Hans J Wegner | Ready Steady Go!

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~


今年の1月にスカンジナビアチェアデザインの巨匠Hans J Wegner/ハンス ・ウェグナーが92歳の生涯を遂げました。


日本で一番有名かつ、人気&使用頻度が高いのが『Y Chair』だそうですが、もちろん1949年当時生産されたものには数に限りがあり、なおかつコンディションがいいのはほとんど見つけるのが難しいように思います。

日本に存在する彼のデザインチェアの多くは、リプロダクションものが中心だと思いますが、日頃のあまのじゃく精神にのっとれば、まったく興味がない。

500をこえるスタイルのイスをデザインしたといわれる彼の作品のなかで唯一のお気に入りは 『The Teddy Bear Chair 』1951年もので、私すらまだこの世に誕生していない半世紀以上の歴史ある56年前のデザインです。


白の生地を張っているのは、15年前に懇意にしてもらっているロンドンのWest Bourne GroveにあるThemes and Variationのマダムから、譲ってもらったもので当時は、外国為替が円高で1ポンド=135円くらいだったから、何を買ってもリーズナブルに感じた良き1990年前半でした。

張り替えはしているけれど、コンディションよくて、手に入れた時は感動したものです。


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ネイビーものは、スウェーデンのストックホルムのオークションでハンマープライスで手に入れたのですが、
これは現地まで行けなかったので、希望価格を書いたレターで参加して支払い&日本までの輸送と随分と苦労したことが、懐かしく思い出されます。

ロンドンのWigmore streetにあるスカジナビアのショップのパーティーに行っていて、オークション情報を教えてもらい、ノウハウを教えてもらいヘルプ付きの高待遇?で運良く参加したのです。

数週間後、自分に落札されたレターが届き、ラッキーだった良き時代のひとこま。

写真カタログだけが頼りで、現物を見ていなかったから若干リスクもあったけれど、日本に届いてコンテナ木箱を開けた時にコンディションは想像よりくたびれていて残念でしたが、それでも2脚めが手に入り満足でした。

北欧のオークションには、もちろん当時のミッドセンチュリーものが数多く出展していますが、家具のバイイングが専門でないから、わざわざ足を運ぶことはありません。

毎シーズン厚さ3cmほどの重たいオークションカタログブックが送られてきますが、円安の今は残念ながら高くて手が出ませんから、眺めて終了です。


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これが、リプロダクションの写真ですが、やはりオリジナルには到底かなわない、かなり雰囲気が違って見えます。


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肘掛けのデザインが熊の手みたいだから、このネーミングが付いたそうで2003年から、復刻版/リプロダクションも生産し始めたそうです。

日本で売っているプライスを見て、リプロダクションもので194万円からだそうで驚きです。

最近、外国為替は円安だから、一段と高くなっているのでしょうか?

過去に若手デザイナーのHans Sandgre jacobesnからチェーンソーでウェグナーのY-Chairをまっ二つにする若手デザイナーにチャンスを与えない家具メーカーに対しての抗議パホーマンも受けたかたちのウェグナー。

ウェグナー以外にも多くのデザイナーが有名なスカンジナビア家具は、北欧で極寒だからこそ、室内デザインに力が入るのです。

以前ご紹介したイタリアの巨匠建築デザイナーGio Ponti/ジオ・ポンティにつぐ後藤田お気に入りのデザイナーの逸品をご紹介して、Wegnaer/ウェグナーの追悼ブログといたします。


合掌。