◆◆ ロイの書斎 ◆◆ -2ページ目

◆◆ ロイの書斎 ◆◆

頭に浮かんだことをエッセイ風に書き綴っています

事情を知らなかったので、実に不思議な光景を見かけた。
6月の終わりから7月の初め頃にかけて、時々阪急塚口駅の伊丹線の踏切で、大勢の人が群がるように写真を撮っていたのだ。
はて?
何故?
もしかして「阪急電車」第二弾のロケハンか?
あるいは伊丹線が廃線?
もちろんどちらでもなく、実は7月に3100系が引退することになり、記念のヘッドマーク付き電車が走っている姿を撮っていたのだ。
それがわかった後、偶然朝3100系を踏切で見かけ、そのヘッドマークを見た瞬間、その電車に一気に親近感というか感慨深いものを感じ「そうか、ご苦労様」と心のなかでつぶやいた。

なぜなら「惜別3100」(方向によっては「おつかれさま3100」)の下の段にはこう書かれていたからだ。
「1964→2016」
そう、私の同じ年に生まれた電車だった。
夏はつとめて(早朝)。
ボサノヴァを聞くもをかし。

清少納言が現代に生きていたらそう言ったかどうかはわからないが、夏の朝にボサノヴァを聞くのが好きだ。
先日小野リサが歌う「イパネマの娘」をダウンロードして聞いたのだが、次の日の朝ローソンの前を自転車で通り過ぎると「イパネマ農園の熟成豆コーヒー」と謳ったのぼりを発見!
今までまったく気づかなかった。
マクドナルドに着くとなんと小野リサっぽい歌声が店内でかかってるではないか。
これも前からなのに気づかなかった(本人かどうかは未確認)。
そうかこういうのをシンクロニシティと言うんやな
「夢・夢のあと」
昨日こんな夢を見た。
(本当はもっと前に見たのだが、アップし忘れていたのを昨日の投稿で思い出したので、ついでにアップしておく)

気を失っていた男女6人が目を覚ますと、薄暗がりの何もない部屋に閉じ込められていた。
1人は凶悪犯
1組のカップル
残り男2人に女1人はお互いに見知らぬ関係
凶悪犯の男はすぐにその部屋から出て行った。
その後カップルも出て行く。
外に出るとどこにでもある都会の街。看板などはすべて英語だ。誰もいないがついさっきまで人々がいたような気配を漂わせていた。
カップルは放置されたトラックを見つけ、荷台の中を物色すると食料がある。
2人で喜びながらそれを持ち出そうと奥に入ると、不気味に笑う凶悪犯の男が待ち構えていた(どうなったかはわからない)。

一方残りの3人も部屋を出て他の部屋を探索する。
最初に入った大きな引き戸の部屋は、小学校の教室のようだがあらゆる備品一式--椅子、机、教壇等々--が超特大サイズで人間の3倍ぐらいの大きさでないと釣り合わない。
すると突然チャイムが鳴り響く。
続いて聞こえてくるのは大きな足音。
これはまずいと思い、女は隠れようとするが、後の2人が逃げようとしないので、しかたなく一緒に勇気を奮ってそのまま待つことにした。
足音が止まり、巨大な引き戸が開かれると、女は声を限りに悲鳴をあげる…
そこで目が覚めた。

一体何が入ってきたのか、わからず残念過ぎ!
昨日、こんな夢を見た。
若い女性(何歳かはよくわからない)を惨殺した強盗殺人事件、その犯人が20年後ついに逮捕される。
ずっと犯人を追っていた刑事と被害者の父親は、長年の歳月を経て友情で結ばれ、抱き合って喜びあうが、刑事のある言葉で犯人が実はその刑事自身だとわかる。
刑事もそれに気付き、男を殺そうとするのだが…で目が覚めた。
この話をすると、
「それ、ニノ主演の東野圭吾の『流星の絆』そっくりやん」と言われたが、ドラマも原作も知らないので、それの影響で見た夢ではなさそうだ。
■挿入歌
○「Young Americans」
アルバムのタイトル曲。
自身でプラスチックソウルと呼んだソウルフルな1曲。
ウォーターゲート事件後のアメリカ人の若者について歌っているが、歌詞の多くは意味不明。
・ドッグウィル

○「Space Oddity」
「2001年宇宙の旅」にインスパイアされて作った曲。宇宙船の故障で、永遠に宇宙をさまようことになるトム少佐と管制塔とのやりとりを歌う。
「ライフ」では大変重要な曲で、劇中の台詞でもトム少佐の名前が出てくる。
「孤独な天使たち」ではイタリア語と英語の2回かかる。
・ライフ
・孤独な天使たち

○「ジギー・スターダスト」
ロック史に残るコンセプトアルバムのタイトル曲。
宇宙人のロックスタージギーが歌う様子が描かれている。
・クロニクル

○「Fame」
アルバム「ヤングアメリカン」の中のヒット曲。
デュラン・デュラン、ユーリズミックス、ついでに宮沢りえと様々な歌手がカバーしている。
名声を得た人間の破滅を歌うこの歌は数多くの映画に登場する。
・プリティーウーマン
・コピーキャット
・ラッシュ/プライドと友情
・フォックスキャッチャー

○「Heroes」
ベルリンの壁で落ち合って愛し合い、最後には撃たれて死ぬカップルが1日だけならヒーローになれると叫ぶ。この名曲を「ウォール・フラワー」は最高の形で劇中に挿入していた。ボウイのファンでなくてもぜひ観てほしい青春映画。
・ウォール・フラワー

○「The Jean Genie」
アルバム「アラディンセイン」のヒット曲。最高にノリのいいキッチュな歌で、「アメリカン・ハッスル」ではブラッドリー・クーパーが曲と一緒に弾けて歌いまくる。
・アメリカン・ハッスル

○「Time Will Crawl」
実はボウイの曲の中でもとても好きな1曲。
・ポンヌフの恋人

○「she can do that」
ノリのいい曲だがこの映画でしか聞いたことがない。
 ・ステルス

○「Let's Dance」
アルバムのタイトル曲。大ヒットしたダンサブルな1曲。
・モールス

○「Cat People (Putting Out Fire)」
ナチスに大仕掛けをしようとするユダヤ人女性の静かな闘志を表すかのように使われる。映画オリジナルのアレンジの方を使うとは流石はタランティーノ、わかってる。
・イングロリアスバスターズ

○「Moonage Daydream」
「ジギー・スターダスト」からの1曲。
・ガーディアン・オブ・ギャラクシー

○「starman」
アルバム「ジギースターダスト」からの曲で、子供達だけに聞こえる周波数で宇宙から呼びかける声が聞こえてくるというもの。
火星で一人ぼっちになった主人公が大きな賭けに出る時にそれを応援するかのようにフルコーラスかかる。
・オデッセイ
★主題歌提供
■セブン
・The Hearts Filthy Lesson

猟奇的な連続殺人事件を追う刑事が犯人に翻弄されていくサイコ・サスペンス。
ボウイのエンディング曲は、作品のダーク世界観に合わせ不気味な雰囲気を醸し出していた。

■キャット・ピープル
・ Cat People (Putting Out Fire)

セックスをすると黒豹に変身し、元に戻るには人間を喰い殺さねばならない宿命を持った女性を主人公にしたホラー。
ナスターシャ・キンスキーは最高のキャスティング。
倒錯的で切ないラストシーンで、ボウイの歌が流れる。
歌詞もぜひ堪能してほしい。
アルバム「レッツダンス」にもアレンジを変えて収録されたが、絶対に映画版のオリジナルの方がいい。

■コードネームはファルコン
・This is Not America

幼馴染のアメリカ人の若者2人がソ連に国家機密を売った実話を映画化。
最後にメキシコ警察に捕まり、「僕はアメリカ人だ」と叫び、釈放を要求するが、「ここはアメリカじゃない(This is Not America
)」と冷たく言い返される。
その劇中の台詞をそのままタイトルにしたパット・メセニーとの共作。美しいメロディーの中に絶望と郷愁が入り混じる。
2016年1月10日
デビッド・ボウイが亡くなった。
ミステリアスなルックス、低くて渋い歌声、とりわけシュールでクールな歌詞が好きだった。
バイセクシャル、ドラッグ中毒、精神病の兄、左右色の違う瞳等々、虚実織り交ぜた数多くの伝説と共に、常に変化し続けた偉大なアーティストへの追悼として、ボウイが関わった映画を紹介したいと思う。
実際に観た作品だけに留めたので、実際はもっとたくさんある。
もし、新たに観る機会があったらまたこのエントリに追加していきたい。

★映画出演
■地球に落ちてきた男
ニコラス・ローグ監督のSF。
地球に降り立った宇宙人は、60年代に演じた宇宙から来たロックスター・ジギースターダストそのもの。
ピーター・オトゥールが断って、ボウイにお鉢が回ってきたが、ボウイ以外には考えられない役だ。
残念ながら諸問題があり楽曲は提供できなかったが、ボウイファンなら1度は観ておきたい。

■クリスチーネ・F
ドイツ映画。ヘロイン中毒となり、ヤクを買う金欲しさに売春をしていた少女の実話を映画化。
主人公はボウイの大ファンで、原作にもあるライブシーンをボウイ自身が出演して再現。
作品全編に渡って、ブライアン・イーノ(環境音楽の作曲家、シンセサイザー奏者。Windows95の起動音を作曲したことでも有名)と組んだベルリン3部作の曲が多く使われ、インストゥルメンタルは、オリジナルの劇伴のような相性のよさ。

■ハンガー
カトリーヌ・ドヌーブとの最強コンビの吸血鬼役。200年近く生きてきたが、突然老化し始め、最後は老人に。
デカダンな雰囲気がボウイとこよなくマッチしたカルト作品。

■戦場のメリークリスマス
イギリス兵の捕虜として出演。
坂本龍一とのキスシーンが話題になったが、美味しいところはすべてビートたけしに持って行かれ、最期は生き埋めに。だが生き埋め姿もクール!

■ビギナーズ
中身はないが、60年代のロンドンを舞台にしたおしゃれなミュージック映画。
ジュリアン・テンプルらしく作品全体がプロモーションビデオのような仕上がり。
ボウイは悪徳広告代理店の男を演じ、主題歌、挿入歌を歌い踊っている。

■ラビリンス
ファンタジー映画。
迷宮の魔王役で、主題歌、挿入歌を提供。
魔王のキャラクタ作りにも一役買ったとか。

■ツイン・ピークス(映画版)
行方不明になるいかれたFBI捜査官。はっきり言ってどうでもいい役。

■プレステージ
クリストファー・ノーラン監督のサスペンス。
2人の奇術師の対決を描き、ラストに驚愕のトリックが待ち受ける。
その現実離れしたトリックに箔をつけるため登場するのが、ボウイ演じる実在の科学者ニコラ・テスラ。
マッドサイエンティストさながらのエキセントリックなキャラクタ。
レビューの続きだが、その前にMX4Dについて訂正がある。
通常料金+1200円と書いてしまったが、これが正確にはちょっと間違いで、3Dだとさらに+400円いる。
つまりスターウォーズの3DをMX4Dで鑑賞すると、
2000円(スターウォーズの通常料金)
+1200円(MX4D料金)
+400円(3D料金:メガネ持ち込みなら100円引き)
=3600円必要
って、こんなのありですか?
2DのMX4Dだと+1200円だということだが、2Dの4Dって一体なんやねん。
といくらぼやいても仕方ないのが悔しい。
では続きを

★その他★(24のうち残り19)

■グラスホッパー
何度も言及しているわりにはタイトルに込められた意味がイマイチ掴めなかった。
話全体が荒唐無稽で、伏線はエピローグで一気に回収されたいるものの、説明不足で納得しきれない印象が残る。殺し屋達のエピソードの殆どは直接ストーリーに絡んでおらず蛇足にしか思えない。

■ハーモニー
二次元コンプレックス男子向けのキャラクタや、独創的な風景がファンタジック過ぎるのに対して、登場人物のベダンチックな台詞回しが原作そのままなところに少し違和感があったが、優しすぎる牢獄と化した究極の健康的で調和のとれた社会の下した結末には、物理的な破壊以上の人類の破滅を感じた。

■ミケラランジェロ・プロジェクト
実話であったことに驚いた。戦闘経験ゼロのアートの専門家達が知恵と使命感で乗り切っていくところが面白く、同時にドイツ側の愚行に憤りを感じた。
前半は原作をうまく脚色できずに持て余していたが、後半はテンポがよく、芸術作品が見つかっていくのは爽快で、元の場所に返していくシーンには胸に迫るものがあった。

■WE ARE Perfume
ライブの後のダメ出し会議で意見を出し合い、パフォーマンスを緻密に修正し、いいと思えば本番直前の曲変更も辞さない。
そんな彼女達のプロ意識の高さに驚く。
だがステージ以外のシーンが多すぎた。観光や食事のシーンなど省くべき箇所はいくらでもあったはず。

■トランスポーター4
リブートされた新フランク・マーチンは、前シリーズのステイサムを意識し過ぎていたが、リアルで個性的なアクションは全体的にすっきりまとまっていて、クイックやジャンプを多用していないせいか、あまりストレスを感じなかった。

■メイズランナー2
迷路から脱出後ロードムービーと化した作品世界は、全力疾走系ゾンビが暴れまくるところまで「バイオハザード」そっくりになってしまい、前作同様借り物感は拭えないと油断していたら、予期せぬ裏切り者の登場で、功利主義的な二者択一の命題を突きつけられた。これはある意味とても哲学的な内容が含まれている。

■罪の余白
なんとなく詰めの甘さを感じた。
少女の繰り出す策略に主人公はどんどんはまっていくが、とことん堕ちていく感じが伝わってこないし、そもそも心理学者であるという設定が生きていない。
酒をやめて本気をだした辺りから逆に相手をじわじわと追い詰めていくような展開がほしかった。

■ボリショイ・バビロン
客観的でクールな視点のドキュメンタリー。
表面的な素晴らしさを撮ったものではなく、芸術監督襲撃事件の裏側に蠢く嫉妬、陰謀、クレムリンの介入、歪んだ自己愛を容赦なくさらけ出していく。
関係者達の意見はあまりにも率直で日本人では到底考えられないほどだった。

■バグマン
漫画へのほとばしる熱い情熱が胸に迫ってくる。
丸出しの青春映画ではあるが、ペンの使い方に至るまで細部に渡る漫画の手法の描写、連載を維持するための地獄のような苦しみ、編集者との一体感などプロの漫画家の生活もリアルに描かれていて面白い。

■キングズマン
想像以上に往年の007映画をリスペクトしていて、ガジェット満載のアクションは、シリアス路線をひた走る本家へのアンチテーゼのように思えた。またそれを揶揄する台詞にはにやりとさせられる。
だがR指定の無駄に暴力的で残酷な描写にちょっと違和感を感じずにはいられない。

■進撃の巨人 part1(実写版)
原作者も交えて実写向けに練っただけあって、前半はリアルに感じたが、だんだんと力尽きた感じがした。レイティングスレスレの人間を食いちぎる巨人に襲われる恐怖の描写は圧倒的!
後半からの立体機動装置によるアクションも迫力満点で、ストーリーを再構築した劇場版オリジナルの完結となるラストに期待したのだが…。

■進撃の巨人 part2(実写版)
原作者とともに作り上げたオリジナルストーリーが、映画版として完結しているのは評価できるが、登場人物の関係性が後半になっても希薄なままで、ストーリーも時間の制約の中でしかたなく手早くまとめた感が拭えず盛り上がりに欠けた。また巨人化の実験や目的が説明不足。

■みんなエスパーだよ!
腰砕けするくだらなさ。登場する美女達全員が露骨にセクシーな姿で、中高生男子の妄想をこれでもかというぐらいに具現化したまさに園子温版「ハレンチ学園」。
まったくぶれない中身のなさはもはやあっぱれと言うというしかないが、それでもラストまで引っ張った運命の人のくだりはぐだくだすぎる。

■ヒーロー
キャラクタの確立した登場人物がそのまま出演するまごうことなきテレビドラマの延長。面白くなかったわけではないが、特に映画で観る必要性はまったく感じない。主人公の読みがズバズバ当たり過ぎる早いテンポの展開は、主演俳優をカッコよく見せるためだけに存在しているかのよう。

■アヴェンジャーズ
既存のキャラクタ達を共演させるのは映画ならではのお祭り感があっていいし、それぞれのキャラクタの扱いのバランスも悪くないが、攻撃能力に差がありすぎて無理がある。
それにしてもいつまでたっても昔のキャラクタを焼き直しし続けるアメコミ界の発想の低さは致命的だ。

■ジュラシックワールド
シリーズの2作目以降を無視して1作目の新たな続編と化したリブート作品だったが、蓋を開けてみると1作目のリメイクに毛が生えてような代物だった。
恐竜のビジュアル以外見るところはなく、ラプターを調教するくだりに至ってはばかばかしくてもう開いた口がふさがらない。

■ミッションインポッシブル/ローグ・ネイション
テレビドラマのチームプレイの面白さが欠片もないのは毎度のことだが、回を重ねるごとにストーリーが荒くなり、オリジナリティーがなくなっていくのは、テレビドラマファンとしては悲しいばかり。残ってるのはラロ・シフリンのテーマ曲のみ。

■「チャイルド44」
実在の連続殺人事件が基になったミステリだが、謎解き以上に印象に残るのはスターリン政権の圧政に苦しむ人々の想像を絶する抑圧だ。
犯人も主人公も共に全体主義の犠牲になった孤児だったのがなんともやるせなく、この忌まわしい歴史をもっと知っておくべきだと強く感じた。

■「進撃の巨人2(アニメ)」
作品世界の出来は申し分ないが、ラストに驚くべき謎が明かされるものの結局最後まで肝心な謎は残されたままで、なにもわからないというのは映画としてはNGだ。
映画独自の締め方があってしかるべきで、上映時間内に終わらせられないない映画にするべきではない。
フリーパスの鑑賞レビューを書いていたので、すっかり遅れてしまい、もうやめようかと思ったが、やはりけじめとして2015年後半に観た映画すべてのレビューを書いておく(まぁ、書かなくても誰も気にしないだろうが)。
いつもながら完璧に主観的な感想ではあるが、良品4作は見て損はない作品だと思う。
逆に不良品は「よし、じゃあその不良ぶりを観てやろう」というもの好きな人以外は、時間の無駄なので、観ないことを強くお薦めする。

鑑賞本数:33

★良品★(4)
■007/スペクター
「新生007の誕生」というクレイブ版ボンドの大きなテーマの総括としてまさかスペクターまで絡んでこようとは誰もが予想しなかっただろう。
かなり強引ではあったが、とっておきのサプライズを含みながらも往年のシリーズへのオマージュも忘れない007愛を大いに感じた。

■黄金のアデーレ
マリアは気品とユーモアのセンスに溢れたとても魅力的な女性。
無謀としか思えないオーストリア政府相手の訴訟に勝利を収め大喜びしたが、その後両親を置りざりにして祖国を捨てた悲しみに涙する場面が、彼女の複雑な気持ちを表していて胸に迫った。

■アントマン
前半の金庫破りはストーリーのメインでないのがもったいないぐらいにスリリング。
単に小さいヒーローであるだけでなく、いろんな種類のアリをその特技を生かして操ることができる設定が面白く、娘のために闘うダメ男の主人公にも大いに共感できる。
これからもシリーズで見てみたい。

■バケモノの子
バケモノと人間。
本来交わることのないはずの両者が、親子の様な深い絆で結ばれていくが、少年だけでなくバケモノの方も共に成長していく過程が面白い。
主人公が友達の暴走する心の闇と対決している時に父親代わりのバケモノが取った自己犠牲の行動は胸を熱くする。

★不良品★(5)
■MOZU
ありえないほどつまらない。
百舌の生態に関する台詞やモノローグは意味不明、派手なアクションとアクションの間を観客をおいてけぼりにしたぶつ切りのストーリーで繋ぎ、膨大な情報をぎゅうぎゅうに詰め込んでダイジェストで一気に見せる。見終わった後には何も残らない。

■ギャラクシー街道
アイデア段階の脚本をうっかり映画化したのかと思うほどまとまりがない。
どんなに馬鹿げた設定でも映画は舞台とは違うリアリティが必要で、それがまるでわかっていないと感じた。
しかも無駄に「惑星ソラリス」のネタを扱うとはSFへの冒涜的行為だとさえ感じた。

■パージ
後半、政府のありえない陰謀が次第に明らかになっていくのだが、アメリカ映画が未来のディストピアを共産主義的全体主義から極端な格差社会の恐怖を描く方向に変わっていってるのは、共産主義が瓦解した今、気がついてみると今度は自分達の社会システムに閉塞感を覚えているからではないだろうか。

■「リアル鬼ごっこ」
原作など不要なほどの脚色で、タイトルの意味さえ失い、タイトルの“リアル”さはかけらもなく、“鬼ごっこ”ですらない。
冒頭のバスごとの人体大量切断はインパクトがあったが、そこから先は大して面白さはなく、あまりにも支離滅裂過ぎて容易にある方向へのオチに収束するだろうと想像がつく。

■「ターミネーター /ジェ二シス」
莫大な製作費をかけながら信じられないほどB級な内容。シリーズ通して似たような内容ではあるが、1作目はB級予算でA級の面白さ、これはA級バジェットのC級作品。
あちこちからタイムトラベラーがやってきて暴れまくるだけの話で、こんな簡単にタイムトラベルできるなら人間とスカイネットとの戦いになんの意味があるのか。
作品世界の設定が初めから崩壊していたご都合主義タイムトラベル大放出祭。
ある批評家が言ってたが「私の『ターミネーター』を返して」とはまさにその通り。

★その他★(24のうちの5作品まで)
■スターウォーズ/フォースの覚醒
面白くなかったわけではないが、あらすじはエピソードⅣの焼き直しであり、往年のシリーズへのリスペクトもまるで感じられない。レンは小者感丸出しで、とてもフォースの暗黒面を体得したとは思えず、しかも早い段階であっさり衝撃の事実を暴露する演出の工夫のなさに驚く。

■海難1890
長い時を隔てて築き上げた日本とトルコ両国間の深い絆はこれからも大事にしていきたいと切に思うが、映画の最後のトルコ首相の挨拶や、HPの安倍首相のコメントなど和歌山の漁師やトルコの人々の見返りを求めない献身的な救助を政治利用されているようでとても嫌な気分になった。

■orange
多元宇宙論を用いてタイムパラドックスを回避しているところが、従来の安易なご都合主義のファンタジーで解決する恋愛物とは一味違う。
手放しで喜べるラストではないが、自分は救われなくても可能性のある別の未来に希望を繋ごうとした主人公の純粋な気持ちに胸を打たれた。

■完全なるチェックメイト
傍若無人な主人公であったが、米ソ代理戦争の駒として翻弄された人生は、苦痛の連続だったように思われた。
チェスは真実を探求するゲームだと言ったが、過激な思想にかぶれ自分を見失っていった彼にとって真実とは一体なんだったのだろうかと考えるとなんともやるせない。

■杉原千畝
多くのユダヤ人を助けた美談ばかりがクローズアップされているが、それ以上にこの人の諜報能力のすごさが本作では描かれている。国際情勢を的確に読み解く分析力が素晴らしく、アメリカの戦争を回避しようと命をかけて情報を送り続けた。そのことをもっと評価すべきだと思う。

続きはpart2で
フリーパスが終わってしまった。
今年もまた観れたらいいのだが。
今までずっと20本超えていたのに、今回は18本と少なめだったのが残念でならない。