プレミア12の侍戦士は確かに強かったしチームワークも良かった。決勝までの7試合も日替わりヒーローが出てこれこそが勝つチームの典型でもあった。しかし、前の日に台湾に勝利して油断もあったのだろう。決勝の試合前の声掛けの選手が「優勝おめでとう」などと言った時点で7連勝したおごりが出ていた。一方、台湾は罰金を払ってまで先発投手をかえるなど勝利にこだわり、4-0で優勝した。日本の油断と台湾の執念が優勝を逃した敗因だろう。投手継投だとか打線をかたくなに変えなかったなど批判が殺到したが、勝敗は時の運。ここでそれを言うつもりはない。だが、心底がっかりしたのは、試合後の日本選手の行動だ。それまで、日本に負けた多くのチームは拍手など日本をリスペクトする行動をとっていたが、テレビ放送が終わってしまったので翌日まで知らなかったが、大勢をはじめとする何人かの日本選手が銀メダルをすぐに外すという愚行をしたとのこと。銀メダルだって立派な準優勝。なぜ台湾に対して素直に負けを認めて祝福することができなかったのだろう。銀メダルを喜べなかったのだろう。一体何様なんだと言いたい。WBCで大谷がアメリカ戦の前に「今日だけは憧れるのをやめましょう」と声掛けしたのは有名だが、やはりスポーツマンシップも含め、一流と二流の差が出てしまった。

 台湾は勝利した瞬間、全員が抱き合って大泣きする選手が沢山いた。誰もが美しい涙を流しており観ているほうもグッとくるものがあった。。日本選手は勝っても泣いただろうか。多分泣かなかったと思う。それぐらい勝つ自信があったし勝つのが当たり前と考えていたのではないかと思う。銀メダル外しはプレミア12での侍ジャパンの今回の素晴らしい戦績を自ら貶めることになってしまった。せっかく予選から決勝まで応援していたが、最後の最後に、負けたことよりずっとバッドルーザーになってしまったことが日本人として残念でたまらない。