1階で行われた分類が終了し、
私は刑務宮に付き添われてA練10階に連れて行かれました。
ここはすべて独居のみの階で、
一つの階に約100の部屋が廊下をはさんで整然と配置されています。
刑務官の詰め所はこの廊下のちょうど真ん中にあり、
ここでモニターなどを使って24時間、監視を行っています。
階によっては独居と雑居が一緒になっているところもありますが、
私がいた階はすべて独居でした。
各階に一人または二人の刑務官が常駐しているため、
近隣の住人たちと会話するチャンスなどはなく、
お互いの素性はまったくわかりませんでしたが、
ほとんど言葉が通じない外国人も比較的多かった気がします。
中にはラマダン中なのか食事を一切取らず、
体調を崩して医務官に見てもらっていた中東人もいました。
前述した通り東京拘置所は新築されたばかりでしたので、
廊下も部屋もすべてがまだピカピカに輝いており、
M暑が旧石器時代の竪穴式住居だったとすれば、
東京拘置所はまるで最新のシティホテルのようでした。
この東拘の最大の特徴は、
部屋や廊下などの窓や扉に鉄格子が使用されておらず、
まるで普通のオフィスビルのような内観になっていることです。