Fashion dilemma | Ready Steady Go!

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Season Concept
   ~ London Eye ~


9回続いたタイトル『 あすのセレクト』の総括記事10回目の繊研新聞のO氏のことばを拝借するとこのような意見になります。

インポートセレクトショップがスタート時に、自分たちのこだわりをフィルターに通して買付けた商品は、ファッション好きからの支持を得て、ファンの輪が広がった。

そこへ行けば面白いものがあるというドキドキ感とそれを着こなす店員たちへのあこがれがセレクトショップを特別な空間へと変えていった。

時間の経過とともにセレクトショップはチェーン化し、オリジナル比率を高め、売れる店のフォーマットとなった。

インポートブランドがメインではなく、見せ筋にしながら、オリジナルで儲ける。

利益を上げる為にはリオーダーが出来ないインポートより、短期間でリピート出来る国内か東南アジア生産へのブリュームが増えて、無難で売りやすい商品に偏っていく。

情報優先で売れ筋と分かると急いで作る。

こだわりなんてあったものではなく、売れ筋情報にあっちへこっちへと振られてしまい、同じような店が次々と出来てしまう。

商品への思いやこだわりを語って販売出来ないから、雑誌に頼る。

雑誌を見て買いに来る客に振り回されてインスタントな売り方と買い方が蔓延している。

作り手も売り手ももう一度、自らの立ち位置を確認したほうがいい。

手間がかかるし、コストも上がるかもしれないが、店と販売員にあこがれて必死に服を着こなそうとする客が日本のファッションを育ててきた70年代、80年代は、売りやすいだけでなくクリエーターの思いを表現して売り続けてきた。

もう一度、本来のファッションの原点を振り返り、割切りではなく、こだわりでコンセプトを貫くことが可能かどうかが大事な要素だと思います。

感じている人は感じてる、分かっている人は分かっているけれど、ジレンマが多くて、いざ実行しようとすると困難ばかりで頭を抱えるのも事実ですが、後藤田にとっては有り難いO氏の言葉に感謝してよ~く噛み締めて考えてみます。

日本のファッションは勤勉で器用な日本人により確かに多種多様化され、底辺の広がりは確実に感じられますが、クリエーションとビジネスとの両面の狭間でうまく両立して結果を出すことは容易ではない。

売れ筋を常に追い続けることに意識することがどれだけ大事なのかという疑問は冷静にいくら考えても納得出来ない。

現実、WEBによる売上は年々上昇して、店頭での売上より、いかにサイト上の構成やデザインに力を注ぐようになったといわれていますが、簡単に情報なり写真でコレクションが見れる今日こそ生の手に取って触れてみる必要性を強く感じます。

もちろん、試着なしで購入出来るものもありますし、同じアイテムのリピートは可能ですが、おしゃれを極めるひとが試着なしで購入することは絶対にないと思います。

ますます、自分でお店に足を運び、自分の目で見つけて、試着して購入の判断していく本来のファッションセンスを磨く基本的な行動が希薄になり、人とふれてコミュニケーションを取る人間としてあたりまえの行動姿勢も感じられなくなって来ている時代のように感じます。

昨日偶然、お店で全身クリストファーネメスで気張り過ぎくらい気合いを入れて着こなした20歳代前半の若者と少し話をする時間がありましたが、自己主張出来るくらいファッションが好きで、流行りやまわりに影響されない志は久しぶりにイングランドファッションの良さを感じました。

得てしてこういうタイプは、表現力もあり、目上のひとともしっかりと話が出来て、聞く姿勢も持ち合わせているのです。

ファッションセンスの高いオシャレとは、後藤田イズムでいうとメンズもレディースもブランド力ではなく、色感がよく、個性があって、
そしてエレガントな着こなしが絶対条件です。

相変わらずジレンマはあるけれど、今年もファッションに対する気持ちはまったくブレないで、ブログ400回記念?にふさわしくRSG-ISMのまま頑固に終了します。

この気持ち、サンタさんに届いてビッグクリスマスプレゼントが舞い降りて来るかな?

Cheers.