とにかくシェフラーが強すぎて、他の選手はまったく歯が立たなかった。当分、シェフラーの時代が続くだろうと思わせる、今年のマスターズ。7オーバー、松山は彼にとって最悪な4日間だったようだ。リアタイしていないので何とも言えないが、「松山は先天的にパットが下手なんだろう」というヤフコメには驚いた。確かにパットは入らなかったかもしれないが、それは松山に限ったことではない。予選落ちしたビッグネームたちの酷いゴルフはなかったことにされ、本戦でのマキロイもラームも不本意な結果だったのにもかかわらず、松山の成績にああだこうだという人の神経がわからない。これも今、はやりの東山紀之の「言論の自由」になるのだろうか。

 あと、試合直後のインタビューがぶっきらぼうで、だから好かれないなどというコメもあったが、ベテランの誰もが石川遼のように感じ良く饒舌に応対できるわけではない。まず、失意の選手にあれこれ聞こうとすること自体やめるべきだと思う。普段の松山はVIVANTや半沢直樹が大好きだと語る明るく面白い人なのだ。

 高橋由伸が巨人の監督をしていたとき、試合直後のインタビューを嫌っていたのは、感情的にならずに頭の整理をきちんとしてからでないと話せないからだと言っていた。しごくもっともな考え方だったと思う。マスコミも、もう少しそのあたりを考慮して選手に接してほしいと改めて思った。

 日本人として松山の成績は残念だったし、いろいろ質問したり心境を聞きたい気持ちはわかるが、本戦入りを果たした松山は十分頑張ったのだから、お疲れ様と声をかけるだけで十分なのではないか。今後、そのあたりを改善してほしい。

 とにもかくにも今年のマスターズフィーバーは終わった。