りりーです。


妄想の話です。


読んでね。


〜ヤマラバ〜


翔〜


智、、、


来たのか、、


そっ、、、か、、


仕事が終わり、マンションに着くなり、目に入ったのは、エントランス近くに、帽子を目深に被り、下を向き俺を待ち伏せていた智だった。


すぐに目に入った、、



約束はしていない、



けれど、智を見てびっくりしない俺がいた。



昨日、



まさきと会った、、



いつもと変わらない事を装うまさきを、


俺は気づかないふりをして、


いつもの様に、まさきを抱いた。


けれど、


やっぱり違う。


お互いに、


気にしてないふり、、、


いつものように、、、


気づかれないように、、


行動してる。


あれから抱くのはもちろん、電話もメールも話すのも、、


全てにおいてそうだ。



それでも俺は、まさきも智も愛していて、別れたくなくて、、



その気持ちがどうしても強くて、



2人を悲しませても、



自分も苦しんでも



それでもいいと、貫いた。


でも、



まさきの部屋を出る時、


前なら、


2人きりで会えた喜びと、抱き合えた幸せに包まれた後、帰る時は寂しくて仕方なかったのに、



今は、



何事も無く、帰ることにホッとしている自分がいて、、



どんなに取り繕っても、



そういう気持ちが、自然に出てしまう事は止められないんだ。



その事が身にしみて、



もう、、



自分を誤魔化すことが出来なくなった。



まさきや智に申し訳なくなって、



一晩中、自分を責めた。



そして、どうしたら、本当に2人を幸せにする事が出来るのかと考えていた。



それは俺から別れる事?



それがふたりの幸せ?



俺にとっても?



いや、、



ふたりにとってと、俺にとっては違うんだ。



ふたりにとって幸せな事はきっと、相手を悲しませない事。



俺との愛よりも



仲間との絆、



そっちの方が何より大切。



俺は全部手にしようとした。



仲間との絆も、ふたりの愛も。



でも、それは


思ったよりも、もっともっと難しくて、


眠れないくらい考えた次の日に、



こうやって、智が現れた。



ごめんね、智。



今日は傷付ける、、、。



〜続く〜