21歳になって私は失恋した。
いや初めて失恋した。今まで恋愛なんてしたこと無かったから。
失恋ってこんなに辛いんだ。
胸が痛んで仕方がない。
涙が止まらなくて辛い。
今すぐにでも時を戻してあの言葉を取り消したい。
でも後悔しても時は巻き戻せない。
ピコンッ
私の嗚咽だけが聞こえる部屋にメッセージの音が響く。
小池「今夜はゆいぽんの部屋で飲もう!私お酒買って今から行くね!」
みーちゃんからのメッセージ。
みーちゃんには話していた。
私が理佐のことを好きなのを。
理佐の好きな人のアドバイスとか沢山してもらったのに申し訳ないな…みーちゃんに謝らないと。
私は自分の顔をパンパンと叩き、顔を洗いに行く。
小池「おじゃましまーす」
小林「おじゃまされまーす」
小池「ほろ酔いのやつだけどいい?」
小林「私ほろ酔いぐらいしか飲めないから大丈夫!」
そんな話をして飲む準備をした。
しばらく飲んで酔いが回ってきた頃。
小林「ごめんねみーちゃん!!あんなにアドバイスとか貰ってたのに~」
小池「謝らんといて!てかなんで理佐はゆいぽんの魅力に気付かんの!?こんなにも可愛いのに!!」
小林「可愛いって言ってくれるのみーちゃんだけだよ~」
小池「そんなことない!ゆいぽんは可愛いで!?うちなら絶対OKするもん!!」
小林「ありがと~笑 なら付き合う?笑」
酔っていてテンションが高くて冗談だって言えてしまう。
小池「いいん?うち本気やで?」
みーちゃんは顎クイをしてきた。
その瞬間心臓が大きく音を鳴らす。
小林「…みーちゃんなら受け入れるよ。」
寂しい。
一人にしないで欲しい。
だから私はみーちゃんを受け入れる。
そしてみーちゃんは私にキスをしてきた。
小池「こんな可愛い子の魅力に気付かない理佐め…後悔すればいい…」
みーちゃんはそう呟く。
私は押し倒おされ、みーちゃんの首に腕をやり、自分の顔をみーちゃんを近付けた。
小林「今は私だけを見て?理佐はいいから…みーちゃんが欲しい」
小池「っ…優しくはできんから。」
酔っているからだろうか、ものすごく気持ちかった。
その行為をしている時だけ私の頭からは理佐は消えていた。
翌日、目を覚ますとリビングの床で全裸で2人で毛布をかけていた。
私はみーちゃんを受け入れてしまったんだ、寂しいっていう理由だけで。
まだ理佐のことは忘れられない。だって初恋の人なんだから。
小池「…ゆいぽん。」
みーちゃんが後ろから私を抱きしめてくれる。
小池「まだ理佐のことが諦められなくてもうちがゆいぽんのこと好きにさせたる。」
小林「みーちゃん…」
小池「…ちゃんと言ってなかったけどな…うちら恋人にならへん?」
小林「…うんっ…。」
これで理佐のことを忘れられるのならどんな関係からだって構わない。
私はみーちゃんに顔を無理やりみーちゃんに向けられキスをした。
そこさくの収録があり私たちは2人で楽屋に行く。
小池「…うちから離れたらダメやで?」
そう言ってみーちゃんは私に腕組みをしてきた。
小林「うんっ…」
私はずっとみーちゃんの後について行き、収録も終え、また楽屋に戻り帰り支度の時もみーちゃんの近くにいた。
小池「うちお手洗い行ってくるから待ってて?」
小林「わかった」
私は椅子に座りスマホをいじる。
みーちゃんはまだかなーって思い足を小さくジタバタさせていると誰かに腕を掴まれた。
小林「理佐…!?」
理佐「…ちょっと来て。」
私は理佐に誰もいない部屋に連れていかれた。
小林「なにさっ…」
理佐「美波と付き合ったの?」
なんで理佐はそんなこと知ってるの。
そんなことを思いながら冷たく返す。
小林「そうだよ。理佐に関係ある?」
理佐「っ…遅いことは知ってる。でも私、由依のこと好きなの。告白された時はパニックなっちゃって由依への気持ちに気付けなかった…。」
なんなのそれ…意味わかんない。
小林「昨日私がどれだけ泣いたか知ってる!?理佐に振られたから沢山泣いてたからみーちゃんが飲もうって誘ってくれたの!!みーちゃんはこんなに優しいのに理佐は私を弄ぶ…やめてよっ、もう…。」
すると理佐は私を抱きしめた。
理佐「ごめんね。私は確かに美波みたいに優しくはないしカッコよくも可愛くもない。でも由依への思いは負けないよ。」
小林「そんなの聞きたくない…!私を弄ばないでよ!!」
私は必死に理佐の胸を叩く。
抱きしめられたくないはずなのに、私の心臓の音は早い。
理佐にときめいているんだ。
小池「…理佐。ゆいぽんになにしてはるん?」
理佐「美波…。」
小池「振ったのは理佐から。なのに好きだって気付いたから自分のものにしようとする…ゆいぽんの気持ち考えたん?そんな自分勝手な行動ダメやろ。」
理佐「っ…諦めないから。」
そう言って理佐は部屋から出ていった。
私はその場に座り込む。
小池「ゆいぽん大丈夫?」
小林「…辛いよ…嫌なはずなのに心臓がうるさいの…!」
小池「…大丈夫。そんな気持ちゆっくりうちが忘れさせてあげるから。」
私たちはその日から仕事が一緒だと離れなくなった。
みーちゃんから離れてしまったら何が起こるかわからない。
もしまた理佐に言い寄られてしまったら私は理佐を受け入れてしまうと思う。
みーちゃんのことは好きなのに理佐のことは忘れられない…一番最低なのは私だ。
でもそんなことをみーちゃんに言うと毎回みーちゃんは否定してくれた。
小池「ゆいぽんは悪くない。悪いのは理佐や。」
みーちゃんも辛いはずなのに私を受け入れてくれる。
私はそんな彼女に優しさに甘えてしまう。
でも今日は仕事に彼女はいなかった。
私ともう1人のメンバーと雑誌の取材で、なんとその一人は理佐だった。
私たちは写真を取られている時は何事も無かったように近付くが、私はドキドキが止まらなかった。
ダメなのに…みーちゃんがいるのに…私は理佐を…。
取材中もずっとそのことを頭にうかべる。
仕事が終わり、早くみーちゃんの元に行こうと待機部屋から出ようとした時理佐に腕を掴まれた。
理佐「…大丈夫。何もしないから。信じて。」
私は理佐の真剣な目に吸い込まれそうになる。
理佐「…この後私の家来て欲しい。ちゃんと気持ちを伝えたい。」
理佐の家なんか行ったらダメに決まってる。
何が起こるかなんて予想はできていた。
嫌だ。
って言わないといけないのに、
小林「…わかった。」
私は理佐の家に行くことになった。
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