スタートはゼネリコのあと2分前に風が180度変わり出遅れましたがクマちゃんとワタさんの健闘で即スピンアップしかなり挽回して上マーク回航。その後はスタボー一直線でゴールと思いきやジブが100パーセント未満なのでスピードもさることながら角度も取れず更に二回タックしてゴール。
順位はブービーでした。皆さんお疲れさまでした。

早いものでついに最終日が来てしまいました。しかし、すごく中身の濃い一週間でした。今日は、いつも出遅れていたスタートを思い切って修正しようと企んでいます。12時過ぎに出艇。チューニングは強風仕様で南からのブローに備えます。13時半に第一レーススタート。今回、スタートはアグレッシブに行きます。3分前くらいから本部艇の後ろでスタンバイ。ゆるゆるとアウターまで走らせ、間のスペースを見つけます。周りに船は多いのですが、あいているスペースも比較的多くうまく入ることができ、前列につけます。そしてシートを引き込みスタート。まずまずの出来でしたがゼネリコ。ブラックフラッグが揚がっていたので、ラインをオーバーした5艇は即失格でハーバーに戻ります。2回目のスタート。こちらもまずまず。真ん中より少しポートよりからスタボーででます。みなタックを返すので周りをみてスペースを確認した後タック。下側にかなりの数の船を見ます。やはりスタートが大事です。コース取りは前日同様。上りも確かに少し他艇と比べると落ち気味ではありますがそんなに悪くはありません。上マーク回航も後ろから2番目ですが、トップ艇との差、また艇団との差は確実に縮まっています。ジェネカーランもまずまず。ジャイブで沈もしません。但し、下マーク近辺で上ってくる船をかわすのがかなりヒヤヒヤです。大体2上を越えてジェネカーランに入ったころ、トップ艇5艇くらいが次の上りの最後のアプローチに入ってくる感じです。初日のような周回遅れはありません。今日はどうやら3周だったようでトップ艇はジェネカー上げるとフィニッシュライン方向へのアプローチです。我々は700とほぼ一緒に最後の3上を回りフィニッシュラインへ。66艇中55位です(とはいえ実質走っているのは59艇ですが)。このレースでの課題は他艇とミートしたときの取り回しです。自分がポートだとかなり早い段階から避けようとして高さを落としてしまい、かなりの距離を損してしまいました。これではせっかくの好スタートも台無しに。他の船をみているとぶつかってくるんじゃないかという勢いでギリギリいっぱいを交差していきます。体重もあるからでしょうが、この点は改良の余地あります。


2レース目は風が更に上がってきたのでダガーボードを少しあげました。スタートはスタボーアプローチをするも、ライン手前で上りきれず、やむなくタックしポートに。スペースを見つけタックを返しなんとかライン近くに入れました。と同時にスタート。今回もまずまず。風が上がったせいでタックで止まったり、沈している艇も見かけます。自艇も沈こそしませんでしたがタックで何度か止まりそうになり、その都度逆ジブ入れます。今回学んだのは、かなりジブを逆サイドにガバッと寄せるとグーッと船がまわってゆき、有効でした。また、今日はアンディの真似をして思いっきりトラッピーズに出ることも意識していたので、ヒデはかなり姿勢を低く保っていました。この様子は後ほどCDにて要チェックですね。というわけで最後のレースも終わり、こちらは54位でした。ハーバーに戻る頃には案の定南風は落ち、ゆるゆると帰着。今日は最終日ですので、船を運ぶべくハーバー内はコンテナでいっぱい。船を落ち着いた場所に置くまでかなり時間がかかってしまいました。プライズギビングは630分からとのアナウンスが流れます。あと一時間しかありません。とりあえず船はそのままにして、一旦ホテルに戻りシャワーを浴び、急いでハーバーまで戻りましたが既に表彰式は始まっています。参加したいのは山々ですが、明るいうちに船を梱包しないと間に合わないので、やむなく梱包しながら表彰式のアナウンスを聞く羽目に。もう少し余裕がほしいところですが、これも仕方ありません。


800の優勝は昨年のナショナルのチャンピオンと同じくサザンプトンのロイヤルヨットクラブのピーター・バートン&ロズ・アレンでした。この人達、どんな風でも大崩せず全てのレースシングルでした。イーストボーンのメンバーはアンディが5位に入ってました。昨日の2レースで順位を落としてしまったのが痛かったようですが、強風の走りはダントツでした。ミックとサラは昨日・今日で挽回し26位まで順位を上げてきました。流石です。

我々は66艇中62位でした。昨日のリタイヤがちょっと残念でしたが、収穫は大でした。レース後、比較的近くを走っていたセール番号1135のマーティンが「君たちいい走りしてたよ」と声をかけてくれたり、毎回上りで負けて下りでリードすることを繰り返しながら併走していたセール番号814のジョナサンにも「今日は完全にやられちゃったよ」とコメントいただきました。調子にのって、「やっと慣れてきたところだったから、あともう5日あったらもっと上にいけたのに」・・・と返しておきました。

表彰式が終わってもひたすら船の梱包に励む私達の横にミックとサラがやってきました。

Mick&Sarah: We just want to say good-bye to you…Hope you enjoy your stay here.

Hide&Kazu: Yes, actually we did pretty much. Thank you for everything you did for us.

涙もろい私、少しウルウルしてまいりました。ほんとにこの二人のお陰で去年のナショナル、今年のガーダと夢をかなえることができました。いい人にめぐり会えて大変ラッキーでした。また、イーストボーンに行くことを約束してしばしのお別れ。二人はもう一週間ガーダに滞在し、本当の(?)ホリデー(もちろん800には乗らないそうです)を満喫するそうです。

最後の晩餐@ガーダ

昨日のリストランテの隣のお店に既に当たりをつけており、早速梱包が終わるとお店に向かう。既に8時を過ぎているので外のオープンテラスは人でいっぱい。タバコの煙を許せないヒデは当然、店の中のテーブルをリクエスト。誰もいません!貸しきり状態でオーダーいれます。地物のワインがいいだろうと思い、Veneto州の白ワインでCで始まるワイン(イタリアワインで迷ったらabcで始まるものを頼みなさい。と昔おじ様から教わりました)をオーダーしたところスプマンテでした。再度頼みなおすのも面倒になり、これを頂くことに。前菜はシーフードサラダ、パスタは私はカルボナーラ、ヒデは本日のお勧めの海老のパスタを注文。昨晩、パスタはもうやめようと思っていたのにね。どれもこれもおいしかったのですが、特にヒデのオーダーした海老が絶品だったよう。旨い旨いを連発します。カルボナーラももちろん美味しいのですが、日本で食べるものとあまり差がありませんでした。なんとなく損した気分。明日はもう帰るだけなので、締めにグラッパを一杯。うーん、強いです。これで完全にノックアウト状態の二人はホテルに戻りガーダ最後の夜を爆睡(酔?)しました。

というわけで私達のガーダ参戦記もとうとう最終章を迎えました。後から振り返って思い起こせるようなるべく詳細に記録をつけた(少なくとも私は)つもりです。そうでない部分(5行で終わった晩餐の記述等)は相方が書いております。ガーダに来る前はこれで海外遠征も終わりかなと思っていましたが、今回の一週間で気持ちは大きく変わり、次の目標は来年の800のナショナルに参加することにしました。開催地がまだ決まっていないのですが、イーストボーンからトレーラーで船を運んでいくことを考えています。その前に一度イーストボーンセーリングクラブにも行きたいと思います。自分たちの克服すべき課題が明らかになったので、日本に帰ったら中尾さん、あらぽんと相談の上トレーニングメニューを作ってもらい、練習に励もうと思います。では、イタリア万歳!アリベデルチ・・

ガーダも残すところあと二日となりました。今日は朝、曇りだっためオラが入ってくるのが若干遅い模様。とはいえ、12時過ぎには全艇出艇しました。まだ風は南に回りきっておらず、北風の中をしばらく漂うことに。いつもなら1時には南からのブローが入るのですが、結局入ってきたのは2時半過ぎ。第一レースの合図とともにスタート。ビリから2番目で上マーク回航し、ジェネカー上げるもハリヤードの外側がずるっと向けてジェネカーが落ちる。結局リタイヤして浜に戻ることに。残念。帰る途中、トップ艇のフィニッシュの様子を見ましたが、セール番号007の少年コンビがダントツの一番でした。後続を大きく引き離してのフィニッシュ。さぞ気持ちよいことでしょう。

書くことがなくなったので、以下今後の課題を書き出してみようと思います。

1) スタート。スタートラインが短いこともあり、70艇近くの800が一列になることはできないため、どうしても2重、3重にとなってしまいます。前列にいないとまるで壁の後ろにいるようで全く風が入ってきません。このため、スタート時点で軽く10艇身以上の差がつきます。やはり風が強くても1分前には前列で止まっていれないと致命的なことに。スタートが不得手だからと言っていつも逃げていてはいけません。帰ったらちゃんと練習しましょう。

2) 走らせ方。強風チューニングを教わったおかげで多少の風はマネージできるようになりました。風に合わせて時々刻々とセッティングを変えることを忘れずに。特にジブトラッカー並びにセンターボードは風が強くなればなるほど致命的です。

3) 艇団の中での取り回し。今回、後からスタートした700とからんでしまい下マーク回航ができなかった。ポートでジェネカーで走り、下側に他の船がいる場合の立ち回りを再度確認すること。

4) レースに向けての準備。大きな船のトラブルはなかったものの、トラッピーズのショックコードの摩耗、ジェネカーハリヤードの延び、シャックルの紛失等々あり。艤装の確認は常に必要だし、部品のスペア、シャックルやピンも予備を持って行くこと。今回、メイン、ジブ、ジェネカーのハリヤードは全て取り替えたし、トラッピーズのショックコードも取り替えました。気になるのはクルーのトラッピーズの一つにハンドルがないことぐらい。次回はシャックルの予備を忘れずに。

浜に戻ってジェネカーの修理をしていると、800セーラーらしき人が話しかけてくる。彼は4年前にガーダに来たのだがその時は非常な強風だったよう(今年のはそれに比べるとまだまだらしい!!)。彼はもうレースはやめて、あとは休暇をのんびり楽しむそうです。一緒に乗っている彼女と来年結婚するとのこと!他にも風が落ちてきたためレースをやめて帰ってくるセーラーあり。みんなそれぞれのペースでこのイベントを楽しんでいます。

というわけで、修理を終えた私たちも一時のバカンスを満喫すべく町に出かけます。いつもより2時間は夜の部のスタートが早いです。どこにしようか迷いましたが比較的こぎれいなリストランテを見つけ入ってみることに。8時前はどのお店もガラガラ。ここではまず奮発してフェラーリの泡を頼み、前菜は今日のお薦めからサーモンの蒸し焼きに酢付けオニオンと胡椒のマリネ、パスタはヒデはボンゴレ、私は本日のお薦めのホームメードパスタ&生ハム&チーズ。で、乾杯!前菜はバルサミコであえるとまたすごく美味しい。しかもサービスも素晴らしい。昨日、一昨日とも店の中ががちゃがちゃしている感じでしたが時間が早いこともあるのでしょうか、落ち着いているしサービスが手早い。テーブルのセッティングもブルーと黄色の唐草模様のテーブルクロスで綺麗にしつらえられています。店員は皆イタリア人の男性。どの方も見た目も麗しい。パスタはボンゴレの勝ち。ホームメードパスタはフェットチーネを少し細くした麺でむっちりしていて美味しいのだが、生ハムとチーズが少しくどくなり、さすがのパスタラバーの私もごめんなさいして少し残してしまいました。これに比べるとボンゴレはさすがです。やはりお魚人間にはシーフードの方がいいのかも。泡も最初は美味しく飲んでいましたが、途中からガスがきつくなり頑張ったものの、結局少し残してしまいました。もちろん、別にグラスの赤ワインを飲みましたが。二人の胃袋では到底追いつきません。胃袋があと二つは必要です。

帰りがけにヒデがぼそりと一言。パスタはもう飽きたな、明日は魚料理か肉料理にしよう。うん、確かに。

さて泣いても笑ってもレースはあと一日。頑張りましょう。