サイレンサーバンド
こんにちは。。。
毎日寒い日が続きます。
場所によっては大雪になっているようですね。
大きな被害がないことを祈ります。
さてブログですが、
前回バイク屋っぽいブログでしたが、
今回はまた作り物ネタです。
物は・・・
2サイクルの社外チャンバーのサイレンサーバンドです。
付属のバンドがお客様的にはお気に召さないようでして、
作れるのなら作って欲しいとのことで
お引き受けしました。
付属のバンドです。
ご希望のタイプは
こんな感じで抜きがあって
ラバーも巻き付けられるタイプ。
付属のはラバー無し。幅も30mm欲しいのですが25mmしかない。
どのみちラバー仕込んだら使えないのですがね。
サイレンサー径はΦ63
汎用の市販品であるのが近いところだとΦ60かΦ70
上の写真のバンドはお客さんがためしにΦ70を購入して
あわせてみたら緩いし穴位置が合わないとのこと。
おそらくΦ60じゃ締り過ぎてしまうでしょう。
作ってみましょう。
まずはお絵かきから・・・
作るのは1枚ね。
メモ的にもお絵かきしてますので色々描いちゃってますけど。
今回のバンドはゴムのバンドを仕込んだり、折りがあるので寸法が・・・
言いたいことお分かりになるでしょうけど、
折り代や潰れ代の正確な寸法を私には出せそうになく(締め付け過ぎずゆる過ぎずの寸法)
更に折り位置から穴位置も狙わないと取付出来ません。
経験と勘に頼ろうにもあいにくそのどちらもなく![]()
それでも決めないとお絵かきも完成しないので
考えて寸法決めます。
以上のことから一発で決められるか不安なのでまずは試作してみます。
材料はSUS304 試作なので2B材(あまり光っていないステンレス)
本番は#400(光っているステンレス)で作ります。
シャーリングを7Cさんでお借りしてバッシャン・バッシャンと切り出してきて。
車輌もサイレンサーもお預かりしていないので
確認用にジュラコンをΦ63に旋盤で引いて
締め具合の確認だけなのでもったいないので
切り落としません。
穴あけして成形して、折って丸めて完成。
写真忘れました。
後で出てくる本番の物のに抜きだけ加工してない感じの物です。
2B材なので光り方も違いますけど。
お客さんをお呼びして試作品の出来を確認。
穴位置がこんな感じの取付なので穴位置も狙う必要があります。
確認とれたので試作通りの寸法になるように頑張りましょう。
本番の#400を切り出して。
シャーリングはまたまた7Cさんでお借りして。
バンドなのでコンター手切りじゃ見た目が・・・。
写真は裏面です。
表は光っていますが傷防止の保護シートが貼ってあります。
傷つけたくないので最後まで剥がしません。
問題は抜きの部分なのですよね。
市販品はおそらくプレスで抜いていると思うのですが、
1枚作るためにプレス型からもないですし、レーザーで抜いてもらうのも・・・
数作るなら考えなきゃいけないでしょうけど。
フライスも考えましたが板厚が薄いのでそれはそれで考えなきゃ
怖い事になりそうなので、結局手間のかかるローテクな方法で
抜いてみました。
お絵かきを見て何をしたか察しがついている方もらっしゃるでしょう。
ローテクです![]()
そんで折って丸めます。
こちらケトバシに折り冶具や丸め冶具取付けて行います。
こんな感じでどうでしょう。
保護シート剥がして。
#400は傷が怖いです。
下手くそなお絵かき写ってますが、自分が分かればいい感じに描いて
ますので気にしないでください。
外注加工にだすならもっとまともに描かないとです。
右から付属品、私の作った物、市販の汎用品。
.
お客さんを再度お呼びして車輌へ装着。
ちなみに付属品
ラバー無しなのでそのうち傷が結構つきそうです。
実は市販の汎用品には・・・
折りの所にもうひと加工してあるんですよね。
クラック入りにくくしてあります。さすがです。
これもプレス加工かと思いますが、今回はこちらの
加工は勘弁してもらいましたが、今後やってみたいと思います。
今回折りがあり寸法管理が難しいところがあったのですが、
終わってみて思ったのですが、
試作段階で折り量(角度)、特に折り位置は罫書きはあるのですが、
寸分違わず狙うのは難しいので、
本番が同じに出来るように工夫(冶具などで)しておけば良かったと思いました。
そうすれば折り位置は試作品から変更する場合に数値で管理出来そうなので
持ち合わせてもいない 勘 による作業じゃなくてすみそうです。
今回はたまたま上手くいっただけなので、今後に役立てます。
サイレンサーバンド1枚作るのも私にはそれなりに難しいし、
手間もかかります。
難しく手間をかければ良いものになるとも限らないのですがね。
一番良いのは、簡単に手間をかけず良いものを作ることなんでしょうね。
精進していきます。

















