リクエスト1つ目

「うえむーを奪い合うきらまりが見たい」
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私は吹奏楽の二人の後輩に懐かれている。
名前は綺良ちゃんと茉里乃ちゃん。綺良ちゃんは独特な形で愛を伝えてくる後輩。

増本「上村さん」

上村「どうしたの?」

すると綺良ちゃんはトランペットを構えて音を鳴らす。

増本「プピ」

上村「……?」

増本「あれ、伝わりませんでしたか?プピプピ」

上村「…ごめん、分からない笑」

増本「好きって言ってます、上村さんは私の事すきですか?」

上村「それはす…」

綺良ちゃんは立ち上がって私の口を手で塞いできた。

増本「返答はトランペットで」

私はトランペットを構えた。

上村「パパピポ」

増本「…なんて言ったんですか?」

上村「私もって笑」

増本「これ伝わりにくいですね、やめましょう」

上村「綺良ちゃんから始めたよね?」

綺良ちゃんは良い意味で少しおかしくて、でも私にこうやって独特に愛を伝えてくる。

茉里乃ちゃんは綺良ちゃんとは違いストレートに愛を沢山伝えてくる。

幸阪「上村さん、好きです」

上村「ありがとう!」

幸阪「今度家遊びに行ってもいいですか?」

上村「全然いいよー」

幸阪「ありがとうございます!好きですよ」

上村「んふふ、ありがとう笑」

こうやって何度も愛を伝えてくれる。
後輩に愛されて幸せではあるんだけど…たった今後輩に愛されることは大変だなと思った。

増本「幸阪さん、上村さんは私の。」

幸阪「いや綺良ちゃん、上村さんは私のだよ」

増本「私と上村さんのトランペットラブストーリー邪魔しないで」

幸阪「トランペットラブストーリーってなんやねん」

増本「私と上村さんが付き合うお話」

上村「えっ…?」

すると綺良ちゃんが長椅子に座っている私の隣に座ってくる。

増本「付き合いましょう、上村さん」

綺良ちゃんは私の手を握ってそう伝えてきた。

上村「えっ、いや…えっ?」

すると茉里乃ちゃんも私の隣に座ってくる。
そして綺良ちゃんから私の手を奪い、握ってきた。

幸阪「上村さん、綺良ちゃんちゃうくて私を選んでください!」

上村「ええっ!?」

好きとは言われるけど等々付き合おうまで言われてしまう。

増本「上村さん、私とデートしましょう?」

幸阪「いや私としましょう」

上村「さ、3人でデートはダメなの?」

2人は私を挟んで顔を見合わせる。

増本「渋々幸阪だけどいいですよ」

幸阪「渋々幸阪ってなんやねん、なら私は渋々増本やから」

上村「い、行くってことだよね…?」

2人は仲がいいのか悪いのか分からない。
でも普段は2人で行動してるし仲はいいのかな…?

そして、3人でデートの当日。
私は少し遅刻してしまい、2人を待たせてしまった。

上村「ごめんねー!遅れちゃった!」

増本「大丈夫ですよ」

幸阪「待ったの10分ぐらいですから」

上村「綺良ちゃん…服どうしたの?」

綺良ちゃんの格好はボーイッシュで服装だけ男装してるみたいだった。

増本「デートですから…?」

綺良ちゃんは何でそんなことを聞くのかと首を傾げていた。

幸阪「いつも通りの格好でええやんって止めたんですけど…」

上村「そ、そうなんだ…でも似合ってるよ!」

増本「ありがとうございます!」

綺良ちゃんはその言葉を待っていたかのように思いっきり笑顔でお礼を言ってきた。
綺良ちゃんの特大の笑顔は普段は全然見えないから嬉しくなる。

幸阪「もうお昼ですしご飯でも食べに行きましょう」

上村「そうだね!」

そして私たちは適当にカフェに入りご飯食べる。
普通って後輩2人と先輩1人なんて気まずいものだけど2人といる時は全然気まずいなんて思わない。
2人が話しやすいからかなーなんて思いながらご飯食べる。

上村「綺良ちゃん、ご飯粒ついてるよ?」

私は綺良ちゃんの口についているご飯粒を取ってあげる。

増本「ありがとうございます…モグモグ」

幸阪「ってまたついてる!もっと落ち着いて食べなよ!」

上村「ふふっ、茉里乃ちゃんお母さんみたい笑」

増本「幸阪さんお母さん…遠慮するね」

幸阪「こっちのセリフ!」

なんてことを話しながらご飯を食べ終え、綺良ちゃんがクレーンゲームをしたいということでゲームセンターに入る。

増本「あっ!幸阪さん、これ取って!」

幸阪「どれ…ってカルピスの原液?」

増本「これをそのまま飲むのが好き」

幸阪「…身体に悪すぎる…」

なんて言いながら渋々カルピスの原液を取ってあげる茉里乃ちゃん。

増本「2つもある…!ありがとう…!」

幸阪「いいえー」

上村「茉里乃ちゃん、上手だね!」

幸阪「小さい頃よくやってましたから笑」

なんて盛り上がっているといつも間にか外は暗くなっており帰ることになった。
私たちはバスに乗りそれぞれが降りるところまで3人で横に座る。

増本「…」

上村「綺良ちゃん、眠い?」

増本「はい…」

目を擦る綺良ちゃん。

上村「寝てていいよ?着いたら起こすから」

増本「…でも…上村さんと離れちゃう…」

上村「明日も会えるよ笑」

増本「そっか、なら寝ます…」

そう言って綺良ちゃんは茉里乃ちゃんの肩にもたれ掛かる。

幸阪「何で私の肩使うのかな…」

上村「ふふっ、満更でもないんじゃない?笑」

幸阪「…渋々増本ですよ…」

茉里乃ちゃんは綺良ちゃんの頭を優しく撫でてあげる。

幸阪「…そうだ、上村さん。」

上村「何?」

幸阪「好きですから、上村さんのこと」

上村「私もだよ?」

幸阪「…多分ですけど私たちは恋愛的に上村さんのことが好きやと思います…」

上村「…恋愛的に…それに多分…?」

幸阪「…綺良ちゃんは上村さんに向ける思いが私も本人でさえもどういう好きなのか分かってないんです…私も上村さん向けるこの思いが恋愛的にか分からないんです…恋なんてしたことないから…!」

上村「…どっちでも私は嬉しいよ、好きでいてくれてありがとう!」

幸阪「上村さん…!」

茉里乃ちゃんは私に抱きついて泣いていた。
茉里乃ちゃんは泣き虫でよくこうやって慰めることが多かった。


ガンッ


増本「…ぐっ…」

綺良ちゃんが茉里乃ちゃんの肩と反対方向に傾いてしまい窓に頭をぶつけてしまう。

幸阪「綺良ちゃん!!」

茉里乃ちゃんはすぐに綺良ちゃんを抱きしめる。

増本「…幸阪さん…うるさい…」

そう言ってまた寝だした。

幸阪「こっちの気も知らんで…!!」

上村「ふふっ、綺良ちゃんらしい笑」

幸阪「綺良ちゃん!起きて!もう着くで!」

茉里乃ちゃんは綺良ちゃんの肩を激しく揺らした。

増本「まだ寝かせて…」

幸阪「はぁ…上村さん、私綺良ちゃん送っていくので降りますね!」

上村「う、うん!また明日ね!」

茉里乃ちゃんは綺良ちゃんを引きずってバスから降りて行った。私はそんな2人に手を振ってバスに乗り続ける。

上村 (…茉里乃ちゃん…綺良ちゃんのこと好きなんだなぁ笑)

今日の行動や視線などを見て茉里乃ちゃんは綺良ちゃんのことが好きなのは十分に分かった。多分恋愛的の好きだと思う。
でも綺良ちゃんは分からない…綺良ちゃんが恋愛してるところなんて想像もつかないから。でも肩を茉里乃ちゃんにな預けたりするのは友達としてかもだけど好きだからするのかなって思う。

上村 (ふふっ…2人がいつまでも幸せでありますように…)


鈍感な2人の幸せを私は願う。


私はバスを降りて、とある人に電話をかける。

上村「もしもし?尾関?」

尾関「莉菜?どうかした?」

上村「どうもしてないよ笑 ただ話したくなって笑」

尾関「そっかー笑」

上村「今日ね、後輩の茉里乃ちゃんと綺良ちゃんと遊んだんだけどー」

私は尾関に会ったことを全て話してみる。
デートに誘われる時のことも。

上村「ほんと2人って鈍感なんだなって笑」

尾関「莉菜も人のこと言えないよ笑」

上村「え?私って鈍感?」

尾関「うん、鈍感笑」

上村「そうかなぁ?」


尾関 (…私の気持ち全然気付かないし…ほんと鈍感さんには鈍感さんが固まるのかな笑)



恋愛には鈍感な3人でしたとさ。



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リクエスト2つ目!

「イチャイチャするきらまりがみたい」

短いです!!

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ダンスレッスンの時にひかるちゃんと理佐さんがブルームーンキスのあの有名な場所を練習していて、いきなり綺良ちゃんがやろうと言い出してきた。

幸阪「え、なんでやりたいの」

増本「え?やりたいから?」

幸阪「答えになってへん…」

私は渋々増本に付き合ってあげる。

増本「私が渡邉さんさんやるから、幸阪さん森田さんで」

幸阪「はいはい…」

すると綺良ちゃんが私の手を恋人繋ぎで握ってきた。
だから私も綺良ちゃんの手を握り綺良ちゃんに近寄っていく。すると綺良ちゃんが離れだした。

幸阪「なんで離れたの」

増本「…反射的?」

幸阪「え?それ私の事嫌ってるみたいやん」

増本「私は幸阪さんのこと好きだよ?私の事嫌い?」

幸阪「いや…はぁ…好きやで」

増本「そっか。」

すると綺良ちゃんは私を抱き寄せた。

増本「…」

幸阪「…何で黙っとるの…」

増本「…分かりません。」

自分からやり出しといて分からないは謎だ…でもこれが綺良ちゃん。もう慣れた。

幸阪「これで満足やろ?話して?」

増本「…しばしこのままでお願いします」

そう言って私たちは謎の格好で数分過ごした。
するとみんなはそんな私たちを見て絡んでくる。

上村「楽しそうだねー笑」

尾関「それってブルムンのポーズだよね?」

幸阪「は、はい…!」

まさか1期生の2人に絡まれんなんて…。

幸阪「綺良ちゃん離して!」

話しかけるが綺良ちゃんから返事はない。
私は綺良ちゃんの顔をよく見てみると目を閉じていた。

幸阪「…嘘…寝とる…」

立ったまま普通に寝る?って思うけど綺良ちゃんなら有り得そうというか、現在有り得ちゃった。
私は腕を外そうとするが綺良ちゃんの力が強いから、そのまま綺良ちゃんを引きずって歩いて壁に背中をもたらして座った。

上村「まだ練習まで時間あるから寝かせてあげよっか笑」

幸阪「そうですね…笑」

多分だけどいつまで経っても綺良ちゃんのことは理解できないと思う。天才の綺良ちゃんには叶わない。