~恵藤憲二が現代美術の観方について紹介します ~惠藤憲二~
恵藤憲二です。
今回は、前回の続き現代美術の楽しみ方4ついて恵藤憲二が紹介します。
初対面の人に会ったとき、初めから心惹かれることもあります。
ですが、大抵の場合は2度3度と会う回数を重ねていくと、そのひととなりがはっきり理解できるようになります。
平凡に見えた人がすばらしい個性の持ち主だったり、面白いと思っていた人が実は軽薄な部分を持っていたり、いろいろなケースがあることでしょう。
さらに、育った背景や経歴などがわかったり、その人の家族や仲間たちと知り合ったりすると、また別の面が見えてくるかもしれません。
かねがね美術作品の理解と人間との付き合いは、どこか似ているところがあると考えています。
美術館で一枚しか展示していない作家の作品を、別の機会に何点かまとめてみると、まったく評価が違ってくるのはよく経験することです。
さらに、回顧展などで時系列的に観ることができれば、その作家の歩んだ道が、経歴などとはまた違った感覚で伝わってきます。
一作家でなく、同じ傾向の作品をまとめてみる場合も同じ効果が得られます。
これと類似の現象は、同一作品を何回も繰り返してみるときにも生じます。
恵藤憲二は、展覧会に行ったときにその美術館に常設展示場があるなら、以前に見たところでも出来るだけ覗いてみて、同一作品を何度も見る機会をつくるようにしています。
こうして何度も見ているうちに、目立たない作品の中からとても好きな作品が次第に浮かび上がってきたり、気に入っていた作品がなぜかつまらないものに見えてきたりする経験があります。
作品は、見る側のその時の心理状態によっても異なって見えるので、作品にこちらの心理を観賞されているような気持ちにもなります。
以上の現象は、美術一般についていえることです。
しかし、現代美術では、これまで述べてきたような特有のわかりにくさが付きまとうので、まとめて見る、繰り返し見ることは、一層効果的なのではないでしょうか。
意識的にこうした鑑賞法を試みると、感覚的な楽しさだけでなく、作品の個性を次第に発見していく知的な快さも味わえます。
今回は、ここまでです。
以上、恵藤憲二でした。
次回は、従来美術を現代美術の眼でを紹介します。
[関連記事]
恵藤憲二が従来美術を現代美術の眼で紹介。アーティストとしての恵藤憲二
[関連タグ]
恵藤憲二 ギャラリー 恵藤憲二 アーティスト 恵藤憲二 画家 恵藤憲二 画像 恵藤憲二 展覧会
恵藤憲二 美術館 恵藤憲二 写真 恵藤憲二 美術家 恵藤憲二アトリエ 恵藤憲二 絵画
恵藤憲二 美術 恵藤憲二アートギャラリー 恵藤憲二 芸術 恵藤憲二 制作 恵藤憲二アート
恵藤憲二です。
今回は、前回の続き現代美術の楽しみ方4ついて恵藤憲二が紹介します。
初対面の人に会ったとき、初めから心惹かれることもあります。
ですが、大抵の場合は2度3度と会う回数を重ねていくと、そのひととなりがはっきり理解できるようになります。
平凡に見えた人がすばらしい個性の持ち主だったり、面白いと思っていた人が実は軽薄な部分を持っていたり、いろいろなケースがあることでしょう。
さらに、育った背景や経歴などがわかったり、その人の家族や仲間たちと知り合ったりすると、また別の面が見えてくるかもしれません。
かねがね美術作品の理解と人間との付き合いは、どこか似ているところがあると考えています。
美術館で一枚しか展示していない作家の作品を、別の機会に何点かまとめてみると、まったく評価が違ってくるのはよく経験することです。
さらに、回顧展などで時系列的に観ることができれば、その作家の歩んだ道が、経歴などとはまた違った感覚で伝わってきます。
一作家でなく、同じ傾向の作品をまとめてみる場合も同じ効果が得られます。
これと類似の現象は、同一作品を何回も繰り返してみるときにも生じます。
恵藤憲二は、展覧会に行ったときにその美術館に常設展示場があるなら、以前に見たところでも出来るだけ覗いてみて、同一作品を何度も見る機会をつくるようにしています。
こうして何度も見ているうちに、目立たない作品の中からとても好きな作品が次第に浮かび上がってきたり、気に入っていた作品がなぜかつまらないものに見えてきたりする経験があります。
作品は、見る側のその時の心理状態によっても異なって見えるので、作品にこちらの心理を観賞されているような気持ちにもなります。
以上の現象は、美術一般についていえることです。
しかし、現代美術では、これまで述べてきたような特有のわかりにくさが付きまとうので、まとめて見る、繰り返し見ることは、一層効果的なのではないでしょうか。
意識的にこうした鑑賞法を試みると、感覚的な楽しさだけでなく、作品の個性を次第に発見していく知的な快さも味わえます。
今回は、ここまでです。
以上、恵藤憲二でした。
次回は、従来美術を現代美術の眼でを紹介します。
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