どうしてそうなったかは分からないが、クルーの人が頭痛は大丈夫ですかと聞いてくる。
機内の誰かと間違えているのではと思ったが、あまり気にしないでいると、再度親切に聞いてくるので、もしかすると、ここは言われるままに病人になりすましていた方が得なのかもしれないと仮病作戦?を実行することに決定。
アップグレードのお陰で快適な12時間の空の旅も、無事にCDG空港に到着。
預けていたラゲージをピックアップする場所では、搭乗していた人間に会うのは致し方なく、好もうと好まなかろうと数名と挨拶をせねばならぬ。
早めに出て来たラゲージをピックアップ後、表に出るが、想像していたよりパリの空は蒼く、心地いい風を感じる。
いつもは空港からパリ市内までタクシーで向かうが、時々遠回りをするドライバーがいて、フランス語が話せればとは思うが、話せないことで不愉快な思いをする。
今回たまたまモンパルナスに滞在することから、ホテルの近くまで行くシャトルバスに初めて乗ってみる。
アップグレードのお陰で、疲れてはいるが余力がまだある。
多少時間は掛かったかもしれないが、1時間少々で到着。
翌日から始まる展示会/ WHO`S NEXTに備え、晩ご飯の誘いを受けるが体力温存で、部屋でのんびりと過ごすことにする。
午前9時から午後7時までの長丁場が4日間続くが、何もmelissaスタンドにいるだけではなく、合間合間で大会場を動き回り、お目にかなうブランド探しもしなければならない。
会場内は熱気?というかスポットライトが直接あたり、その熱で汗ばむほどで、不快指数は結構高め。
メリッサチームの面々と挨拶を交わしスタートするが、昨晩満足出来るほど眠れていないせいか、からだは正直で大あくびの連発。
それでもラスベガスの雰囲気に比べると、ここパリの雰囲気は街並みも含めて断然いい。
聞こえてくるフランス語も、意味は分からないがサウンズはやはり世界の言葉の中でもずば抜けてエレガントでオシャレに耳に入ってくる。
日本だけでなく、フランスファッションも低迷していると聞くが、為替の問題でアメリカに行くバイヤーが増えている中、改めてヨーロッパ派の私にとって、感性を磨くにはアメリカではなく、やはりここパリ/ ヨーロッパが比較にならないほど肌に合う。
そうは言っても、以前ほど気持ちを動かすほどのブランド発掘は困難で、新鮮さに欠けているのも事実。
閉塞感は否めないが、諦めないでポジティブに考えるしかない。
会場には知り合いのフランス人、イギリス人、イタリア人、スペイン人、そしてブラジル人が数多くいる。
日本ではあり得ないハグ&キッススタイルで挨拶を交わすのも、違和感なく大分さまになってきた。
ちょっとしたことでも、生活習慣の違いで愉しい気分にさせてくれる。
ブースから会場内を歩いている日本人を眺めていると、やっぱり地味目なジャパニーズ?
東京では今週、日本ファッションウィークと聞くが、果たしてどんなもんだか?
いけないとは思いつつ、またまた、日本人嫌いな悪い性分が顔をのぞかせる。
cheers.