久しぶりに、ギターのギブソン・レスポールカスタムことブラビがリペアから返ってきた。
リアピックアップが不調でもともと音的にもどうかと思っていたので、配線の修繕とピックアップの交換をお願いしたのである。
久々にブラビのケースを開けてみると、これまで一度も見たこともなかった黒澤楽器の保証書などが出てきて、購入年月日を見てみると、なんと1998年。そんな前のことだったかなぁなんて気分だった。羽田で働いていた頃、初めてのボーナスで買ったのである。
購入してしばらくはストックのまま使用していたのだけど、当時の憧れ一筋で川崎のロックインでディマジオ製のピックアップに交換。リアはトーンゾーン、フロントはPAFだった。ハッキリいって、十万もしない安いギターとそれの違いすらわからないくらい音に関して無関心だった僕、実際ピックアップによるサウンドの違いがわかったのはそれこそモースタが活発に動きだした頃だから、そうなってまだ10年も経っていない。
しかしながら、羽田時代は正直スタジオなんて渋谷のペンタとかいうスタジオに二三度入った程度で、それ以外はセワシイ仕事の合間で小音量で練習する以外できない状況ではあったので、実際に本格的にスタジオリハーサルを始めた辺りからそれに気づくというのも案外フツウではあるのかも知れない。
その後は主にピックアップの交換という、結構誰でもやっているカスタマイズを何度かやったけど、その中でもビルローレンス製のピックアップは一番のお気に入りであろう。あろう、というのは、ずっと試したいと思っているEMGのアクティブタイプのピックアップを試せず仕舞であるとか、セイモアダンカンのEVHも試したい、とか、とにかくそれらを試してもやっぱビルローレンスだぜ!!と言いたいなという期待も含意しているからである。
カスタマイズの経緯に戻ると、ディマジオ製で前後をかためた後、一度リアのみをビルのL500XLというハイパワーなピックアップに交換して、リアをタップできるようにした。
その後、個人的なギターサウンドの好みと当時の音楽性と合わない気がして、リアをセイモアダンカンのカスタム5へ。ReveRの立ち上げ時までのライヴはこのままで通した。
もともとその頃からノイズの指摘などがたまにあったので、配線に不具合が生じていたのか、ピックアップ自体がよくなかったのか、カスタム5の良さを体感できずにいたのかも知れなかったが、それよりもやっぱビルローレンスのL500XLに戻したいという気持ちはあった。
またフロントがどうもファット過ぎるような感じがしたので、もっとタイトというか、メリハリのあるというか(そういうニュアンスに関しては音を出してこれだと感ずるものなので言葉での表現は微妙だけど)、同時にビルローレンスのL500Rに交換してみたいとも思っていた。
そうした流れで今回、いつもお世話になっている楽器屋さんのHigainさんにお願いして、前後ともにビルローレンス製のピックアップに交換をお願いしたのである。
特にリアのXLに関しては何度もつけたり外したりといううちにエスカッションなど付属品が紛失しており、取り付けには工夫のいる作業ではあったようなのだが、そこも熱心に取り組んで下さったのはありがたい話である。新品のピックアップの買い替えも勧めず、配線材もこだわっていただいて、かつ当初の見積もり金額のままですべてやって下さった。
そしてようやく僕の手元に返ってきたのである。
さて音はというと、やはり最初に載せかえたときに感じたクセのある鼻づまり感のある音と、コンプ感、そしてロングサスティン。これがハマるんだよなと改めて実感。レスポールっていうのもあるんだろうが倍音豊かで、例えば果汁の目一杯詰まった林檎から、その果汁が思い切り飛び出してくる感じで。
フロントの方もブーミーと言えばそうなのだが、ハーモニクスの出かたやピッキングに対するレスポンスも良く、歯切れのいいというか、ディマジオPAFよりも個人的には断然扱いやすい音だと思う。
iPhoneアプリのampkitの中にあるJCM800のシュミレーションでミドルを上げたセッティングを愛用しているのだけど、それだと鼻づまり感がよくわかるし、心地よい。
また配線材の変更も関係しているのかはわからないが、トーンを絞りきっても全然使える音。個人的にトーンは開きっぱなしが基本だけど、今後はエフェクターや歪み具合だけでなくこういったバリエーションがあっても面白いかと。
クリーントーンに関してはこれから試すことになると思うんだけど、きっとリアをタップしてミックスでメタリカのアルペジオなんかを弾くと、最高だろうなと思う。
今度はBognerのアンプで目一杯デカい音で鳴らしてみたい。
と、その前にボディのヤニが凄いので、まずそれをどうにかしないと、、、
また、書きます。とりあえず次回は隣のジャガーです。
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