2006年頃公開の和製ホラー映画。ゲームのサイレンがベースとなっている。


世界中で一夜にして人が忽然と姿を消す、という現象が起きていた。中世のアメリカでは島の住民が姿を消し、18世紀には客船に乗っていた人が全員消失していた。

2005年、由貴は父と弟英夫とともに、弟の療養のため、夜美島という島へ引っ越してきた。この島では1976年に島民全員が失踪し、唯一発見された男は「サイレンが鳴ったら外に出てはならない」と繰り返していた、、、


そんなストーリー。

ゲームが基となっているが、シナリオはオリジナルである。見つけた死体が消えたり、島民がゾンビのようになって襲ってきたりとホラー演出はかなり多い。


オチは相変わらずよくある手法なのだが、閉ざされた世界、不気味な因習、怪しげな住民という点が重なりホラー感が増している。


実際は弟は事故で亡くなっており、病んでしまった由貴の療養のために島に引っ越してきた、ということになっている。鳴り響くサイレンも由貴の妄想であり、彼女にしかきこえていない、ということが終盤で明かされる。そうなると襲ってきた島民も由貴の妄想ということになるのだが、駐在は発砲までしているのでそれはどうなのだろうか、と感じる。

島は不治の病などの人が打ち捨てられ暮らしていたが、それを哀れんだ人魚セイレーンが病を治してあげ、神と崇められたが、時が経ち感謝を忘れた島民が、不老不死を求めて人魚を捉えて食べた結果、人魚が呪いをかけた、といった伝説も絡んでおり、最終的にどれが正しいのかは明かされない。


主演の市川由衣さんがとてもキレイである。また過去唯一生き残った男はなんと阿部寛さんで、父親は森本レオさん、医師は田中直樹さん、隣人は西田尚美さん、駐在は嶋田久作さんとかなり有名人で固められている。もしかしたら阿部寛さんや田中直樹さんは当時はまだ有名俳優ではなかったのかもしれないが。


演出は結構拘りを感じられる作品です。サイレンが夜なるので全体的に画面が暗いのが難点ではありますが、割と怖がる人は多いように思われます