メリークルシミマス | お笑い充日記

お笑い充日記

お笑いやリアルな事に対して書いとりますヽ(´▽`)/

 
※注意
腐向けです。
途中若干グロテスク入ります。
心臓が弱い方、グロ苦手な方は観覧を控えて下さい。
それでも大丈夫という方はスクロールを↓↓
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いつか、こんな日が来ると思っていた。
「隆志、俺さ、美幸と付き合う事にしたんだ。」
すまなさそうに、和人が言った。
「何て顔してんだよ、おめでとう和人。」
そう言って俺は無理やりに笑った。
それが半年ぐらい前の事—。
「雪、降ってきたね。」
「だな。今年はホワイトクリスマスだなぁ。」
学校帰り、バスに乗り遅れた俺と美幸は、バス停のベンチで何気ない話をしていた。
「…あ、和人と上手くやってる?」
「うん。あっ!聞いてよ隆志、こないだ私があげたストラップ、和人無くしたんだよーっ!」
とか言いつつも、和人の話をする美幸は、かなり嬉しそうな顔をしてる。
…なんかムカつく。
好きだったのは、俺の方なのに。
「隆志…ごめんね?」
「何が?」
「気ぃ使って、私たちと距離取ってるから、隆志。」
「別に、俺は好きでやってるだけだから。」
「…ありがとう。」
ニコッと笑った美幸は、本当に綺麗だった。
俺が本当の事を言えない理由に、この笑顔も含まれている気がした。
 
「クリスマス、また俺んち集合でいいか?」
翌日、和人がそう切り出した。
「いいだろ?美幸、隆志。」
「俺は構わないけど…いいのか?2人きりじゃなくて。」
「何でだよ、毎年クリスマスや誕生日は3人で過ごしたじゃん。」
「そうだよー、3人だからいいんじゃん?」
「…お前らがそういうなら、今年も和人ん家にお邪魔させてもらうよ。」
最近、作り笑顔に慣れてきた。
「じゃあ、当日6時に俺ん家集合な。」
…チャンスは一回。
5時30分に。
ごめん和人、俺やっぱ駄目だわ。
 
12月25日、作戦決行日。
時計を見ると、5時27分。
ちょっと早いが、まぁ大丈夫だろう。
ドアノブに手をかける。
「鍵かけないって…無用心だな。」
靴を脱いで台所へ向かう。
予想通り、料理を作っている和人。
後ろから、強く抱きしめる。
「わっ!」
男の割に、細い体。
「包丁持ってんだから、危ないっての。」
相手が俺と分かって少し笑う。
「つか、男同士だぜ?どういうつもり…」
和人が言い終わらない内に、キスをする。
同時に、鈍い音。
「…っ…マジか…よ…。」
「ごめん和人…俺お前が好きなんだわ。」
「…くそ…何やって…だ…。」
倒れこむ和人の腹部に、俺はサバイバルナイフを振り上げる。
飛び散る鮮血。
「な、和人。俺の事好き?」
「…から…好きだか…ら…気持ち…こっち向け…ために…美幸…付き合った…んだよ…」
和人は息絶えた。
俺は、あるものをバッグに入れた。
ポケットから携帯を取りだし、美幸にメールを打った。
『今日の会場、俺ん家に変わったから。』
2分ほどして、美幸から返信が来た。
『了解です♪』
美幸、残念だな。
和人は最後、俺を選んだ。
6時、チャイムが鳴った。
「こんにちはぁ。」
呑気な声で上がった美幸の顔が、リビングに入った途端凍り付いた。
「な…んで、血まみれなの?」
「遅いよ美幸。和人もう来てるぜ?」
静かに近づく俺に、美幸は顔を真っ青にさせて後退りした。
「嫌…和人…和人!」
「無駄だよ、呼んでも。」
「いるんでしょ!?助けて和人!」
「知ってた?和人って美幸の事好きだから付き合ったんじゃないんだ。」
「え…?」
美幸の動きがピッタリ止まった。
「知らなかったんだ。和人はね、俺の事が好きなんだ。だけどそれを俺にアピールするために美幸と付き合ったんだよ。」
「そんな…こと…。」
「信じられない?じゃあ和人に聞いてみよっか。」
俺はバッグを開けた。
「キャァァアア!」
「…和人は俺にこれをくれた。他は美幸がもらっていいよ。だけど、和人の心は俺がもらうから。」
バッグの中に驚愕して、美幸は家を飛び出してしまった。
今頃美幸は和人の家に行ってるだろう。
俺がバッグに入れたもの。
それは和人の…心臓。
  Fin.