ショップ閉店にまつわる小話 | Riviera Paradise #2

Riviera Paradise #2

メモ、覚え帳、記事ネタ、草稿……など、ちょっとした出来事や心に留めたことを節操なく綴っています。唐突に加筆修正することもあります(第二書庫)。

“老舗のCDショップが閉店の報。ロケも同じだが「惜しまれつつ閉店」の時、じゃあ業界人として何をしてあげられたのか、何ができれば閉店せずに済んだかまでは中々言及されない。惜しんだところで、誰も再建の手を差し伸べるわけでもないし、それはそれで別問題なことだとは分かっちゃいるんだが。”

このツイートの続き。

店舗閉店のイベント(セール)に立ち合うことが多かったりします。

こうした閉店○○は得てして活況なもの。
そこで、あるゲームセンターの店長の話。

(やや自嘲気味に)普段からこれだけのお客さんが来てくれてればね。10年ぶりとか、昔は良くお世話になりました、なんてことで久しぶりに来てくれるお客さんもいる。

だからと言って、去って行ったお客さんを恨む事は無いよ。何年もお店をやっていれば、客層が移ろうのは必然だと思ってるし、学生相手であれば3年単位で客層は変わるし。そこで新規顧客を掴めなかった店舗経営の努力不足ってことなんだろう。

でも、リリースされる商品への依存度が高い商売の場合、店舗での努力ってすごく難しくって、新規の顧客開拓とか、顧客単価を高めることってそんなに簡単じゃない。しかも、年々経費は高騰していくから、最低でもそれを上回る売上や利益を追求しなきゃならない。

苦悩はそれだけじゃない。ゲームはソーシャルになるし、タダでできるようになるし、ゲーセンに来る意味も希薄になる。例えば、ゲームソフトショップもそうだよね。ビデオレンタル屋さんだって、ネットで借りたりWebで見たりする時代でしょ? CDショップだってダウンロード販売が当たり前になれば、これからどうするんだろって思う。

市場全体が、商品も含めて新しい客層の開拓ができているのか。また、それが出来たとしても、店舗に来る導線が無きゃ、ゲームをプレイする=ゲームセンターに行くってことにはならないでしょう。音楽を聞く=CDを買うにはならないのと同じように。

結局、時代の要請や、その業界の未来予想図から外れちゃってる仕事っていくらでもあるんだろうね。そこに気付いて、それでも業界の方々は「いやぁ、○○さんの店はこの地区には必要ですよ」なんて言ってくれるし、好意にしてくれるお客さんもいるから踏ん張るけど、どこか根比べだったりしてね。

だから色んなモノを切り詰めて、方向性も絞り込んだり、工夫はして足掻いちゃみてる。でも、従業員が自分だけならともかく、社員/店員の生活もあるからね。それを考えたら、踏ん張れている今のうちに切り上げないと手遅れになるからね……。


こういう話はよく聞きます。
誰が悪いって話じゃないです。

メディアに従事してきた者として、こうした業界の構造を一歩引いた場所から見て「何ができたんだろう」って思うことは多いです。メディアが背負うべき問題かどうかではなく、産業構造や市場構造の問題であれば、メディアの者も考える必要がある問題なのかな、と思ってるのです。