スプリンターネット(インターネットの分断を意味する)が、近年、更に現実になりつつある。コロナ禍にある昨今の状況においては、外出が困難な地域や国も多く、そのため世界を一つに繋ぐ、インターネットがより不可欠なものとなった。だが、そうしたインターネットも国のエゴに縛られて国際社会に大きな影響を及ぼしている。例を挙げるならば、中国のネット市場における海外とのやり取りを含めたデータの情報量は、米国の二倍にまで及んだことだろう。ただ単に扱う情報量が増えたというだけではない。最も深刻な影響として懸念されるのは、米国一強のサイバー空間がネットの統治者としての役割を放棄し、強大なデータを有する中国に世界の情報覇権を握られるということだ。専門家によれば、ネットを介して得られる情報が多いほど、AIなどの情報技術の開発などで優位に立つことが可能となり、国家間での競争力に差が生じる一因となりうるとされている。今や、その中国に対抗可能なのはかつて首位を独占し続けた米国だろう。しかし、熾烈な大統領選挙を終えた直後の米国では、政権交代後の中国への政策に進路変更が生じる可能性がある。だが、それが中国の成長を更に後押しするものなのか、もしくは今までのように中国への圧力を強めていくのか。いずれにせよ、今後中国がさらに世界の覇権の掌握へと歩をすすめることは想像に難くない。そうした状況のなかで我々ができることは、ネットが持つ世界観を議論すること、そして、今後生じうるであろうネットの分断に備えることだ。
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