前回放送されて大ブームを巻き起こした「おっさんずラブ」の続編が4年ぶりにスタートした。この4年間に男性カップルが主役となるドラマや映画がネットフリックスなどで、日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパ、タイ、中国、韓国などを舞台にしたものが次々放送されているが、まさにこの番組は日本のメジャーなボーイスラブ番組のはしりといえる。

 設定はとにかく非現実的、ストーリーも奇想天外で、春田(田中圭)と牧(林遣都)の結婚して4年後の日常と、それに黒沢部長(吉田鋼太郎)が絡むという、相変わらずのドタバタ劇。特に春田をめぐる牧と部長の乱闘シーンはケガでもしないかと心配してしまうほど壮絶だ。

 しかしなぜこのドラマが視聴者に大歓迎されるのかを考えたとき、まず、我々が、もう若い男女の恋愛ものに飽きていること。生々しいラブシーンもなく、同性愛に偏見を持つ人や悪人が一人も出てこないという安心感が大きな要因だと思う。加えて、やはり私生活でも仲がいいという好感度抜群の春牧コンビが二人とも魅力的に描かれているところだろう。

 第二話は、ドSの牧が春田の母親に自分たちの仲を祝福されて、なおかつほとんど部長が作った料理の中で、唯一自分が作ったお浸しを完食してくれたことを喜ぶ姿が、セリフではなく表情で表現されていたのはちょっと胸キュンだった。不可思議な隣人が登場するなど、これからどんな展開が待っているか分からないが、今晩、放送の第三話がとても楽しみだ。