道の駅なみえを出て再び常磐道に乗って南下し、40分程かかって
道の駅ならは へやってきました。
1か所目であれほど晴れていた空も、2カ所目でぽつりと降り出し、ここでは完全な雨になりました。
いつも写真を撮っている道の駅の標識も雨のためにこんな具合です!
道の駅の写真も傘をさしての撮影です。
“道の駅ならは” は東京電力福島第一原子力発電所に近い為、震災以来ずっと閉鎖されていましたが、2019年4月25日に温泉施設など一部が再開され、2020年6月には物産館もオープンしました。
これが事故を起こした福島第一原発からの位置関係です。(HPより借用)
私は東日本大震災の翌年の2012年9月に福島県を回りました。
その時は30km圏の南相馬市から南側のほとんどの道路が通行禁止になっており、福島県の中央部(中通り)に大きく迂回し、いわき市の道の駅に抜けた記憶があります。
東日本大震災で特に甚大な被害を受けた道の駅は5カ所ありました。
①道の駅みやこ(岩手県)
プレハブで仮営業していましたが、もとの建物に戻りました。
②道の駅高田松原(岩手県)
破壊された旧道の駅は震災遺構として保存
隣接地に2019年9月22日に東日本大震災津波伝承館とともに新築、オープンしました。
③道の駅大谷海岸(宮城県)
長い間プレハブで仮営業を続けていましたが、2021年3月28日にリニューアルオープンしました。
④道の駅よつくら港(福島県)
被災後仮営業を続けていましたが、2012年8月11日にリニューアルオープンしました。
⑤道の駅ならは(福島県)
2019年4月25日一部再開、2020年6月物産館がリニューアルオープンしました。
震災から10年を経て、ようやくすべての道の駅が再開できたことになります。
ここは “物産館” と “本館” の2つの建物が、2階の渡り廊下で繋がった形態をしています。
2011年3月の東日本大震災・福島第一原子力発電所事故に伴い、長い間この道の駅は閉鎖されていましたが、その間はこの “物産館” にあたる部分が 「双葉警察署」 の臨時庁舎として使われていました。
更に他の施設は警戒区域設定時には住民の一時帰宅の中継拠点として活用されていました。
2015年9月5日に楢葉町の避難指示が解除されたことにより、ようやく2019年になって再開にこぎつけたものです。
まずは右側の建物、本館に入ってみたいと思います。
ここには温泉施設とフードコートがあります。
この階段を上がったところが温泉施設です。
隣地から湧出する温泉を利用し、源泉温度は40.8度、湧出量は毎分563リットルだそうです。
そしてフードコートは1階の右奥です。
せっかくのフードコートも奥まったところにあるので分かりづらい気がします。
では次に、物産館の方に入ってみることにしましょう。
入口を入ってすぐのところにいたのは案山子の親子でした。(^^♪
いや、大人の方は「 なら爺ちゃん85歳」 と書かれているので、爺ちゃんと孫ですね!
この物産館のフロアがすべて、つい最近まで 双葉警察署の臨時庁舎だったわけです。
震災前、ここ “双葉郡楢葉町” には8011名の住民が暮らしていました。
今年(2021年)9月30日現在の楢葉町の人口は6698名です。
でも、実際に町内に居住している人は4129名であり、震災前の約半分でしかありません。
この道の駅も、震災前は全スタッフが80名おられたそうです。
原発事故により全町避難を余儀なくされ、従業員もバラバラになりました。
ようやく再開された今、その80名の内何人戻られたのか、気になるところです。