先日、朝のちょっとした時間を利用して、精神統一を兼ねて林檎のコンポートを作りました。
実家から贈られた、青果選びのパイオニアである父のセレクトによる黄色い林檎が一つ余ってましたので、それと余っていた梅酒を使用しました。基本的に僕は赤ワインでコンポートを作るのですが、使用した梅酒はブランデー仕立てで円やかで濃い味をしていましたので、今回の材料とコンセプトが瞬時に決定したのです。
普段、格段高いワインを使用するなど無論ありませんが、中途半端に(最安値だとあんまりだから一つか二つランクを上げよう、などと)チョイスするとたいてい失敗します(コンポート自体は美味しいにせよ)。
ワインの味がものすごくわかる訳でもないですが、味の要因についてワインがどのように効いているかは感覚でわかってしまいますからね、まあ値段よりもワインの特徴の方が大事かと思いますが、そういった観点からみても今回の梅酒には申し分がなかったと思います。
作り方は至って簡単です。今回はブランデー仕立ての梅酒を使用していますから、砂糖を入れる必要もありませんし、それ以外ですとレモン汁だけでOKY、林檎を剥いて梅酒で煮るだけです。他の人が作ったコンポートを見たことがないので、比較はできないんですが、自分としてはよく煮込む方だと思います。
_林檎の断面って、個人的には皮を剥く前と比べると無機質な感じも受けるのですが、そのサクッとカタい(歯が丈夫というアピールに林檎の丸齧りが使われますよね)実が段々色づいて柔らかくなっていく様がとても面白いなと思います。
美しいし、、、ちょっとセクシーな感じ。
なにか、芸術的というか、文学的というか、官能的というか、決して下卑たものではない高級な世界があって作りながらそこに没頭できるので、敢えて精神統一を兼ねてのクッキングと言っている訳なのですが。
さて、煮込んだ後、その煮汁となった梅酒をソースとして半分ほど容器に取って、あとの残った煮汁に更に梅酒を足してアルコールを飛ばします。火を止めたら粉ゼラチンを混ぜ、こちらは林檎を固めるためのゼリーとして使います。
ただ、今回は画像のようにバラを象ったのでそのようにしたのですが(あ、ほぼ毎回か)、別に切ったままの形でも構わないですし、ゼリーでカタメル必要もない(ゼリーとして使うならば勿論固めるでしょうが)です。
本当は今回クラッシュとして使いたかったんですよね。平皿なんかにカッコつけてデコレーションしてみたかったのですが、ワイフやお友達の登場に集中力を欠いた僕はうっかりゼリーをバラ林檎に投入、しかもゼリーは別にしないと今みんなでコンポートを食べれないじゃんとのクレーム付き

そいつぁそうなのだけれども。
しかし、こうやって完成してみるとよくできたと思います。
なんか、詩や小説や映像が頭に思い浮かぶ感じです。そういう意味でも、成功ですね

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