人生は単純さ − 高橋優LIVE TOUR【ROADMOVIE】 | live , lifework.

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音楽と言葉といきるひと。ライブの「きかくやさん」だったこともあったなあ。


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"世界の終末が描かれた映画を見に行った"


久しぶりに聞いたイントロに、
なんだっけなんだっけ、これ何の曲だっけ、って思いながら
この歌い出しで
あ、ツアータイトル【ロードムービー】だ、映画だ、それがあった、
って腑に落ちた。



高橋優LIVE TOUR 2017-2018【ROADMOVIE】。
そのタイトルについて、
前ツアーの【来し方行く末】にも少し通ずる意味に捉えていた。
ツアーを通しての変化や成長、もっと言うと過去から現在に至るまでの道のりを辿るような。


1曲目のラスト、

"僕らを待ち受けているのはどういうエンディング?"

そのままに、このツアーが終わった時、
あるいは長い目で見たときの「おわり」「区切り」にどんな景色が見えるのか、どんなことを想うのか、
いちばんたのしみにしていたのは彼自身だろう。




思い返せば。
もう長いこと、高橋を追って
今でもいちばんすきなのは雨晴れツアーで、
ベストライブはまだ、今でも、
30歳になったばかりの彼が見せた決意のCDJ。

ライブのたびに、だいすきだと思うきもちはあって
支えられているという自覚もあって。
だけどもカチッと
自分とハマる言葉や曲や場面が
めちゃめちゃ多かったとは言えなかったこの数年。
それは自分や、周りや、時期のせいで。
決して高橋のせいではなくて。



そんな贅沢を言いながらこのツアーにのぞんだら、
やられたやられた。
クリティカルヒット。



仙台、京都、横浜2daysに行きまして、
全然足りなかった。



それでは
横浜のことと、総括を。
ライブレポなんてものではなく。
自分のために。






すでに複数回見ていたので、セトリはなんとなく頭に入った状態での横浜初日。

なんといっても。
久しぶりの最前でした(2年半ぶり3回目)。

近い!もそうだけど、
一緒に行った友達含め3人とも、縦の長さが足りないので
遮るものがないというのは、相当な快適さで。
しかもほぼど真ん中。
ありがたやありがたや…


今回のツアー初参加の友達を隣に置きながら、
いいでしょこのツアー、ね、ね!って
いう気持ちが強かった。
あとは目一杯、彼の姿を目に焼き付けてやった。


Cメロだいすきマンのわたしですが、
高橋の場合はイントロだいすきマンになることが多くてですね。
いちばんは、だんだんともだちに知れ渡ってきた、怪物がいい例なんですが(イントロでもう目から汗でる)
今回はロードムービーのイントロがとってもすてきだったなあ。
青色からのサス照明が。
ピアノがほんとに流れ星みたいで。

あと、忘れられない景色に殿堂入りしたのは
「ルポルタージュ」のイントロの、
スラップギター高橋とピンスポのコラボ。
あっっっれは最前さまさまでした。


というわけで、
こんなテンションで。
初日は終始、
たのしいなすきだなしあわせだな、
近いなかっこいいないい曲だな、
ずっと見ていたいな、
その多幸感でいっぱいだった。

知ってたけど最前をあんまり見ないとか、
でも今日はちょっとだけ目が合ったとか(気のせいでも構わん)
そんなわがままを言いつつ。

「明日もここで歌えるんだー♪」なんて
アンコールでにっこにこで言う彼みたいに(かわいすぎて「かっわ…!!」って声漏れた)
にこにこで終えた。



終着地がみえたからか、これまでのことを思い返していたのか、
「虹」で、すこし目が潤んだように見えたことが
少しこころに、ひっかかりながら。





横浜2日目、ツアーファイナル。
年度末のため仕事で間に合わず。
着いた時は「白米の味」だった。
(それでも結構早く着いたな、って思った)
最初から見れないし、しかも電車で緊急停止ボタン押されて予定よりも遅れるし、
ライブ行くために早く帰ったから土日に仕事しなくちゃだし、誰かがやっておいてくれるわけでもなし、
嗚呼社会人。



すきなことのために仕事をしているけど、
生きていくために仕事をしているけど、
責任感はいっちょまえにあって
そういう小さい犠牲をするたび、
仕事とは、生きるとは、人生とは、なんて
考えてしまう。
しかもその日にちょうど、新しい期についての面談をしたところだった。
やらなきゃいけないことは増える、
責任も増える、
結果を求められる、そんな話を。

それでも、周りにたくさんいる、
もっと大変な仕事をしてるひととか、
おかあさんていう仕事をがんばってる友達に比べたら
ひとりでのうのうと暮らしている、
とりあえず暮らせるお金をもらえてる、
わたしが
犠牲とかそんなことをいうこと自体おこがましいんじゃないかな、
そんなことも思っていた。


着いてからしばらくは
昨日の景色がフラッシュバックしながらも
新しく発見した照明のかたちだったり
たくさん聞こえる観客の声だったり
みんな高橋のことがほんとうにすきなんだな、って穏やかなきもちで見ていた。
(謎の余裕)




"ずっとこのままがいいな"

その言葉あたりから。
今日が終わったら次いつ高橋を見れるかわかんないし働かなきゃいけないしと、
その日の面談を思い出してしまう。
集中しきれないまま
数曲がすぎていく、
現実という名の怪物はこうやって襲ってきて、
せめてライブの最後の瞬間まで出てこないでほしかった。


昼間に話したこと。
できていないこと、
人のことばかりを理由にして逃げようとしていたこと、
苦手なこと、
これからやらなければいけないこと、
それたちを目の前にして
全部はできない、それはそうなんだけど
ある意味0か100か、極端な結論しか出そうとしないところを、
だめだ、って直視しなきゃいけないターンにきていて。


期待されたら応えたくなるタイプのはずなのに、
あー、めっっっちゃ不安なんだな、と
遠くから冷静に見ている自分に気付いた瞬間、
きこえてきたことばは



"こういう僕でも出来ること
もう少し探してもいいですか?"



だった。




あ、
これが
わたしの気持ちそのまんまだった。




まさか、こんなアッパーで、ロックで、踊り明かせ、って言う曲で
号泣する準備なんてできてなかった。



その、くるしいままの状態で、次の
「明日はきっといい日になる」。
巻き返しで笑顔になるつもりだった、
ほかにいつもなみだがでてくるだいすきな曲があるはずだった、
励まされて泣き止むつもりだった、
のに。

たたみかけてきた

"思い通りの人生じゃないとしても
それも幸せと選ぶことはできる"

の言葉に、

わたしに一番足りてない

"まぁいっか"

の言葉に、

手じゃ拭いきれない水分を止められなかった。



友達にも(泣いてるのバレてた)「はやしが明日は〜で泣くとは思わなかった」とコメントいただきました。
はい、わたしも準備はありませんでした(2回目)。



そこからはあんまり覚えてない、
たぶんきもちのループは3周くらいして、

"奇跡を待ちはしないよ それを起こしに行くんだろう"
"これぐらいがどうしたと大きく生きていけ"

って、背中をバシバシ押して
こっちが受け止めきれないうちに
「じゃ!」って去っていく高橋に、


さみしい、なんて言ったら怒られそうで。


自分の中で、さみしい、を押し付けていたら
恒例の、1公演ごとに書かれたメッセージが
こうだった。


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「でね、」が、
そのあとの言葉が、グッときすぎて
なかなか飲み込めなかった。
噛み締めるなんてできない、
まるっと全部抱えていたかった。


ここにいちばん繋がってきたのは
「シーユーアゲイン」だ。


"さよならまたいつか会える日まで 君は君のまんまで歩いていけよ"
"明日の今頃は別々の場所 僕は僕のまんまさ心配ないよ"


初めて見た恵比寿で聞いて以来。
初めての武道館でやってほしかった、絶対ぴったりだったのに、なんて思って数年。
「ルポルタージュ」のカップリングに新しいバージョンで入るのを知った時、
この曲忘れてなかったーーーうれしいーーーってこころから声が出た。


偶然だとしても、必然でも、
このタイミングで演奏されるように
曲も生まれた意味がちゃんとあるのだということ。
掘り起こしてきて、またたいせつにしてくれること。

最後の曲前にMCで
「俺なんかの曲を聞いてくれてありがとう」
そんなことを言ってた。
脇目もふらず歩んでいくようで、
彼自身も、もしかしたら
誰かに言うつもりで、自分に対して言い聞かせているのではないかなんて。



"負けるわけにはいけない 勝ち続けなきゃいけない"
って、昨日も目が潤んでたのは、そのせいかな。



ここぞとばかりのときにいつもうたう、
「素晴らしき日常」はやらなかったけど、


"君がいる限りこの世界は素晴らしい"


って、代わりに、続きみたいにうたう。


本人も、自分の言葉がブーメランみたいになって
励まされたり苦しんだり支えられたり
しているのではないかなんて。







そうあってほしいんだ。












ということで、
ここまでのきもちを140字以内にまとめるとこちら!



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簡潔に言えるやないか!!!!!






夢は叶うよ、
案外どんな夢も叶えられるよ、
って言う彼に、

そんなの無理だよ〜〜〜〜って泣きたくなる時が大半だけども
そうだね、って言える時のために。



おおきな夢も、ちいさな夢も、
今ある夢もこれから見つける夢も。


2017年のベストフレーズのとおり、
"今したいこと 見たいもの すぐ会いたい人"


もっていたいな。



負けたくないな。



たった1回のライブで、
そこまで立ち返ってしまうのだ、
単純なわたしだ。





ちいさな夢、のひとつを書くとしたら。

2015年末のわたし、
「シーユーアゲイン」が聞きたいって書いてます。
3年たったけど、叶いました。

次は叶うかな、
「髭」がききたいです。
あと「空気」。
それから、だいすきなツアーを思い返す、「夜明けを待っている」。



いつか、この曲たちもたいせつにされることを
待っている。