自分の会社の技術は他社の技術と比較して、長所、短所がどこにあるのか。
自社の技術をうまく活用するためにも、同業他社さんがどんな技術を持っているのか、ということを調べることも必要であると、働き始めてから気づきました。
就職活動のときは会社の技術情報などあまり深く考えずに、志望する会社を決めていたんだと今更ながら感じます。
しかし、実際に調べてみようと思うとかなり骨が折れることがわかります。
ここでは大手メーカーの住友化学さんを例にとって調べてみましょう。
まず、一番手っ取り早いのが会社のホームページです。
少なくともどういう事業を行っているか、くらいはわかります。
製品の事業・製品という所を見てみると、以下のように部門分けされています。
・基礎化学:カプロラクタム、アルミナ、メタクリル樹脂、アルミニウム、レゾルジン
・石油化学:ポリエチレン、プロピレンオキサイド、ポリプロピレン、合成ゴム
・情報電子化学:偏光フィルム、フォトレジスト、スーパーエンジニアリングプラスチック、リチウムイオン二次電池用部材
・健康・農業関連事業:農薬、生活環境用製品、飼料添加剤、感染症対策製品、医薬原体・中間体
・医薬品 (大日本住友製薬、日本メジフィジックス)
技術内容的にザクッとみると、石油化学系の技術、関連する有機・高分子化学の技術、光学系の技術を保有していると考えられます。
しかし、これだけでは詳細なことはわかりません。
そこで次に株主・投資家向けの情報を見てみましょう。
2013年のアニュアルレポートを開くと、2012年度の決算を見ることができます。
2ページ目の円グラフから基礎化学と石油化学が売り上げの半分を占めていますが、
営業利益は赤字となっています。
逆に残りの三部門は利益を出している部門と言えます。
また、平成26年3月期の決算の短信が出ていますので、2013年度の決算の概要も見ることができます。
就活の際はこの決算の売り上げや営業利益をもとに、今後注力する分野などを質問して、配属する人の数などを考えてみるのもよいかもしれません。
という具合に情報を取りだしてきます。
さらに今度の住友化学さんの出願特許を見ていきます。
googleで検索をかけると出願分析をしているサイトが引っかかってくるので、
これを見るとIPCという特許上の分野の分類で出願数がどの程度あるかがわかります。
2013年の出願数では高分子や有機化学、光学の特許出願が多いようです。
このことからもHP上で確認した技術情報がおおよそ正しいことがわかります。
ここからさらに住友化学さんの登録特許を調査していくのが正攻法だと思いますが、
非常に大変な作業となりますので、割愛します。
また、事業の動向を知りたいのあればプレスリリースを事業ごとに分類してみることをお勧めします。
ひとまず、インターネット上で簡単に調べられるのはこれぐらいの情報です。
さらに詳細を調べるには、特許などの技術情報や製品から得られる情報を見ていく必要があります。
他社さんの技術の全部を知るというのは、途方な労力をかける必要があるので、必要な技術分野だけの調査を行うほうが賢明でしょう。
就活の際に、志望会社の技術を調べる方法の参考になれば、幸いです。