が歌詞から想像できるのがいい。『君色花火』では手を繋ぐこともできなかった2人が、『冬空ラプソディー』では固く握り合って「ずっとずっと離さないで」と心の中で思っているのが微笑ましくて、ニタニタが止まらない。
つまり最終的な恋は
君で最後にしたいんだって願う
冬空ラプソディー
このサビ終わりの歌詞が素敵。流れるようにタイトルに繋げるメロディーも最高です。ジャムズは『青いペディキュア』『サマーポップ』などで夏のイメージが強いけど、冬もこんな良い曲があるので季節に限定せずもっと歌ってほしいなと思ってる。
■配信リンク
第6位
ドラマチックレコード
『好きになってもいいですか』
(2024年8月13日配信発売)
作詞:川合チノスケ
作曲:三谷秀甫
■ダンスプラクティス
こちらも2度目の登場「ドラマチックレコード」の20曲目の配信シングルで、7人体制になってから最初の楽曲。
イントロ頭で『さよならクロール』や『TOWN(てってってー)』風の耳馴染みのあるリズムアレンジで懐かしい気持ちにさせて、Bメロでカスタネットが夏の風を運んできて、ソロで歌い繋いでキャッチーな王道進行のサビはユニゾン歌唱、ラスサビで転調、「言えない8月」は落ちで歌声を際立たせて、印象的なアウトロに着地する……もう最高です。
「好き」を「たった二文字」と表現して、ほんの少しなのに勇気が出ない、簡単なようで難しい様をうまく表現してあるのも秀逸。48Gや坂道を通って来たアイドルファンなら好きにならざるを得ない要素がたくさん詰まった楽曲。
■ライブ動画(消えるかも)
■配信リンク
第5位
CUTIE STREET
『かわいいだけじゃだめですか?』
(2024年9月9日配信発売)シングル
(2024年11月13日配信発売)EP
作詞:早川博隆
作曲・編曲:早川博隆、渡邉俊彦
■MV
ASOBISYSTEMのアイドルプロジェクト、KAWAII LAB.から今年デビューした8人組アイドルグループ「CUTIE STREET(キューティーストリート)」の1stデビューシングル。11月にEPとしても収録。
前期の「このアイドルソングがTikTokでバズりました大賞」が『最上級にかわいいの!』なら、後期はこの曲がバズり散らかした。今年のTIFで初お披露目されたばかりの新人アイドルだというのに、わずか1ヶ月でTikTokの楽曲投稿数が10万投稿。TouTubeのMVは約1ヶ月で1000万回再生を突破するというとてつもない売れ方をした。「ME:I」が誕生したオーディション番組「日プ女子」に出演した桜庭遥花がアイドルデビューしたことも話題だったが、それにしてもこの勢いはすごい。
もちろん楽曲は「かわいい」の権化。可愛さを武器にポジティブに生きる、あざとかわいい系ポップソング。わざとテンポをずらしたり、何を言ってるのかわからないくらいがちょうどいいとばかりに早口にしたり、裏メロで「ヨォ~」とかアラビアンを流す遊び心満載の「詰め込んでみました感」がいい。早川博隆&渡邉俊彦コンビが最高の仕事をしてロケットスタートを成功させた一曲。
■配信リンク
第4位
≒JOY
『初恋シンデレラ』
(2024年10月16日発売)
作詞:指原莉乃
作曲・編曲:齋藤奏太
■MV
2回目の登場となる「≒JOY」の2ndシングル『初恋シンデレラ』表題曲。センターは江角怜音が務めた。
作曲は『だだだ、だって。』も手掛けた齋藤奏太。この曲はニアジョイ初めての恋愛曲。AKB48『Everyday、カチューシャ』との出会いから始まったという齋藤奏太のアイドル楽曲へのこだわりとニアジョイへの愛によって渾身の一作が誕生した。
曲の内容は、高嶺の花だった女の子に告白されて、好きになった初恋の君を守りたいというストレートな男性目線のラブソング。誰が聴いても「いい曲」と思える普遍的に好きになるメロディーラインが強い。2サビ後の間奏のギターソロかっこよすぎ。「そうだ」と「きっと」の声がラスサビだけソロになっているのは不意を突かれてハッとさせられる良い変化だし、サビ前の「好き」「大好き」の台詞や歌割りに12人全員に見せ場を与えたいという意図を感じる。ラスサビの大西葵と村山結香のハモリも綺麗です。
■ライブ動画
■配信リンク
第3位
yosugala
『裸足のまま』
(2024年2月16日配信発売)
作詞:TKT from AliA
作曲・編曲:EREN from AliA
■ライブMV
we-B studiosとsakebiの共同プロジェクト「WEXS」が運営する4人組アイドルグループ「yosugala(ヨスガラ)」の2ndアルバム『ヨモスガラ2』に収録された楽曲。
昨年は『僕に願いを』が衝撃的だったyosugala。その時「今後もアイドル界の大きなトピックになりそうです」と書いたが、今年2月にリリースした『ヨモスガラ2』でその勢いはますます加速。『aspiration』『ろーるぷれいんぐ』『ソラノナミダ』と秀作揃いの中でも1番聴いたのがこの『裸足のまま』。アルバムで一聴した時からこの曲が大好きで、その時点でもうすでに「これは名曲」だと思っていたが、後で上がった公式のライブ映像を見たら音源を超えてきた。映像越しでも熱気が伝わるパフォーマンスに圧倒されました。
4人それぞれ違う個性的なボーカリゼーションにエモいAliAのロックサウンドががっちりハマった感があって、結成して2年ですでにスタイルが完成されつつある。この先どこまで進化するのだろうか。
■配信リンク
第2位
feelNEO
『いとしい』
(2024年9月26日配信発売)シングル
(2024年11月26日発売)アルバム
作詞:キララ
作曲:吾郷冬樹、キララ
■MV
こちらも2曲目、岡山の5人組アイドルユニット「feelNEO(フィールネオ)」のデジタルシングル。CD形態は3rdアルバム『いとしい』に収録。
悩んで前に進むことをためらっている人の背中を優しく押してくれる楽曲。この曲はピアノの美しい旋律が印象的。イントロがなくいきなりAメロから入る構成となっていて、静かに始まったところから徐々に楽器が集まってきて壮大になっていくのは気持ちよさがある。
作詞・作曲はメンバーのキララが担当。2サビの歌詞「姿形のない総意の惡風」おそらくアンチコメみたいなことだと思うが、こんな言葉が出てくるセンスすごいな。この曲も最初に聴いた時から「いい曲だなぁ」とは思っていたんですが、聴けば聴くほど歌詞と歌声が沁みてきて、もうその頃になるとMVの最後の手を繋いだ5人の後ろ姿がエモすぎて思わずうるっときてしまった。
こういう聴かせる楽曲は大衆受けしないためか人気投票では低くなりがちで、その順位結果だけで善し悪しを判断されるのはもったいない。1人でも多くの人にこの曲が届きますように。
■ライブ動画
■配信リンク
そして……。
楽曲ガチ勢にこのアイドルソングを2024年版、
第1位は――。
第1位
Merry BAD TUNE.
『86 SUMMER FILM』
(2024年5月21日配信発売)
作詞・作曲:甘噛
編曲:RYO-P、甘噛
■MV
2022年デビューのESOLA MADE所属アイドルグループ「Merry BAD TUNE.(メリーバッドチューン)」は元「ワールズエンド。(旧「マリオネッ。」)」のメンバー4人が在籍する実質的後継グループで、2ndアルバム「2D POPと超電脳アオハライズ。」に収録された楽曲。
ギターがかっこいい青春バンドサウンドで、イントロとアウトロのわくわくする疾走感あるメロディーが最高。とくにアウトロで歌の終わりに重なるように入って来るところが「待ちきれない」感じが出ているし、「季節に溺れていたいんだ。」では「いたいんだ」を「ぃたいんだあ」にして、最後に「あ」を強調することで歌いやすく伸びやかな印象になっている。
MVは代表作『真夏のユーレイ!!』を彷彿させる要素(ヘッドホン、水のないプール、ラムネ、制服、海岸、花火など)やMV、過去のライブ映像を入れたり、フィルムのフレーム越しの演出も夏の終わりの切なさを加速させている。
それとこの曲は昨年「TIF2023 メインステージ争奪LIVE」で優勝し、メインのHOT STAGEに立った8月6日の「86」にかかっていて、歌詞の「ハチロクの空は雨のち晴れ。」はその日の夕方から土砂降りの雨が降り出して、最後に予定していたSKY STAGEでのパフォーマンスが中止になるかと思われた時、奇跡的に晴れたことに由来している。曲を聴くだけで当時の感動をファンに想像させるし、これから出会う人たちも含めて誰も置いて行かない、ぼっちにしないというメッセージも感じる。これは優勝です。
■配信リンク
――ということで今年の第1位は
Merry BAD TUNE.の
『86 SUMMER FILM』に決定。
おめでとうございます。
次回は
アイドルソング以外の曲紹介、
2024年アイドルソングの感想など書きます。