「くふふ。先生。来た。」
流石に寄宿舎には、
別々に帰ってきた。
「シャワー浴びたら行くからっ。」
元気よく約束して、
先に寄宿舎に帰らせた相葉は、
Tシャツ、ハーフパンツに、
濡れた髪の毛をタオルで拭きながらやってきて。
「お前なぁ。
俺のところに勉強しにきたんだろ?
このまんまだと、
ただ遊びに来たみたいに見えるぞ。」
言葉では怒ってみたが、
心中はどきどきで。
やばいよ。俺。
もう、
こいつに参ってる。
もうpeopalだって聞いても、
相葉だから仕方ないって思っちゃってる時点でダメだし。
くそ。
まずいだろ。
まずいのに。
ずうっと、
男だし、
生徒だし、
年下だし。
って、心の中に鍵をかけるようにして、
頑張ってたけど。
術にかかったんじゃなくて、
あいつのあのまっすぐな瞳と、
強引な押しに負けてる。
ぐぁぁぁぁぁぁっ。
どうする?
どうするんだ?
俺。
こんなに簡単に生徒を部屋に招き入れちゃってるし。
なんで
こんなことになってんだ?
焦りながらも、
相葉を手招きする。
「相葉ここ座れ。」
俺が座ってた椅子に相葉を座らせる。
「え?ここ?」
そう言いながらも素直に椅子に座る相葉に、
「髪の毛濡れたままなら風邪ひくだろ。
俺がドライヤーで乾かしてやるから、
そこで座ってろ。」
左手にドライヤーを持ち、
右手でサラサラな相葉の髪をいじくりはじめた。
⭐︎つづく⭐︎