突然の雷とともに、バラバラバラッと
激しい雨が落ちてきた。
鞍馬の入口についたときにも
その雨は降り続いていた。



それでもケーブルカーをつかわず
山道を歩くことにしたのは、
その道に呼ばれているとわかっていたから。

さまざまな形で
どちらを選択するべきかを
伝えられていたからだ。

~ぼくらへの道しるべは
 あらゆるところに示されている


 心静かに観じられれば
 必ず届けられる


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ほとんどの人がケーブルカーを使ったためだろう。
人の気配のしないなかで、
山のエネルギーを満喫することができた。

突然、ゴボゴボゴボッと音がした。
山の中から聴こえる水の音だった。

そばに近寄ると、
そこに住む精霊の意識を感じた。


山に住まう精霊


なんの邪気もない
ただただ清らかな意識だった。
きっとこの山ができたときから
ここに住んでいるのだろう。

迎えてくれたことに感謝し、
ぼくからも光のエネルギーを贈った。

ずっとここにいたいような気にもさせられた。
それくらい居心地の良いエネルギーだった。

彼に静かに出逢うために
ケーブルカーには乗らず
ひとり山道をのぼったに違いない。

この精霊との出逢いが
合図だったかのように、
ぼくは、自らのエネルギーが
浄化されていくのを感じていた。
鞍馬の寺に着く前に
必要なことだったに違いない。


つづく・・・