Be well ♡ 66 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


とは言ったものの。
泣いている遥のところに行って、
つくづくその泣き顔を見ながら困り果てる。



「はゃ。ほゃ。ふゃ。」


一生懸命なんとかしてくれと
泣く声は、
まだ可愛らしい状態だが、


これが少し経つと、


「ほぎゃあ。ぎゃあ。んぎゃあ。」

と、大きな声に変化していくのは、
俺も雅紀も目の当たりにしている。


遥が生まれてこの二週間近くで学んだこと。

泣き声は小さいうちにおさめろ。


どんどん大きくなる泣き声は、
お互いを困らすばかりだ。




「どうした?
遥。」



すっ。
ふにゃふにゃな背中に手を入れて抱っこしても、


「ふゃぁ。んぎゃあ。みゃあ。」


泣き止む気配はない。

ん。
抱っこして欲しいわけじゃないんだなぁ。

でも、
ミルクはさっき1時間ぐらい前に雅紀があげてたと思うんだけど。


じゃ。
おむつかなぁ。


おむつとお尻ふきを用意して、

ばっ。
おむつを開けた瞬間だった。




あ。
やられた。


タイミング悪く、
遥のおしっこが
勢いよく吹き出した。

















よかった。
まだ新生児で。



タイミング悪く、
飛ばされたおしっこは俺の手元と、
遥のベビー服を濡らしただけで済んだけど。



これ。
ちょっとおっきくなると、
俺の顔まで飛ばされるよな。



ぞっとしながらも、
そうっと汚れた場所をおしりふきで拭いていく。




あとは、
洋服の着せ替えか。



はぁぁぁ。
思わずため息がもれる。


まだ、夏の子だから、
薄い肌着だけで大丈夫とはいえ、
くにゃくにゃで、ぐらぐらな頭の新生児に服を着せるのは一大事で。


特に不器用な俺が一人でできる作業とも思えない。




でもな。

うん。
頑張ってみる。

雅紀だって初めてなんだ。
初めてでも頑張ろうって思ってくれてるんだ。
こいつに任せておけば大丈夫なんて、思っちゃいけない。
それは、責任の放棄だ。


隣に新しい肌着を置いて、
まずはそうっと、
片方の腕ずつ、今着ている服を脱がす。



泣くなよ。
動くなよ。

俺の心からの願いも虚しく、

「ほんぎゃ。んぎゃ。んみゃ。」


さっき泣き止んでた遥がまた泣き出す。


うっわ。
まじか。


焦ってくる俺。

ゆっくりゆっくり、
腕を抜こうとするのに、
抜けないっ。

なんか遥の腕を折ってしまいそうで怖くて、
袖が脱がせられないじゃないかー。


う。

ふぎゃ。ふぎゃ。
と、遥の泣き声が俺を急かす。





ふぅ。ふぅ。ふぅ。
落ち着け。
俺。



ゆっくり、ゆっくり、
知恵の輪のように服を動かしながら、
遥を丸裸にすると、



にっ。



泣き止んで穏やかな顔になる遥。



ふぅ。これで一段落だけど、
このまま裸ってわけにもいかないよなぁ。



また、一苦労して、
遥の腕に袖を通すと、



「ふゃ。ふやぁ。みゃあっ。」

また泣き出し始める遥。





ああ。
そうか。

お前も裸族か。
雅紀の血を引いてすぐ裸になりたがるやつなんだな。





しかしなぁ。
わかってくれ。

いまは、冷房も効いてるから、
服を着てた方がいいんだよ。






祈るようにしながら必死で服を着させると、
やはり遥は泣きっぱなし。



はぁぁ。
まったく。

俺が泣きたいんだけど。



どうやっても泣き止まない遥を抱っこしながら、
ソファに座ってたら、











「翔ちゃんっ。翔ちゃん。
遥を抱っこしながら寝てるよ?」




どうも、
いつのまにか寝てしまってたらしい。

太陽のような雅紀の笑顔で、
起こされた。





⭐︎つづく⭐︎