うちのごはん 〜村雨〜 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


ばたばたばた。


昼の喧騒が嘘のような
静かな夕方。


いきなり、
大粒の雨が叩きつける音がする。




わ。すごい雨。

スコール。

村雨だ。





マンションの部屋の、
ベランダ側の窓を閉めながら、
思わず、外を覗き込む。




「村雨のつゆもまだひぬ槇の葉の
霧たちのぼる秋の夕暮れ」




思わず口についた歌は、

「あれ?なんだ?
秋のうたじゃん。

村雨の季語は、夏なのに。
変なの。」



ちぐはぐさを覚えながらも、
そんなことより、
大事なことを思い出す。



「あーあ。
あいつ、傘持ってかなかった。

こりゃひどい目に遭うぞ。」




迎えに行こうか。
それとも、
熱い風呂か。


どちらにしようか、
ちょっと考えて、
両方の支度を始めると、




「翔ちゃぁんっ。
やられたぁぁぁ。」

ずぶ濡れになった雅紀が飛び込んでくる。



「うっわ。
ひど。

ずぶ濡れじゃん。

フローリング濡れるから、
こっちに入ってくるな。

まず、かばんだけ貸せ。」



慌ててかばんだけは受け取ってやって、
中身を覗き込む。


かろうじて中身はセーフか。

しかし、
鞄はやばいな。




「お前も脱げよー。
バスタオル持ってってやるから、
そのまま風呂入れ。

熱いお湯沸かしてあるぞ。」



鞄から
中の書類や、スマホを取り出しながら、
叫んでやって、
ふと。

後ろを見ると、


え。


何も着てない雅紀が、
嬉しそうに俺のすぐ後ろにいる。




「雅紀。
風呂入れって言ったろ?

ん、んん…。」



いきなり裸の雅紀に抱きすくめられて、
塞がれる唇。



「ありがと。
翔ちゃん。

でもね。
俺全部慣れちゃって寒くなっちゃうから,
あっためて。」



「じゃ、お前だけ入ってこいよ。
あったかいうどんも、
トマトをくり抜いて作ったファルシーサラダも、
ポテトの豚バラ巻きもあるぞ。」





うどんは、白だしで作って、
ポテトの豚バラ巻きは、
皮付きの太い冷凍ポテトを豚バラで巻いて、
フライパンで焼いた後、
醤油と味醂と砂糖で煎り煮にしただけだし、
トマトのファルシーサラダは、
めんどくさかったから、
くり抜いたトマトの中身とツナとマヨネーズ混ぜて、トマトに詰め直しただけだけどね。



それでも、
俺にしては、
ちゃんと作れた方だと思う。






「やだ。
ごはんより。
翔ちゃんがいい。


一緒にはいるよ。」



ひょい。
裸の雅紀にだきあげられると、

さっさと服を脱がされて、
湯船の中に入らされ、

湯船の蓋をつかみながら、
何度も何度も高みに昇った。


⭐︎つづく⭐︎





本日、スコール。
通り雨ながら、
大雨です。



どうしようもない話ですが、
こんな話を考えちゃいました。

らぶらぶな
二人。

雅紀くんは、
翔ちゃんが可愛らしくて
たまらないようです。