negai 81 | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


 今日は、
翔様も東京の お屋敷に帰ってきている日。

いつもは、横浜との往復で忙しく、
バタバタとしているのだが
すでに隠居を決めた 父君様とのお話があるとやらで、
本日は 朝から家にいる。



雅紀は、
珍しいこともあるものと、
心では思いながら、
自分の仕事である 松本屋の番頭としての責務を務めるため、
松本屋での仕事に没頭していた。



そして、
帰ってくるなりすぐに、
翔様に呼びつけられる。




「翔様。いかがなさいましたか?」


番頭としての藍の着物はそのままに、
翔様の部屋へ入るやいなや。


「雅紀っ。」


翔様に抱きしめられる。



「翔様?翔様らしくもない。
いかかなさいましたか?」



雅紀は抱きしめられながらも、
翔様の方を向く。



翔様は少し震えるような声で、
まっすぐ前の雅紀の瞳を見つめる。



「よく聞け。

俺は父君からの言いつけで、
嫁を取らねばいけなくなった。

雅紀…」



話の途中ではあったが、
頭が真っ白になった雅紀は、
翔様の胸を突き放して、
屋敷の外へと走り出した。






☆つづく☆