前回からの続き

 

二人はピジョンマートの前にたどり着く

 

「一応建物はあるな」

 

『中は暗くて、良く見えませんね』

 

「確かに」

 

沼人は店内を確認する。

 

「見た感じ、魔物はいないと思うけど中に入る?」

 

『入りましょう』

 

「じゃあ、これを」

 

『サイリウム?』

 

「何もないよりはマシでしょう」

 

『そうですね』

 

二人は店の中に入っていく。

 

「そんなに広くないし、別行動で探そうか」

 

『はい、分かりました』

 

「自分は右側の方から調べます」

 

『私は左側から調べますね』

 

「何かあったら、声かけしてください」

 

『はい』

 

二人は別行動で店内の捜索に…

 

心の声「やはり何もないか」

 

数分後…

 

心の声「何かあると思ったら、調味料か…」

 

心の声「やはり食べ物は何もないか…」

 

『沼人さん、何も見つからなかったです』

 

「自分は、調味料だけ」

 

『調味料ですか…』

 

「とりあえずアイテムボックスに入れとくよ」

 

『どこかに食べ物ありますかね?』

 

「調味料が見つかったから、希望は持ちたいね…」

 

「ここを出て、今は自分の家に向かいましょう」

 

『分かりました』

 

二人は外に出て、沼人の家に向けて歩き出した。

 

移動中、沼人は今後の事を考え、舞香に戦闘方法について教えて…

 

10分後

 

二人は、魔物に一度も遭遇せず、沼人の家に着くのであった。

 

「家がない…車もない…何もない…」

 

心の声「どうする?」

 

『沼人さん…』

 

心の声「舞香が心配そうに見てるやん」

 

「舞香、ごめん。もう一箇所行ってみたい所あるんだ」

 

『沼人にお任せしますよ』

 

「近くの神社なんだ」

 

『神社?』

 

「そう、今の現実に何か関連性があるかもしれない…」

 

『分かりました。すぐに行きましょう』

 

心の声「可能性を信じろ」

 

二人は、始まりの神社に向かうのであった。

 

5分後…

 

神社の入り口まで後少しの所だった…

 

『沼人、あれって何ですか?』

 

沼人は鑑定眼を使う

 

「あれは黒蟻という魔物だね」

 

『あれが魔物なんですね…』

 

「こちらに気づく前に倒した方がいいね」

 

「舞香、さっき教えた通りにやってみて」

 

『やってみます』

 

舞香は、R齋藤樹愛羅を召喚して、スキル2丁拳銃で黒蟻を倒した。

 

心の声「倒したのに消えないのか…」

 

『これで良いんですよね』

 

「問題ないよ」

 

『あれを見てください。カードが落ちてます』

 

「本当だ、魔物がカードを落とすなんて初めてだ」

 

『そうなんですね』

 

沼人は恐る恐るカードを拾う

 

「食パンのアイテムカード?」

 

心の声「メンバーカード以外にも色んなカードがあるって事か?」

 

『食パン?』

 

「そう食パン、効果は少回復みたいだ」

 

『食パン、食べられたら良いのに…』

 

「食べる?」

 

心の声「もしかして召喚すれば、イケるのか?」

 

沼人は食パンのカードを召喚してみると…目の前に食パンが一枚

 

「マジか、食パンが…」

 

『凄い、もしかして食べられますか?』

 

「これ食べられるのか?」

 

『もう、試しに食べてみません』

 

「じゃあ、食べてみるか」

 

沼人は食パンを半分にして、舞香に半分を渡す

 

『触感が本物の食パンみたい』

 

「せーので食べよう。駄目だったら吐き出せば良いさ」

 

『わかりました』

 

「せーの」『せーの』

 

二人は食パンを口の中に入れる

 

「これは、食べれるな」

 

『ジャムがあれば、もっと良いのに…』

 

「確かに」

 

心の声「魔物がアイテムカードを落とすなら、食料は何とかなるかも」

 

「舞香、今は神社の方を最優先で行こう」

 

『分かりました』

 

心の声「あの時の巫女が何か関係してると思うんだけどね…」

 

二人は神社の中に入っていく。

 

『あそこに人がいますよ』

 

「ちょっと待ってね。鑑定眼で確認するね」

 

『分かりました』

 

心の声「あの時は、何も反応がなかったが、今回はどうなるか」

 

心の声「名前は山野愛月。えっ、あのアリスなのか?」

 

心の声「それに職業が羊の巫女って、どういうこと?」

 

「舞香は、山野愛月の事は覚えてる?」

 

『確か私が持ってたカードの子ですよね』

 

「そうだね」

 

「舞香って、羊の巫女って知ってる?」

 

『分かりません。羊の巫女がどうかしたんですか?』

 

「山野愛月が羊の巫女みたいなんだ」

 

『そうなんですね』

 

「とりあえず話しかけてみるか」

 

二人は、山野愛月の前に

 

「こんにちは」『こんにちは』

 

《こんにちは》

 

「初めまして、沼人といいます。そして、こちらが…」

 

『初めまして。私は佐々木舞香です』

 

《初めまして、私は山野愛月と申します》

 

心の声「どう見たってアリス本人だよな…」

 

「聞きたい事があるんですが、良いですか?」

 

《はい、良いですよ。お答え出来る事ならば…》

 

「少し前にいた巫女さんとはお知り合いですか?」

 

《そうですね。恐らく仲間の一人だと思います》

 

「その時は、言葉が理解出来なかったんですが…」

 

「何故愛月さんの言葉は分かるのでしょうか?」

 

《その時は、本当に通じなかったのでしょう》

 

《何故なら貴方の世界と私達の世界は本来交わることがない並行世界なのです》

 

心の声「薄々は感づいていたが、やはりこの世界は…」

 

《だから、お互いの言葉が違うので会話が出来なかったのです…》

 

《でも今話せるのは、沼人さんの能力のおかげだと思います》

 

「自分の能力?そんな能力あったのか…」

 

「じゃあ、今いる世界は、愛月さんの世界なんですね」

 

《いいえ、違います》

 

「えっ、違うんですか?」

 

《この世界は、新たに生まれた世界なのです》

 

「新しい世界?」

 

《貴方の世界と私達の世界は本来交わることない世界と言いましたが…》

 

「はい」

 

《新たな世界は二つの世界に悪影響を与える可能性があるのです》

 

「どんな悪影響があるのですか…」

 

《片方の世界が消滅、最悪二つの世界とも消滅》

 

「そんな…」

 

 

第4話に続くかもしれない…

 

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あくまでも自分の妄想なので

 

登場人物は本人とは一切関係ありませんので

 

宜しくお願いします

 

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