以前の記事の、船の次は飛行機バージョンです。
僕の以前の仕事が造船だったため、「船がなぜ浮くか」ついでに飛行機についても
「あんな鉄の塊の飛行機がどうして空を飛べるの?」と興味を持たれて質問されることがありました。
飛行機の専門家でもありませんが今回も答えてみたいと思います。(そのつもりでした)
ここで、枝をつつくようですが、「あの鉄の塊が..」と聞くことがあります。しかし、飛行機が鉄で作られることはまずありません。鉄の3分の1ほどの比重のジュラルミンというアルミ合金で作られています。「あんな金属でできたものが..」なら正解です。また最近では、炭素繊維強化プラスチックなどを含む、異なる材料をサンドイッチのようにした複合材料も用いられています。
さて、飛行機に関しては、船みたいに完全に感覚的にわかるわけではないんですよね。
飛行機の飛ぶ原理は、ベルヌーイの定理と循環の理論によって説明できます。。
と言うと「そういうの分からないから!」って言われました。
まず、質問した人が疑問だと思ったのは、ジェットエンジンは後ろに向かって吹くことで、飛行機は前方向に進んでいるのにどうして飛ぶのか、ということでした。下に向かって吹いていたら、ロケットみたいに飛びそうなのは分かるけど、前に進むのだったら横移動するだけではないか、ということでした。
飛ぶ理由は、翼の断面形状に秘密があります。翼型(よくがた)断面といい、かまぼこ型を押しつぶしたような形状で、上側がわずかにこんもりと膨らんでいます。
飛行機が前に進むことによって、翼に前から風があたると、上方向の力が働きます。この上方向の力を揚力(ようりょく)といいます。ちょっと不思議ですが、風が当たる方向と90度方向に力が働きます。
飛行機は離陸する瞬間には、強力なジェットエンジンにより、時速300kmほどにまで加速しています。そのくらいのスピードで風が翼に吹けば、飛行機の重力に打ち勝つくらいの揚力が発生します。正確に言うと、離陸時は、フラップという翼の後端に動く板のようなものがあって、揚力をさらにあげるような工夫がされています。
ここまでで、質問された人には納得してもらえました。
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つぎは、翼型断面の翼に前から風が吹くと、なぜ揚力が働くかの説明をしたいと思います。(するつもりでした)
ここに来ると、ちょっと完全には感覚で理解できないところもあります。
と、知ってるつもりでしたが、念のため調べてみると思ったより難しかったです。
(というか、同時間到達説/同着説は間違いか。。)
なんと、多くの解説が間違っているということで僕の理解も一部間違っていました。
うーむ、自分も考え込んでしましました。
また、次回にさせてください。
参考にして、深みにはまった記事はこちら:
続き。答えきった記事はこちら↓