認知症の人のお葬式で *・゜゚・*:.。 | 東海愛知新聞『矢作に住んでみました』バックナンバーはコチラ

 

 

 

5月は

 

母の亡くなった月のせいか

 

こんなに気候がいいのに

 

生死について考えることが多い

 

今現在も

 

誰か乗っかってるひとがいるんだけど

 

まぁ

 

それはいつものことなんで

 

仕方がないから

 

後で、ばーーーんと離れてもらうことにして

 

 

 

今年の一月

 

ものすごくリアルな体験をしたことを思い出す

 

亡くなった方のお身内の方と

 

亡くなった方についてお話していたら

 

ものすごい力で

 

アピールがあって

 

その場から、吹き飛ばされそうになったのだ

 

そういう時は

 

一瞬で体のまわりに竜巻が起き

 

目眩の渦へ

 

引き摺り込まれてしまう

 

 

 

 

 

わっ!!

 

すごい突風!!

 

大変だ・・・・

 

危ない・・・・!!

 

 

 

 

 

どれだけ必死に堪えても

 

それを感じているのは

 

私だけ

 

倒れそうになっている私を

 

周りの人は

 

不思議そうな目で

 

見つめるだけだ

 

 

 

 

 

その時もそう

 

 

私が急に暴れ出したので

 

一緒にいた人は

 

ポカーンとして

 

私を見ているしかなかった

 

 

 

その時のアピールは

 

亡くなったひとが

 

自分の身内に

 

自分の存在を

 

気がついて欲しかったという

 

非常に強い

 

アピールだった

 

 

 

 

 

この一月に

 

そんな経験をしてから

 

改めて、気がついたことがあった

 

 

 

それは

 

数年前に亡くなった

 

父の実家の奥さんのこと

 

 

 

一族の長男のもとへ嫁ぎ

 

子供を四人育て

 

長男は結婚せずに亡くなり

 

他の三人は

 

結婚してうちを出て

 

孫が大きくなったなと思ったら

 

本人は認知が進み

 

子供たちの誰にも引き取られることもなく

 

長い間施設に入っていた人だ

 

 

 

 

私も会いに行ったことがあった

 

山奥の雰囲気のいい施設で

 

おばさんにはあってるなと思った

 

 

 

私のことはわからなかった

 

お元気そうに見えるし

 

話もできたけど

 

自分の子供たちのことも

 

すでにわからなかったそうだ

 

そんな状態も

 

長かったという

 

 

 

 

 

お葬式では

 

やれやれという雰囲気が

 

手に取るようにわかった

 

私より年上の子供さんたちは

 

涙のひとつも見せる気配がない

 

棺にお花を入れてくださいと

 

アナウンスが入っても

 

席を立ったのは

 

私と

 

後ろからついてきた

 

私の兄だけ

 

顔を覗き込んだ途端

 

私はたまらず

 

 

嗚咽

 

 

 

花を入れているうちに

 

一瞬で

 

ものすごい眩暈に襲われ

 

その場に、立っていられなくなった

 

 

 

動悸はひどいし

 

息は苦しい

 

平衡感覚も

 

なくなるので

 

今にも崩れ落ちそうだ

 

 

 

兄に支えられているうちに

 

落ち着いてきたが

 

あれは

 

おばさんからの

 

強いアピールだったんだと

 

数年後になって

 

ようやく気がついた

 

 

 

 

 

人は

 

認知症を患ったとしても

 

亡くなった後は

 

戻るんだわ

 

 

・・・・・

 

・・・・・

 

 

 

だから

 

認知症で何もわからないからと言って

 

粗末に扱ったり

 

乱暴に扱ったりすると

 

 

本人は

 

ちゃんとわかっているのだと

 

いうこともわかった

 

 

 

 

自分の親が

 

認知症を患うようになると

 

支離滅裂だし

 

乱暴だし

 

性格変わる時もあるし

 

がっかりするし

 

 

そりゃまぁ

 

可愛い時もあるけど

 

意思の疎通は、まず望めないから

 

まわりにいる家族は

 

辛くなる

 

 

 

亡くなった後も

 

話しかけたって

 

仕方がない

 

きっと、あの世でも

 

亡くなった時の

 

ままなんだろうと

 

思いがちだけど

 

 

 

そうじゃないんだわ

 

 

 

あの世で

 

戻っている

 

 

 

 

 

話しかけられたくて

 

寂しがっている

 

 

 

 

気がつかれないって

 

なんと寂しいことだろうね

 

 

 

 

どこにも行かないで

 

ずっと自分のそばにいて

 

というのも

 

また違うけど

 

 

行事ごとに思い出すぐらいで

 

ちょうどいいのかも

 

 

 

 

とにかく

 

いくら認知症だからと言っても

 

人間らしい生活をしてもらい

 

人としての対応をし続けよう

 

それは当たり前のことなんだけどね

 

 

 

 

雑に扱ってはいけないということ

 

 

 

ずっと関わっていると

 

忘れがちなことだけど

 

 

ここはひとつ

 

 

 

諦めの境地で

 

 

 

順番だからという気持ちで

 

 

いちいち

 

喧嘩を売られても

 

同じことを

 

何回繰り返されようとも

 

気にせず

 

 

 

はいはいと

 

 

落ち着いて

 

相手していこう