UA804 Emergency landing | Ready Steady Go!

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~

ワシントンに向けて順調に飛行を続けていた長かった空の旅も残り2時間ほどのはずで、窮屈で退屈だった機内生活?もそろそろ到着前の歯磨きや寝ぼけ眼をリフレッシュさせるお顔の手入れなど、それなりの心構えの準備にと思ったその時、突然機長から15分後にシカゴ空港に緊急着陸をしますとのアナウンスが流れる。

それでなくとも飛行機嫌いを自認している私にとって、この内容には一瞬耳を疑うと同時に、明らかに心に動揺が走る。

説明によると、ワシントン行きのこの機材の後方でオイルのニオイがして、煙は出ていないが万が一の事を考え、シカゴ空港に着陸するとのことで、突然でこころの準備をしていなかった上に、高度を落としていくと気流の悪さで揺れ始める。

こういう時、ポジィティブに考えられればいいが、コックピットの状況が分からないだけに、不安感が優先してしまう何とも情けない話だが、事実は事実として正直にお伝えしておく必要もある。

それにしても、何か付いていない。

無時に着陸したが、これから一体どうなる事かと、気分は一気に降下して、想像するにおそらくメンドクサイ行程が待ち受けているはずだ。

最終的な判断が伝えられ、乗客は全員一度降りて、税関検査を行い、預けていた荷物をピックアップ後、アナウンスされた別のワシントン行きに乗り換えろとの指示で、セキュリティー検査が厳重なアメリカのスタイルに再度お世話にならなければならない羽目に。

時間は刻々と過ぎてゆき、途中で引き取ったラゲージをふたたび預け、変更されたフライトの為、電車でのターミナル移動が必要となる。

そして行列しているセキュリティーチェックへと進んでいくが、靴は脱がされ、ベルトも外し、ラップトップは単独でケースから出して、液体が入っている容器も透明なビニール袋に入れて検査機を通すが、ピッピッピと何かが反応して、お呼びが掛かる事だけは避けたい。

もちろん安全の為にやむを得ないが、検査通過場所に立つアメリカ人の係官の表情が正直好きじゃないことも理由のひとつで、この一瞬がたまらなく嫌なのである。

指差しのポーズで偉そうな雰囲気で指示されると、心中穏やかではいられない損な性分?

黒服のユニフォーム着て、聞き取り辛い米語で話されることも、自信を持って言えるアメリカ嫌いが更に嫌いになるのであった。

そしてアメリカ系の航空界社のインフォメーションで出発時間とゲートナンバーを確認しようと男性スタッフに聞いたその時、マスクをあごにずらしていた私の出で立ちにそいつはちゃんとした位置にマスクをした状態で話してこいと、態度悪くイスに腰掛けているそいつの態度と、冗談とも本気とも取れる言い方にカチンと来て、ふざけるなのひと言でその場を去る。

変更されたフライトは16時発、ゲートC18とのことで、1時間ほど時間があるのでラウンジで一休み。

本来であればそろそろワシントン空港に到着している頃かと思うと、疲れがどっと襲って来る。

そうはいっても15時35分ワシントン到着後、22時ちょうどの乗り換え便のサンパウロ行きまで、6時間半ほどのトランジット予定だったので、ある意味時間がつぶせて良かったのかも?????

そしてふたたび機内の人となるが、随分と乗客が少なくなっている。

おそらくワシントンまで行かないで、ここシカゴで変更して乗り換えた人が多かったのだろう。

成田を出発してから15時間が経過している。

やっと半分の行程だが、身体はすでに悲鳴をあげている。

行ってみれば分かるが、日本の真裏のブラジルはとてつもなく遠い。

cheers