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劇団岸野組っていう劇団がありましてね。
mixiプロフにも書いてありますが大好きなんです。

で、その春公演が去るゴールデンウィーク中にあったので見に行ってきました。ちょー面白かった。
写真は岸野組15周年T。過去の演目が背中に書いてあるの!
あと、岸野組と仲の良い國府田マリ子さんからの花飾り。
異彩を放っていた(苦笑)

今回は4/29・30の2日間連続で見たのですが、どちらの日も僕から見て人生の先輩でいらっしゃる方々をお連れしての観劇となりました。奇しくも、御両名が普段あまり舞台演劇のたぐいを見られず、ともすれば舞台演劇にあまり良い印象をお持ちではなかったかのようにも見え、「やっべー、これ、俺、責任重大じゃね!?」とか何とか心の中で思ってヒヤヒヤしていたり(苦笑)
でも、御両名とも「面白かった」と仰って下さり、ホッと胸をなでおろした六本木の昼下がりでした。

僕視点で恐縮ですが岸野組の舞台はどんなものかと言いますと、ひと言で表せば【コメディ時代劇】ですね。題材は森の石松とか、ネズミ小僧とか、石川五右衛門とか、ヤジキタとか。中でも石松シリーズは長いようで、本数も多く演じられているようです。
コメディ。喜劇。人を笑顔にする舞台。それが岸野組の舞台なのですが、まぁ、ぶっちゃけ、話の展開がある程度読めてしまうような一本道ストーリーなのですが、そのもって行き方が上手で、笑いの挟み方もベタなのだけどそれがまた気持ちよく笑える状況と間をかもし出していて、稽古への力の入れようがうかがえるのです。

人を怒らせる、泣かせることは容易です。
でも、笑わせることってとても難しい。
しかもベタなネタで笑わせてくる。
ベタって難しいと思うんですよね。
シンプル・イズ・ベスト。
それは同時にシンプル・イズ・モスト・ディフィカルト。
具無しのペペロンチーノパスタで「美味しい」と言わしめるのはとても難しいのです…精進せねば。

先日も池袋の某アニソンバーに行って、最初の1杯はジントニックを飲んで、あとはずーっとジンリッキー(炭酸割)を飲み続けていたのですが、マスターから「ジンリッキーお好きってことはお酒お強いんですね。ジン選べますけど何かお好きなので作りますか?」と言われたり。
ジンを炭酸で割る。ライムは入れたり入れなかったり。たったそれだけ。されどそれが美味い。そこのバーはビンの炭酸じゃなくて、ガンサーバーから出る炭酸で作るのですが、ちゃんとジンリッキーなんですよ。

グラスに氷を入れて、ステアしてグラスを冷やす。氷が溶けて出た水を切る。冷えたジンを注ぐ。ゆっくりと炭酸を注いで、軽くバースプンを回し、底から氷を軽く持ち上げる。ライムを静かに沈める。

ジンリッキー。とても美味しいジンリッキー。
素材は良いもの使えば良いものできると思います。
でも、一流食材でなくともちゃんと作ると美味い、っていうね。

実は、新しい仕事もそういう路線。
そして岸野組もまた、そういう劇団なのです。
TVで宣伝したりしている劇団もそれはまあ素晴らしい事でしょう。しかしながら僕は、創意工夫でお客を楽しませようとしてくれている岸野組の皆さんの舞台が好きなのです。
ってゆーか、頑張ってる人が好き。
自分頑張れ!←
そういうのを見てると負けてられないなぁと思うのです。
自分頑張れ!←

岸野組のもう1つの特徴は、ファンタジーとか、if・もしもの設定を持ってきては上手く組み上げていくところ。「もしも、石松が四国で坂本龍馬に出会ったら?」みたいな設定とか。これも、客は「ああ、名前名乗ってないけど龍馬でしょ?」って分かっちゃうんだけど、そこを貫き通す文句なしの面白さが岸野組にはあるのです。
そういうifに自然と溶け込める秘密は、「江戸時代にそんな物ないでしょー(笑)」っていう現代の小物やらなんやらを小道具に使ったりしていたり、【恋文】を【ラブレター】と呼称したりして感覚を良い意味で麻痺させているというか、空間作りがしっかりしているところなんですよね。

レストランで言えば、毎日花瓶の花が変えられているとか、テーブルクロスがしわ1つないくらいピシっとしているとか、あまり見られない点をしっかり丁寧にすることで、同じ料理でもより美味しく楽しく食べられるような空間を作っているようなものですよね。
雰囲気って大事だなぁと。

そして、それを共有できる仲間がいたりするとまた格別で。今回は本当にお誘いして良かったなと。喜んでいただけて良かったなと。御一緒していただき本当にありがとうございました。



……え?内容?
んー…、もう終わったからネタバレしてもいいかな?
でも再演あるかも知れないしザックリで。

親にも打たれたことのない江戸城の若様が見初めた町娘にアタックするのが大筋の話。まぁ、下々の生活など知らない若様が、ちょっと変だけど世話焼きで人情家なフーテンの助けをかりつつ、不思議な体験をしながらも恋の成就を目指してドタバタと奮起する話。
好きな人とはずっと一緒に居たい。触れたいのに触れられない。行きたいけど行けない。そんなジレンマに悶えつ、悩みつ、物語はクライマックスへ。
束の間だけど幸せなひと時を過ごすも、まだやらなくてはいけないことがある。だからもう少し待ってて欲しい。

「いいからお前は早くおっぱい揉んでこい!」

出演者の日高のり子が盤上でそう叫ぶ。
台詞が台詞だけに笑いも起きる。
でもそれは、「もうなにもできなくなってしまう前にやっとかなきゃ後悔するんだよ?」っていう言葉の裏返しでした。
失敗して反省するのは良い。
でも、後悔はしないように生きたい。

自分頑張れ。