・恋のナントカ・
シンジが地元に帰ってきた理由が自殺未遂だった事は
その日のうちに僕の耳にも入ってきた。
別に親友とか云う訳でも無かったが
近所に住んで居た事も有り
親同士が仲が良かった為に色々と知るハメに成った。
知り合いが自殺未遂なんて話題…気分の良いもんじゃない。
久しぶりに見かけたシンジは相変わらず青白い顔をしていた。
それが余計に儚げに見せていたのか…
またいつ自殺を図ろうとするか判らない様な危うさにも結びついていた。
そんな危うさに魅了されたのだろうか…
数日後、
真面目そうな女の子がシンジを訪ねて来た。
聞けばシンジの元カノの友達で、バイト仲間でも有ったらしい。
彼女はシンジの事が好きなんだろう…
何となくそう思った…
引きこもっていた訳でも無いだろうに…
シンジは部屋から出て来なかった。
彼女はその後も何度か訪ねてきたが…
シンジは会おうとしなかった。
その度に
いつしか僕は彼女の話相手に成っていたが…
4度目の会話の時に初めて彼女の名前を知った。
「カナ…」
その名前を口にする事は無いと思った…
お互いに敬語で名字を呼び合う訳で…
名前を言う必要性が足りなかった。
気付けば僕は毎週末、彼女が来るのを待つように成っている…
彼女が好きなのはシンジなんだから…僕が浮かれる理由なんて微塵も無い訳だが…
何事も理屈では片付かない様だ…
それが自分の心な訳で…
厄介な事に成ってしまった。
こう成ったら、
彼女の気を引く為に
儚げに成ってみようか…
…二階の自分の部屋の窓から落下する妄想を何度かしてみるが…
なかなか危険性が高くて…名案に至らずな展開…そんな命懸けに成っては居られないだろう…
全くロクな思考に成らない。
やっぱり僕は今、
厄介な事に成ってしまったようだ…
こうゆうのを
色ボケだの言うが…
浮かれた当人しか解らない事も有るだろ?
いや…当人が一番解らない状態なのか…
いやいや…
心ばかりが先に動いている…
まるで無垢な少年に
成ったような気分だ…
世界が喜びに満ちて
何よりも
未来が華やぐ様に…
…
何て言ったっけな…
恋は…?
思い出せない…
思い出せなくていい…
いつか思い知るハメに成るナントカを…
今は忘れたままで。
(つづく)
シンジが地元に帰ってきた理由が自殺未遂だった事は
その日のうちに僕の耳にも入ってきた。
別に親友とか云う訳でも無かったが
近所に住んで居た事も有り
親同士が仲が良かった為に色々と知るハメに成った。
知り合いが自殺未遂なんて話題…気分の良いもんじゃない。
久しぶりに見かけたシンジは相変わらず青白い顔をしていた。
それが余計に儚げに見せていたのか…
またいつ自殺を図ろうとするか判らない様な危うさにも結びついていた。
そんな危うさに魅了されたのだろうか…
数日後、
真面目そうな女の子がシンジを訪ねて来た。
聞けばシンジの元カノの友達で、バイト仲間でも有ったらしい。
彼女はシンジの事が好きなんだろう…
何となくそう思った…
引きこもっていた訳でも無いだろうに…
シンジは部屋から出て来なかった。
彼女はその後も何度か訪ねてきたが…
シンジは会おうとしなかった。
その度に
いつしか僕は彼女の話相手に成っていたが…
4度目の会話の時に初めて彼女の名前を知った。
「カナ…」
その名前を口にする事は無いと思った…
お互いに敬語で名字を呼び合う訳で…
名前を言う必要性が足りなかった。
気付けば僕は毎週末、彼女が来るのを待つように成っている…
彼女が好きなのはシンジなんだから…僕が浮かれる理由なんて微塵も無い訳だが…
何事も理屈では片付かない様だ…
それが自分の心な訳で…
厄介な事に成ってしまった。
こう成ったら、
彼女の気を引く為に
儚げに成ってみようか…
…二階の自分の部屋の窓から落下する妄想を何度かしてみるが…
なかなか危険性が高くて…名案に至らずな展開…そんな命懸けに成っては居られないだろう…
全くロクな思考に成らない。
やっぱり僕は今、
厄介な事に成ってしまったようだ…
こうゆうのを
色ボケだの言うが…
浮かれた当人しか解らない事も有るだろ?
いや…当人が一番解らない状態なのか…
いやいや…
心ばかりが先に動いている…
まるで無垢な少年に
成ったような気分だ…
世界が喜びに満ちて
何よりも
未来が華やぐ様に…
…
何て言ったっけな…
恋は…?
思い出せない…
思い出せなくていい…
いつか思い知るハメに成るナントカを…
今は忘れたままで。
(つづく)