磐田にある福王寺です。

風祭山福王寺という曹洞宗の寺。

寺伝によれば平安時代の創建。当初は真言宗でしたが、永享年間に天翁義一を住職に迎えて曹洞宗に改宗しました。

平安時代の陰陽師・安倍晴明がこの寺を訪れ祈祷により暴風を鎮めたという伝承があり、風祭の山号があるといいます。

また、駿河今川氏初代当主・今川範国の墓があります。

鐘楼門。

本堂。

本尊・聖観音菩薩像を安置します。

晴明権現堂。

平安時代中期の陰陽師・安倍晴明がこの地を訪れ、暴風を止めたという伝承により祀られています。山号の風祭とは、この故事からきているとされるそうです。

今川範国公之墓。

今川範国(1295～1384)は駿河今川氏初代当主。駿河・遠江守護。今川基氏の五男。母は香雲院。今川氏は、鎌倉幕府御家人・足利義氏の庶長子長氏が三河国吉良荘を与えられて分家、長氏の次男国氏が三河国今川荘に与えられて今川を称したことによります。足利尊氏が倒幕の旗をあげると、範国は兄たちとともに尊氏に参じます。兄たちが次々と戦死したため、末弟の範国が家督を継ぎました。建武3年(1336年)、室町幕府から遠江守護、駿河守護に任じられ、遠江国に見付端城を築きます。文和2年(1353年)、家督と守護を長男範氏に譲り隠居。尊氏の要請により室町幕府の引付衆。貞治4年(1365年)、範氏が父に先んじて没。武勇に優れた次男貞世(了俊)に家督を相続させようとしますが、貞世が兄の遺児を推して固辞したため、範氏の子氏家が後継者となりました。至徳元年(1384年)、死去。享年、90歳。

福王寺；静岡県磐田市城之崎4-2722-1

福王寺～今川範国墓