家に置いていかれた私は何もする気になれず、祖母の家(二世帯だったので隣が祖母の家だった)にも行かず、誰も居ないリビングでボケッとしてた。


『今何やってるのかな』そんな事ばかり頭の中でグルグル考えては寂しさに明け暮れて泣いていた。

すると、祖母が心配して家に来た。

『何やってるの?早くばぁばぁの所においで。ママがおやつ置いていったから食べよう』とニコニコしながら近寄ってきた。

私はビックリした。
『えっ、おやつ?ママが私に置いていってくれたの?ばぁばぁが用意してくれたんじゃないの?』

そう言いながら、私はルンルン気分で祖母の家に向かった。


祖母の家のテーブルには私の大好きなお菓子が3個と冷蔵庫にヤクルトが何本かあった。

『お菓子は1日一個好きな物をたべさせて』って旅行でから帰る日までの物が置いてあって、私は嬉しくて嬉しくて仕方なかった。


『ママが私の為に用意してくれたんだぁ』と置いて行かれた事の寂しさが一気に吹き飛んだ。