前回からの続き

 

 

二人は自販機の前に…

 

『飲み物が売ってない…』

 

「確かに飲み物は売ってないけど、イコノイジョイパックがある」

 

『イコノイジョイパック?』

 

「イコノイジョイパックは、カードが5枚入ってるんだよ」

 

「それにイコノイジョイチップスもある」

 

『イコノイジョイチップス?』

 

「イコノイジョイチップスは、ポテチにカードが1枚ついてるんだよ」

 

『そうなんですね』

 

「手持ちのカードが増えるのは、戦力アップに繋がるんだよね」

 

『なるほど…』

 

「あれっ、自販機にお金を入れる所がないぞ」

 

『確かに、ありませんね』

 

心の声「ていうか自分、お金持ってたか…」

 

『大丈夫ですよ。ここにrinoカードを当てて買えるみたいですよ』

 

「rinoカード?」

 

『そうですよ』

 

「持ってないよ…」

 

『本当に?』

 

「本当です」

 

『もう仕方ないな』

 

舞香は、マイカードを出して、マイカードを自販機の読み取り場所に当てる

 

心の声「舞香はマイカードも持ってたの…」

 

『どれを買うんですか?』

 

「マイカードで買えるの?」

 

『rinoカードと連携してあるので、使えますよ』

 

「じゃあ、イコノイジョイパックとイコノイジョイチップスをお願いします」

 

『はい、分かりました』

 

舞香が、商品のボタンを押すと、下の出口から商品が…

 

「本当に買えた…」

 

『だから、買えるって言ったでしょ』

 

「舞香って、記憶喪失なのに、良く覚えてたね」

 

『えーとね…なんとなく覚えてました』

 

「へえー、そうなんだ」

 

『お代は、千二百円ですよ』

 

「分かりました。なんとか返します」

 

「舞香は、買わなくて良いの?」

 

『もう売り切れみたいなので、大丈夫です』

 

「売り切れ?本当だ」

 

「とりあえずカードの確認しますかね…」

 

「1枚目はR野口衣織、ダブりじゃないか…」

 

『残念ですね』

 

「ダブったから、舞香にあげるよ」

 

『ありがとうございます』

 

「2枚目は=LOVEの=LOVE歌唱衣装。野口衣織専用」

 

「衣装カードもあるんだ。舞香、懐かしくない?」

 

『ごめんなさい。覚えてないです』

 

「そっか、そうだよね…」

 

「そして3枚目は白紙。4枚目も5枚目も白紙って…」

 

『どういうことなんですかね?』

 

「こっちが聞きたい所だよ…」

 

『でも、後1枚あるじゃないですか』

 

「これに賭ける…どうだ…」

 

「EX伊藤……。これは当たりなのか?それともハズレなのか?」

 

『どっちなんですか?』

 

「なんもいえねぇ」

 

『はあ~、飲み物欲しかったな』

 

「待てよ。この先にも自販機あったね」

 

『そうなんですね。今度は飲み物の自販機あるかな』

 

「分からないけど、寄ってみる価値はあるね」

 

『早く行きましょう』

 

「はいはい」

 

二人は、次の自販機に向かって歩きはじめる

 

心の声「マイカード持ってないし、rinoカード持ってないし、どうやって支払うか…」

 

心の声「もしかして携帯でもイケるのでは…。次は試してみよう」

 

そんなこんなで、二人は次の自販機の前に着いた

 

『今度も飲み物売ってない…』

 

「もしかして飲み物の自販機って存在しないのか…」

 

『それは困る』

 

「今度もイコノイジョイパックとイコノイジョイチップスあるね」

 

『買いましょうか?』

 

「待って、試したいことがあるんだ」

 

『試したいこと?』

 

「やってみるね」

 

沼人は、自販機の読み取り場所に、携帯を当てると

 

「おっ、反応した。予想通りだ」

 

『なるほど…』

 

沼人は、イコノイジョイパックとイコノイジョイチップスを買う

 

「買えて良かった」

 

『本当ですね』

 

「先ずはイコノイジョイパックを開けるよ」

 

「1枚目は、R大西葵。2枚目は白紙。3枚目も4枚目も白紙」

 

「もう5枚目に賭ける…5枚目は、くまたん」

 

『くまたん?』

 

「くまたんのカードがあるのか…」

 

『くまたんって、何ですか?』

 

「舞香は、知らないか…」

 

「くまたんはね、ぬいぐるみなんだけど、葵の相棒なんだよ」

 

『そうなんですね』

 

「ちょっと待って…」

 

『どうしたんですか?』

 

「舞香は、何か聞こえなかった?」

 

『もう、やめてください。何も聞こえないですよ』

 

「そっか、気のせいかな…」

 

『そんなことより最後のカードは、なんですかね』

 

「見るよ、最後のカードは……、EX茅野………」

 

『どうなんですか?』

 

「何とも言えない」

 

『そうなんだ…』

 

心の声「イコノイジョイチップス、どうなってるんだ」

 

『あれっ、今誰かの声が聞こえたような』

 

「やはり気のせいじゃなかったのかも…」

 

心の声「こんな時はAMR山野愛月のスキルを使ってみよう」

 

「聴力強化」

 

「微かに声が聞こえるぞ」

 

『何が聞こえるんですか』

 

「待っててね…」

 

「く」

 

「ま」

 

「た」

 

「ん」

 

「ど」

 

「こ」

 

「くまたんどこ」

 

『くまたんって…』

 

「葵ちゃんか?」

 

『何処に居るんですか?』

 

「えーとね。これは…自販機の後ろだ」

 

『すぐ近くじゃないですか』

 

「葵ちゃんに会いに行こう」

 

二人は、恐る恐る自販機の後ろを見ると

 

目をつむり耳を塞いだまま体育座りしている大西葵を発見

 

「これじゃ二人の声は聞こえないだろうな」

 

『そうですね』

 

「舞香がトントンして、話しかけてあげてよ」

 

『私がですか?』

 

「流石に自分がトントンするのは…」

 

『確かに』

 

佐々木舞香が大西葵の肩にトントンすると

 

〔ギャアァァァァァァァァァァァァァ〕

 

〔やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〕

 

 

第6話に続くかもしれない

 

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私の妄想なので

登場人物は本人とは一切関係ありません

宜しくお願いします

 

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