こんばんは、春希です。
箱庭療法の歴史について書いてみますね。
1911年にウェルズという作家が子供とミニチュア玩具を使って
遊んだ印象を「フロア・ゲーム」という本にしました。
その本を読んだイギリスの小児科医 ローエンフェルトが特別に
用意した砂と人形で心の中を表現させるプレイセラピーを世界
技法として作り、ローエンフェルトの元でこれを学んだスイスの
ドラ・カルフがユング心理学を基盤したスタイルにしました。
その後、スイスのユング研究所に留学していた、河合隼雄先生
が、これは言語表現が得意でなく、盆栽や箱庭づくりなどに向い
ている日本人に向いていると導入されたそうです。
私が月一回で京都で講座を受けている、山中康裕先生もスイス
のユング研究所に留学されていました。
山中先生に直接お聞きしたのですが、当時先生は国からの援助
は家賃を払うだけで一杯で食べる物も着替えもなく、お風呂さえ
も入られない生活で、周りから臭いだのと色々言われてたみたい
で、見かねたドラ・カルフ女史が御自身のお家に住まわしてくだ
さったそうです。ここから信頼関係が生まれたみたいです。
最後のカルフ女史の看取りはご自身の指名で山中先生がされた
そうです。
カルフ女史が書かれた「カルフ箱庭療法」の本は今でも書店に
いけば置いてありますが、翻訳は山中先生がされています。
こちらの本は、その当時の背景によりカルフ女史は解釈に傾き
がちな内容になっていますので、山中先生が河合先生に原稿
のチェックをして頂いた時に、解釈に傾いている内容を先に出
すのはマズイと感じ、河合先生御自身の「箱庭療法入門」を
先に出版されました。
ちなみに英語で「Sandplay Therapy」を「箱庭療法」と名付けられ
たのは河合先生ですが、ドラ・カルフ女史が日本に導入する時に
「箱庭セラピー」にしたらと提案あったそうです。
実際に、学会の人間でもない私みたいなのが「箱庭セラピー」と
使っているのはおもしろいです。
余談ですが、前にイベントで通りがかりの方に聞こえよがしに
私のポップ見て「何でもかんでもセラピーって付けたらいいって
もんとちがうで」とか言われました。「いやいや、発案者の提案
なんですが」って言いたかったです。(~_~メ)
箱庭療法で大事な事は、枠の中にセラピストに見守られて自分の
世界を作るということです。私は直接、精神的な病気を持たれた
クライアントを診る事はできませんが、そういう方にはこの枠の中
の世界は安全で守られているという事と、セラピストが一緒につい
ていてくれるという事が治療効果につながるそうです。
一度、お友だちが言ってましたが心理カウセリングの講座に出て
いて生徒同士で作った箱庭のカウセリングをするという授業が
あったそうです。その方が造られた箱庭を見て、他の生徒さんが
怖くて誰も解釈できないとみんなに逃げられたそうで、その方は
とても傷ついたそうです。指導者のセラピストは離席してたみた
いで生徒だけだったそうです。それを聞いてびっくりしました。
何故、フォローできる人間が側にいない?信じられない事です。
普通にしていても、問題を抱えてる方が作れば心の内面が出て
きて見た目には怖いアイテムとかをたくさん置いたりしているの
があるので、セラピスト同士でしたら構いませんが、学生同士で
させるなら絶対に見守りが必要と思います。
玩具使って砂遊びみたいに軽ーくみられている所もあるのです
が河合先生や山中先生の本を読めばわかりますが、そんな
生易しいもんじゃ無いです。
私も月一の山中先生の講座や、私の直接師匠であるカウンセラー
の先生の箱庭講座を再受講するたびに自分の反省点をいつも
考えさせられます。
私みたいに、対人恐怖症ぽい人間がこんな形で知らない方を
相手にカウセリングしているのが今でも不思議です。
直近の「箱庭セラピー」でのイベントです。
私は2月10日のみ出展です。
東京でございます(;´∀`) また、行くのかよって声しそうですが。
次の日に大阪で「癒しスタジアム」です。(~_~メ)
おまけに山中先生の講座と被っちゃったんで、京都行ってから
癒しスタジアムに参戦です。(◎_◎;) 体もつかな。
山中先生の講座は絶対に休みたくなかったんで。
描くことにより、自分自身を治癒した草間彌生
より愛をこめて
春希