リアル櫻葉さんです。
苦手な方や、辛い方はお引き返しをお願いします。
私の櫻葉さん妄想です♡
櫻葉さんがらぶらぶなのが、
大好きなんです。
⭐︎⭐︎⭐︎
「おつかれ。」
テレビ局を歩いていたら、
廊下でニノに呼び止められる。
「あ、ニノも収録?」
「ああ。秋の特番だからね。
いろいろ撮り溜めとかないと。
相葉さんも一緒だろ。」
「うん。まぁそんな感じ。」
同じ局の収録だけど、
ニノにはよく会うんだけど、
翔ちゃんには会えないんだよなぁ。
去年までは、
仕事でも必ず週一で一緒だったし、
この前まではおんなじ仕事でしょっちゅう打ち合わせしてるから、
つい期待しちゃうんだ。
「相葉さんさ。
あなた露骨に、『ニノかぁ。』なんて落胆してんじゃないの。
翔さんに会いたいって顔に書いてあるよ。
ほら、コーヒーでも奢ってあげるから、
こっちきなさい。」
おっ。珍しい。
ニノが奢ってくれるとは。
ほいほいついていくと、
自動販売機。
がちゃり。
無造作にボタンを押して、
落ちてきた缶コーヒーを
「よっ。お疲れさん。
大変だったな。」
ニノが俺に放り投げる。
「なぁんだ。
缶コーヒーですか。」
思わず口にすると、
「この二宮さんが奢って差し上げるんだから。
文句言わないの。」
ニノが笑う。
「たしかに、
『ニノがおごってくれるなんて、
雨が降る』かも。」
減らず口を叩いて、
かちり。
プルタプを開けて飲もうとすると。
「ほんと、
二人して、
ジンクスが好きなんだから。」
ニノもかちりとプルタプをあけて
ごくりと缶コーヒーを一口飲んだ。
…
ニノが労ってくれるのはわかる。
ずっと内緒で翔ちゃんと二人で準備していたことが
やっと終わったからだ。
終わった?
いや、はじまりか。
これからがはじまり。
「しかしねぇ。
あなたの作戦がここまで成功するとはね。
びっくりだよ。」
ニノが笑う。
「こんな作戦に乗ってくれた
翔ちゃんも翔ちゃんだよね。
ほんと、うまく作戦を手伝ってくれたニノにも感謝しかないけど。」
俺も笑い返す。
ニノは知ってる。
俺の初恋が翔ちゃんであったこと。
そして。
二人の恋は実ったけど、
『初恋は報われない』。
そのジンクスに俺がずっとこだわって、
今までずっと拗らせたこと。
「ほんと、翔さんも大変だったと思うよ。
愛してる相葉さん本人に、
『初恋の人だから結婚できない。』って振られて、
『櫻井家の長男だから後継を残さなきゃ』ってプレッシャーかけられて、
こんなずぶずぶな作戦に、
一緒に乗ったわけだからね。」
ふぅ。
ニノがコーヒー飲みながら、
呆れたとばかりにため息をつく。
作戦とは、
俺たちの結婚発表だ。
二人で結婚発表を同時にする。
お互いの相手は、発表しない。
そして、
お互いそれっぼいお相手は作っておく。
櫻井翔と相葉雅紀が同時に、
結婚発表。
俺たちは嘘はついていない。
ただ、その相手がお互いだとは公表しなかっただけ。
その証拠に引き出物も、二人で一緒。
俺たちがそれぞれ別の相手と結婚。
それは、マスコミが勝手に騒ぎ立てたことだ。
「だけど、結局、
みんなのってくれたじゃん。
楽しみながら、
俺と翔ちゃんのこと隠し切ってくれたじゃん。」
ニノに、
言い返すと、
「はいはい。
あの松本さんと、大野さんのコメントもひどかったよね。
松本さんの、
『二人が結婚したのかと思ったよ。』は、洒落だと思えるけど、
大野さんの、
『お互いがまだ子供の時に出会って同じグループでデビューして。それから20年以上共に歩んできた仲間が結婚をすると言う決断に、とても感慨深く思います。』
って、そのまんま、あなたたち同士が結婚したことをお祝いしてるじゃん。
俺、バレるんじゃないかとひやひやしたわ。」
ニノが、肩をすくめる。
「くふふ。
他の局アナさんたちも、
『櫻井さんも相葉さんが結婚したみたいですね。』って、言っててくれたしね♡!
「そうそう。
とにかく、
良かったな。
おめでと。」
照れ臭そうに俺の親友が祝詞を述べる。
「ありがと。
これが俺たちの人生みたい。」
「人生なんて、
自分たちが作るものだろ。
お前と翔さんがそれを選んだなら、
それが正解だ。
お前たちには、
おれらがいる。
安心してすすめよ。」
「くふふ。そうする。」
一粒万倍日の大安。
ジンクスを気にした俺たちの、
験(げん)担ぎ。
だって、
俺と翔ちゃんだけ幸せになるなんてずるいもんね。
俺たちの幸せで、
みんなが幸せになるように。
缶を飲み干すふりをして、
空を見上げて祈る。
俺たちを支えてくれた人たちありがと。
俺たちを愛してくれてる人たちありがと。
俺たちは俺たちでこれからも
変わらずにがんばってくよ。
空に誓いながら、
缶コーヒーを最後まで飲み干した。
⭐︎おしまい⭐︎
私は、
櫻葉さんが好き。
こんな櫻葉さんが、
こんな会話をしててほしいな。
苦手だった人、
苦しかった人はごめんね。
珍しく、
リアル妄想でした。