足、つったことある? ブログネタ:足、つったことある? 参加中
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初めて経験した時のあの痛みは未だに忘れることは出来ない。あれは中三の夏、バスケの部活の練習後の事だった。その日は調子が良く、体がまるで躍動するようだった。夏休み中の練習ということもあり、練習後はクラブ顧問の粋で学校のプールに入れることになった。

練習後の開放感と真夏のプールの爽快感で他の部活仲間とガキのように(事実当時はガキだったが)はしゃいでいると、突如左足の脹脛に激痛が走った。今まで経験したことのない痛みに混乱しながらも、片足でどうにかプールサイドにたどり着き、クラブ顧問に足の痛みを訴えると「それは足をつったんだ。」と言われた。この時確か「つった。」の意味が良く分からずぽかんとした覚えがある。

それはともかく痛みが激しく、左足を全く動かせない。部活の同級生の中に、スポーツ障害の処置にやたら詳しいやつがいて、左の親指の箇所をぐっと抑えながら足を伸ばしてくれた。

これ以降、激しい練習の時など足をつるようになる。一度、高校の練習の時の際、片足をつって治療をしてもらっていると、何かの拍子で反対側の足をうごかしたさいそちらもつったことがある。両足痙攣である種の半身不随。情けない姿だったが、こればっかりはわざとや怠惰でなるものでもなかったので、クラブ顧問から責められることはなかった。まぁ呆れられはしていたが。その後、この痛みに慣れることはなく、現在に至る。

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からくり事件帖はNHKの明治維新後を描いたドラマで、随分前に見た記憶があるが、主題歌の風のタンゴをネットで買うか手に入れた記憶があるからそれほど昔でもなかったのかもしれない。主演は田辺誠一、元江戸の同心で無職で確か女に養われていた。新明治政府と没落した旧幕府の士族との軋轢を描きながら物語は展開してゆく。どういった事件に田辺誠一扮する元同心が巻き込まれていったかは記憶が曖昧だ。

印象的だったのは、西南戦争が勃発し、その時討伐の檄文のような扱いで出てきた軍歌「抜刀隊」で、「敵の大将たるものは古今無双の英雄で」の歌詞はよく覚えている。敵の大将というのは当然西郷隆盛のこと。この歌が効果的に挿入されているように、旧幕府、明治新政府、どちらの側が正義といったはっきりとした敵味方が分かれるような描き方はされていなかった。むしろ敵側である新政府の幹部、今で言う警視総監、川路利良も冷徹で切れ者といった顔を持つ反面粋な一面をみるシーンも有った。

しかし最も良かったのは主題歌風のタンゴに乗って田辺誠一が疾走するシーンで(記憶違いでそんなシーンは無かったかもしれない・・・)、没落した旧体制の人々と風のタンゴの物悲しいメロディが相まってなんとも切ない雰囲気を作り出していた。このドラマを見て以来なんとなく田辺誠一のファンに成った。ただ残念ながらNHKオンデマンドからはまだ配信されていない。是非なるべく早い配信を期待したい。

「セックスがしたいな。」と一樹は突如そう思った。そう言えばしばらくしていない。厳密に言うとまともな恋愛を経た上で女性と関係を持っていない。最後にそんなセックスをしたのは何時だったかよく思い出せない。もしかしたら一度もそんなものは経験したことが無かったのかもしれない。

昔は「誰も自分のことを分かってくれない。」と駄々っ子のように拗ねながらも、それなりに必死に恋人を作って型にはまってはいたが、人並みに恋愛をしてきたつもりだった。。しかしこの頃は「自分のことを分かってくれる人などこの世界に居るのだろうか。」と半ば諦めるようになった。だがそれを諦めたとしても、逃れようの無いものがあった。それは極めて動物的なものだった。

「女が要る。」そう思うと、一樹は渋谷か六本木のクラブに繰り出す。成果の上がるときもあれば無い時もある。相手は誰でも良かった。自分の欲求を満たすことさえできれば。結局むき出しの欲望だけが残ってしまった。

そう食事と同じなのだ。かぶりつき、食いちぎり、空腹を満たす。だが、実のところ、今も昔も何も変わってはいないのかもしれない。昔はそれを恋愛感情と捉え、今はそれを単なる本能的な欲求だと捉えているだけなのかもしれない。今では明確にそれは単なる性欲に過ぎないと認識するようになってしまった。

ある時、以前好きだった女友達にたまたま道端で出会った。「久しぶり!」と相変わらず人懐っこい笑顔を向けてくれる彼女をよそに、気付くと一樹は彼女の張り出した胸元を見て欲情していた。二言三言、たわいも無い世話話をして別れた後、かつて持っていたはずの彼女に対する純粋と思っていた気持ちは、肉の匂いを嗅ぐと沸き立つ食欲と同様の劣情に過ぎなかったのではないかと思い一樹は酷く自分を恥じた。

それ以来、女友達や女の同僚に恋愛感情を持つことを極端に恐れるようになった。どんなに人間的に尊敬し、信頼しても、一旦異性として意識し始めるとと野獣の本能がこれまで積み上げてきた全ての価値をひっくり返してしまう。だが、そのどう仕様も無い力はたかが僅かばかりの白濁液を排出したいがための欲望に過ぎない。ここに「自分の矛盾があるな。」と一樹は呟いた。だが「俺には女がいる。」そうまた呟くと、タバコの火を消して、クラブの中に戻っていった。今日の獲物を見つけるために。