「びええ~、びええ~、ぎゃ~!!!」
ミンスケのとてつもない泣き声がする。
どうやら、目を覚ましたようだ。
コーニャはアンパンマンのDVDに夢中。
コーニャも最近大きくなって、
その成長ぶりはうれしい限りだが、
その分、知恵もついてきて、
何をしでかすかわからない。
だから、目を離せない。
しかし、ミンスケはギャン泣きである。
仕方がないので、アンパンマンにコーニャを任せ、
ミンスケの元へ。
抱っこすると安心したのか泣きやむミンスケ。
とりあえず、オムツを取り替える。
ウンコはしていないので楽だ。
「アーンパーンチ!」
「バイバイキ~ン。」
ミンスケを抱っこしてリビングへ行くと
ちょうどアンパンマンがばいきんまんをやっつけたところだった。
「トト、アンパンマン一緒に見よ」
その時だった。
「ぎゅるっ!ぎゅるるる~!?」
強烈な腹の痛みに一瞬気が遠のく。
今日は朝から腹の調子が悪い。
昨日の鍋のカキが生煮えだったのかもしれない。
しかし、今はそんなことを考えている余裕はない。
一刻も早くトイレに行かなければ、
パンツの中に臭く茶色い洪水を引き起こしてしまう。
ジェニーは買い物に行っていて留守だ。
「ミンスケ、すまん。」
ミンスケを布団におろし、慌ててトイレに向かう。
ガッ!!!
「痛って~!!!」
タンスの角に足の小指を強打。
あまりの痛さに肛門の力が緩む。
アテンション、プリーズ!
いや、アテント、プリーズ!!!
うずくまったら確実に間に合わない。
「ぎゃ~っ、びぃいいいい~!!!」
僕の声に驚き、泣きだすミンスケ。
小指の痛みとミンスケを無視しトイレへ。
何とか間に合った。
着座と同時に放出。
しかし、腹の痛みはおさまらない。
長期戦の気配。
ドンドンドン!
トイレのドアを叩くコーニャ。
「トト、アンパンマン一緒に見ようよ!」
「ちょっと、待って。終わったら行くから~。」
「ダメ~、一緒に見るの~、カギあけてー!」
コーニャが、がちゃがちゃとドアノブを回す。
「びえ~、びえ~!」
向こうの部屋からミンスケの泣き声も聞こえる。
「もう、しらない! トト、嫌い!」
コーニャはあきらめて
アンパンマンのいるリビングへ戻ったようだ。
「びえ~、びえ~!」
ミンスケはあいかわらず泣いている。
第二波、第三波のカキの攻撃も一旦は落ち着き、
ウォシュレットで尻を洗っていると、
ミンスケの泣き声が聞こえないことに気付いた。
「泣き疲れて、また寝ちゃったのかな?」
トイレから出てミンスケのいる部屋に行くと
なんとコーニャがミンスケに覆いかぶさっているではないか!
「コーニャ、何やってんだよ! ミンスケがつぶれちゃうじゃないか!」
ミンスケはコーニャのお腹で顔を押し付けられ
「ふごっ、ふごっ。」と、鼻水と涙でぐちゃぐちゃになった鼻を
ならしてむせかえっている。
「ぎゃ~。」
コーニャを引きはがすとミンスケが泣きだした。
「コーニャ、何やってんだよ!」
「ミンスケにおっぱいあげてたの」
「だってミンスケ泣いててかわいそうだから
コーニャはお姉ちゃんだからおっぱいあげてたの」
どうやらコーニャは、ジェニー母さんの代わりに
ミンスケにおっぱいをあげようとしていたらしい。
そういえば、ミンスケに覆いかぶさっているとき、
服をたくし上げていた。
コーニャ、ミニお母さんのつもりだったんだね。。。
でも、マジびっくりしたよ~。
そういえば、globeのKEIKOさん心配ですね。