Complain with Frustration | Ready Steady Go!

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   ~ London Eye ~

早いもので気がつけば9月。

8月はこれまでで一番長くこのブログも随分とお休みしていたわけですが、長い夏休みを取っていたわけではなく、覚悟はしていたものの案の定夏休みも取れず、働き詰めの暑い夏だった気がする。

でも考え方を変えれば、このご時世忙しい( 貧乏暇なしタイプ )ことは有り難いことだと前向きに考えた方が気分的には楽?

夏の風物詩のイベント的なことにもまったく触れずじまいで、夏の終わり頃に感じる独特などこかうら寂しい気分も、今年は感じる暇がなかったのかもしれない。

今年の日本の夏の天候もどこか変?、30日に行われた衆議院選挙結果も本当にこれで良かったのだろうかと不安感が募る。

4年前の素人チルドレンを伴った小泉選挙も日本中がお祭り大騒ぎして、今回もピンクやブルーのポロシャツを着た出立ちの通称小沢ギャルで同様にお祭り大騒ぎ。

普段ママチャリでご近所をうろついていたような雰囲気の方々が、そのまま自転車にのぼりを掲げ国政選挙活動を行い、そして日本特有の奇妙なブームにのっとって、見事に? 彼女らが永田町の赤いじゅうたんをこれから踏む。

国政を担う国会議員ってこんなレベルだったのだろうかと疑心暗鬼に陥ってしまう。

確かに今回自民党にお灸を据えた結果であったことまでは否定しないが、数の力とは言え、国会の政治家レベルが地方議会レベルまで急降下した感は否めない。

4年前のメディアに湧いた小泉ブームも、私はシラケた目で見ていた気がする。

官僚から刺客として静岡某選挙区で当選したK女史について、私はこういっていた。

郵政民営化反対で自民党公認から外されたK候補が選挙中に頭を下げる姿勢を批判していたが、当選する為に有権者に頭を下げてお願いして何がいけなかったのか?

陰ながら、ひとり地道に活動するK氏を応援していたが、今回見事に当選復活をされた。

それも無所属で、似非ブームの民主党候補者にも、前回人間味をまったく感じられなかった自民党のK女史にも大差を付けての当選は、まだまだこの日本も見捨てちゃいけないのかもと胸が熱くなった。

そのK女史が今回まわりを顧みず、有権者に対して助けて下さいと土下座までしている姿は、4年前の言葉が記憶に焼き付いていただけに哀れさを感じた。

そして刺客として当選した80名あまりの小泉チルドレンと呼ばれた1年生議員は、むなしくも今回その多くが落選した。

なぜこの日本国民は、一時的なお祭り騒ぎがこれほどまで好きなんだろうか?

前回小泉元首相に声援を送っていた人間が、今回は鳩山代表に同じように黄色い声援を送る。

世の中、不思議なことは数多くあるが、それにしてもメディアがうたうブームに左右され易い、主体性の感じられない希薄な国民性はどうにかして欲しいものだと切に願う。

本来小選挙区では個人レベル評価で投票するものだと理解していたが、比例と同じく党名優先で個人名へ1票を投じた人が多くいたのではなかったのだろうか、、、、、

居酒屋で日本人がよく口にしている『 とりあえずビール 』での注文と同じように、今回は 『 とりあえず民主党 』でとの意識で投票したのではなかったのか?

でなければ、いかに世の中が不況に苦しみ、政治不信から変革が必要と求めたとしても、教養と経験と実績が伴うプロの政治家相手に素人のピンクのポロシャツ軍団や似合わないスーツを選挙用にと無理して着こなしたような出立ちの候補者がこれほど当選するはずはあり得ない。

永田町の政治家には知性と品格が最低限必需だと思う。

もちろん、百年に一度といわれるくらいの世界不況で、財政難を生み出し、年金問題や外交問題など難題山積みの自民党から民主党に変化を求めた気持ちは十分に理解は出来るが、国政を担う政治家はあくまでも質ありきではなかろうかと、、、、、

在りし頃の後藤田正晴元副総理は、イラク戦争における自衛隊派遣に反対され、小泉純一郎内閣に対して「過度のポピュリズムが目立ち、危険だ」と批判された。

小泉旋風は具体的な政策論議よりも小泉自身のキャラクターや話題性に依存する面が大きく、敵対勢力からはポピュリズム政治であるとの評価がしばしばなされていた。

*ポピュリズム: 政治学概念の1つであり、政治過程において有権者の政治的選好が直接的に反映されるべきだとする志向を指す。エリート主義(elitism)に対する対概念である。

小泉内閣のスローガンでもあった郵政三事業民営化「官から民へ」について、「利潤を美徳とする民間企業が引き受けられる限度を明示せずに、官から民へは乱暴である」と発言された言葉が思い出される。

後藤田五訓といわれる訓示を紹介すると、1)出身がどの省庁であれ、省益を忘れ、国益を想え、2) 悪い本当の事実を報告せよ、3)勇気を以って意見具申せよ、4)自分の仕事でないと言うなかれ、5)決定が下ったら従い、命令は実行せよ、で事なかれ主義と官僚主義の対極と言われている。

構造改革なくして景気回復なしをスローガンに打ち出しはしたが、実態は従来の自民党支持層とは異なる都市部無党派層・政治に関心がない層から幅広い支持を集めただけで、景気はご承知のようなありさま。

ブッシュ元大統領のプードルとしてアメリカ追従型で外交を進めた結果が、現在に至る。

安倍政権も福田政権も麻生政権も、結局は小泉後遺症に悩まされ、優秀な人材と能力で補おうとはしたものの時すでに遅し、誰もが想像していなかったリーマンブラザースの倒産劇の津波に完璧に飲まれてしまった感は拭いきれない。

前回も今回も内容は違えど、国民がブームに躍らされた中での国政選挙で随分と軽々しくなったもんだと感じてしまう。

実力に伴う期待はいいが、実力以上の期待をいくらしても、現実問題、無いものはないに尽きる。

我々国民が選択した現実を、期待感より不安感が優先してしまうのは私だけだろうか。

たらればで話をしても仕方はないが、今後の日本の早急な景気回復を願えば、歴史的惨敗の自民党に猛省を求める必要はあっても、質が伴わない人を加えた308議席は必要ではなかったのではないかと思う。

私は小泉政権誕生にもNOであったひとりであり、我々の業界の大量生産資本主義の行列商法にも昔も今もこれからも自信を持ってNOと言い続けて行く。

言いたいことを言わせてもらったが、結果は真摯に受け止め、自民党は猛省して出直さないといけないが、あれだけメディアで大口をたたいて、小泉政権、安倍政権、福田政権、麻生政権を避難したわけで、今回4政権以上の結果を必ず示して欲しいものである。

野党から与党へと立場が変われば、責任感の重厚さを嫌というほど思い知らされるはずである。

初めて政権を担う新鮮さがどれだけプラスに作用するか、経験に勝るものはないと思っている私に良い意味で衝撃を与えて欲しいものである。

言うことは容易いが、実行することの道のりは決して平坦ではなく、今の時代、これまでに増して厳しい道のりであることは間違いない。

我が日本がふたたび世界第2位の経済大国である実力の復活証明を、民主党政権下でなし遂げてもらいたいものである。

今の厳しい時代、オバマ大統領がスローガンに上げていた『 WE CAN CHANGE 』、友愛よりこちらの方が端的に判り易いのでないだろうか?

I hope we can change、all the best